毎日、1000件以上のアクセス、4000件以上の閲覧がある情報発信ブログ。花や有機農業・野菜作り、市民運動、行政訴訟など
てらまち・ねっと



07:10 from web
国土交通大臣は、昨日、八ッ場ダムの建設再開を公表し、夜は地元へ行き、知事らに「お待たせしました」と挨拶する映像に唖然とした。そもそも、旧建設省出身で建設再開に前向きな前田氏に任せた野田総理。このまま、なしくずに大型公共事業が復活する懸念も⇒http://t.co/J72P60fR
by teramachitomo on Twitter

コメント ( 0 ) | Trackback ( )




 国土交通大臣は、昨日、八ッ場ダムの「建設再開」を公表し、
 夜は地元へ行き、知事らに「お待たせしました」と挨拶する姿の映像に唖然とした。

 そもそも、旧建設省出身で建設再開に前向きな前田氏に任せたらどうなるか明らかだった。
 それを承知で指名した野田総理。
 主要な公約もほとんど崩れた民主党。
  
 「難題を抱える野田政権に、国土交通省のつくった建設再開の流れを押し戻す余力はなく」(毎日)、
 「政権の弱体化が全国のダム建設継続の動きを加速させる可能性もある」(毎日)。

 このままなしくずに、ダムばかりか、大型公共事業が復活する懸念が生ずる。

人気ブログランキング = 今、3位あたり
 ★携帯でも クリック可にしました →→ 携帯でまずここをクリックし、次に出てくる「リンク先に移動」をクリックして頂くだけで「10点」 ←←

 ★パソコンは こちらをクリックしてください →→←←このワン・クリックだけで10点

●ダム建設 83ダムで再検証
         NHK 12月22日 19時5分
 計画どおりにダムを造るかどうかの再検証は、八ッ場ダムだけでなく全国83のダムで行われています。
これまでに19のダムで結論が出て、このうち、国が造る熊本県の七滝ダムや、千葉県が造る大多喜ダムなど6つのダムの建設が中止になりました。


 しかし、このうちの5つのダムは、人口の減少に伴って当初想定した水の需要が見込めないことや、治水対策を行う緊急性が低いことなどから、今回の再検証が始まる前にすでに自治体などが事業の必要性が低くなったとして中止や凍結の方向性を打ち出していたダムでした。

今回の再検証は、堤防の強化や遊水池の整備などダムに代わる治水や利水の方法を考え、計画どおりダムを造った場合と、コストを最も重視して比較します。

しかし、川の流域が長かったり、流域で都市化が進み堤防の近くまで人が住んだりしている川では、ダムに代わる対策を取ると建設費用や移転費用にかえってコストがかかってしまうケースが多くなります。
さらに今後かかるコストだけを比較するため、すでに事業が進んでいるものほどダムを造るという結論になりやすくなるうえ、ダム建設を進めていた国や都道府県がみずから再検証を行うため、建設に反対する市民グループからは「この検証ではダム建設の結論は変わらない」との批判も出ています。

●八ツ場ダムの建設再開決定 民主マニフェスト総崩れ
       朝日  2011年12月22日23時30分
 前田武志国土交通相は22日、八ツ場(やんば)ダム(群馬県長野原町)の建設再開を表明した。2012年度予算案に、凍結していたダム本体工事費を計上する。地元の意向を踏まえた判断だが、八ツ場ダムの建設中止は、民主党の09年の衆院選マニフェストの象徴。高速道路無料化や議員定数削減などと並び、主要公約は総崩れ状態になった。

 国交省はこの日の政務三役会議で、工事再開と本体工事費の予算案への計上を決定。前田氏は直後の閣僚懇談会で野田佳彦首相に決定内容を伝え、事業費を負担する1都5県などの関係自治体にも報告した。記者会見で前田氏は「マニフェストの結果通りにならなかったのは残念だが、苦渋の決断をした」と語った。そのうえで「効果のある代替案のないまま中断するのはよくない」と指摘。総事業費4600億円のうち、周辺工事に全体の8割近くが投じられていることを踏まえ、「あとは本体工事で、6、7年で完成する」と理解を求めた。

 前田氏はその後、ダム予定地の長野原町を訪問。地元自治体の首長らに建設再開を報告した。

●クローズアップ2011:「八ッ場」建設再開決定 懸案多数、政権余力なく 前原氏、なお抵抗姿勢
         毎日新聞 2011年12月23日 
 民主党政権がいったん中止した八ッ場(やんば)ダム(群馬県)の建設再開が決まり、同党が09年衆院選マニフェストに掲げた目玉公約がまたも腰砕けとなった。消費税増税を含む税と社会保障の一体改革など難しい懸案を抱える野田政権に、国土交通省のつくった建設再開の流れを押し戻す余力はなく、民主党の前原誠司政調会長が12年度予算案の計上に最後まで抵抗してみせているのも「官僚主導」の印象を少しでも払拭(ふっしょく)したい思惑がにじむ。政権の弱体化が全国のダム建設継続の動きを加速させる可能性もある。【野口武則、小山由宇、樋岡徹也】

 「予算は内閣がとりまとめて国会に提出する。国会で決まった予算を執行するのは政府で、その担当が国交相ということだ」

 前田武志国交相は22日、八ッ場ダムの建設再開を表明した記者会見で、民主党政調の「事前承認」権限をちらつかせて本体工事の予算計上に反対する前原氏をけん制した。藤村修官房長官からは今月9日の段階で「担当閣僚に判断してもらうのが野田内閣の方針だ」と判断を委ねられており、首相官邸のお墨付きを得ての建設再開決定だった。

 国交相の動きは早かった。記者会見前に流域の1都5県の知事や関係自治体に建設再開を連絡。前原氏がその後の記者会見で改めて反対を表明しても、政府方針は既成事実化された形になった。

 野田佳彦首相が国交相に判断を委ねたのは、政権が複数の重い政策課題を抱える中、さらに問題を抱え込みたくないとの思惑があるからだ。消費増税のほかにも米軍普天間飛行場の移設、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)交渉への参加など、野田政権の課題はいずれも党内に強い異論を抱える。

 「どんな案件でも官邸に持って来すぎる。閣僚がいるのは個別事案を判断するためだ」
 首相は最近、周辺にこうぼやいた。

しかし、旧建設省出身で建設再開に前向きな前田氏に任せたらどうなるかは目に見えていた。「コンクリートから人へ」を掲げたのが民主党マニフェストであり、その象徴とも言える八ッ場ダム中止の公約撤回が政権に与えるダメージも予想された。22日の同党国土交通部門会議では出席者から「この党は潰れる」との悲痛な声も漏れた。

 「予算、法案は政調会の事前承認(が必要)なので(予算計上は)認められない」

 前原氏は22日、なおも抵抗することを記者団に宣言した。前原氏は野田政権の党政調会長に就任するにあたって、予算や法案の国会提出時に党政調の事前承認を条件とするよう求めた。

 これを武器に「官僚主導」と戦う姿勢を示したわけだが、同日の記者会見では「最高意思決定機関は(野田首相や輿石東幹事長が出席する)政府・民主三役会議なので、ここでどのような判断をされるのかに尽きる」とも語った。

 党政調の事前承認に勝るのは首相の指示しかなく、最終的に首相の政治判断で建設再開となれば従うということ。官僚主導色を薄め、政治判断によるマニフェスト変更との形をとる狙いがある。

 ただ、結果的に国交省の方針通りとなれば、最後まで抵抗した前原氏の党内影響力も傷つく。党内慎重派が「マニフェスト違反」と批判を強める消費増税問題にも影を落としそうだ。

 ◇「国交相が最終決定」の検証手順が… 官僚主導に ダム復活加速も
 「前原氏は、最後は自らの判断で覆せると思っていたのではないか」。国土交通省関係者は指摘する。「建設事業継続が妥当」とした国交省の検証手順は、当時国交相として建設中止を表明した前原氏が作成に深く関わり、継続か中止かの最終判断は国交相が行う仕組みのためだ。

 検証手順を決めたのは、09年12月に設置された国交省の「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」。事業主体の地方整備局や道府県がダム以外の治水策を立案し、ダムとコストなどを比較することとした。

 前原氏は同会議の12回の会合のほとんどに出席し、座長などの人選にも関与。昨年9月に検証手順を定めた中間とりまとめの冒頭には「『できるだけダムに頼らない治水』への政策転換を進める」と記されていた。これを受け、全国83のダム事業の検証が始まった。

 だが、八ッ場ダムについて関東地方整備局は先月、「ダム建設に加え四つの代替案を検証した結果、ダム案が約8300億円で最も安く、10年後の治水効果を一番見込める」などとして事業継続が妥当と判断。12月の有識者会議の審議でも「一連の検証作業は適切に行われた」とされた。

 民主党の八ッ場ダム問題分科会に参加した議員は「この2年間、党内で八ッ場ダムの議論は盛り上がらなかった。その間に党の力もだんだん弱くなり、歴代国交相も決められなくなっていた」と、官僚側に主導権を奪われていった舞台裏を明かす。

 八ッ場ダム以外の検証作業も同様の状況にある。全国83ダム事業(国と水資源機構が建設する直轄事業30、道府県が国の補助で進める補助事業53)のうち、これまでに国交相の対応方針が示されたのは19事業(継続13、中止6)。中止事業のほとんどは、検証前から事実上止まっていたのが実情だ。

 ただ、直轄事業での「継続」判断は八ッ場が初めてとなる。国交省幹部は「八ッ場の検証手続きを各地の事業主体は注目している。これを機に、建設継続の流れが進むかもしれない」と話す。


●八ツ場ダム、建設を継続=国交相「あと6〜7年で完成」―民主党内、なお反対の声
     ウォール・ストリート・ジャーナル  2011年 12月 22日 21:46 JST
 建設の是非を検証していた利根川水系の八ツ場ダム(群馬県長野原町)について、前田武志国土交通相は22日記者会見し、「利根川水系には即効性のある治水対策が必要。ダムは8割方完成しており、あと6〜7年で完成する」と述べ、建設を継続する考えを表明した。2012年度内にも本体工事に着工する見通し。だが民主党内には前原誠司政調会長を中心に、強い建設反対の声が残っている。

 八ツ場ダムは、関東地方に戦後最大の洪水被害をもたらしたカスリーン台風(1947年)を受けて国が建設を計画し、2015年度に完成する予定だった。

 民主党は09年衆院選マニフェスト(政権公約)で、無駄な公共事業の象徴として同ダムの建設中止を主張。政権交代に伴い、前原国交相(当時)が中止を表明し、本体工事を凍結していた。

 ただ、建設地である長野原町に加え、事業費を一部負担している関東地方の1都5県などが、一方的な中止決定に強く反発。関係自治体の理解を得るため、事業の再検証を実施していた。今年11月には国交省関東地方整備局が、利水・治水上の観点から事業の継続を妥当とする検証結果をまとめ、同省の有識者会議もこの結果を了承していた。

 国交省は建設再開の方向で調整していたが、前原氏などから強い反発が出たため、12年度予算案に本体工事着工経費を盛り込む一方、全国でダム建設が中止となった場合に、地域住民の生活を再建するための法案を早期に提出するよう政府として努めることで決着した。  [時事通信社]

●国交相、八ツ場ダム建設再開表明 地元町長にも伝達
         2011/12/22 19:29 【共同通信】 
 政府は22日、政権交代後に中止を表明した八ツ場ダム(群馬県)の建設の再開を決め、前田武志国土交通相が記者会見で、来年度予算案にダム本体工事費を計上することを表明した。建設中止は民主党が2009年の衆院選でマニフェスト(政権公約)に掲げており、前田氏は「公約通りの結果が得られなかったのは残念だが、苦渋の決断をした」と述べた。

 前田氏は再開の理由として、国交省関東地方整備局が事業検証の必要性を検証して「継続が妥当」と結論づけたことや、ダム下流に人口が集積する利根川水系の治水の重要性、流域6都県の知事らの建設要望などを考慮したと説明した。

 党内では前原誠司政調会長らが公約違反だとして再開に強く反対。前原氏は22日、「計上すれば国交省全体の予算を承認しない」と強調した。

●八ッ場ダム建設継続、国交相が知事らに報告
        日テレ [ 12/23 2:46 NEWS24]
 建設の是非をめぐって政府と民主党の意見が対立し、調整が続いていた群馬・長野原町の八ッ場(やんば)ダムについて、国交省は22日、「建設継続」を発表した。前田国交相は22日夜、長野原町に入り、知事や町長らに建設継続の方針を伝えた。 八ッ場ダムをめぐっては、国交省関東地方整備局が今月までに、洪水対策の効果などを検証した結果、「建設継続が妥当」とする報告をまとめていた。

しかし、当時の国交相で、マニフェストに建設中止を掲げた民主党の前原政調会長は、政府に「ダム建設を認めない」とする党の方針を伝えるなど、意見の対立が続いていた。 前田国交相は22日、八ッ場ダムの建設継続を決め、ダム本体工事に必要な経費を来年度予算案に計上することを発表。「当初のマニフェスト通りの結果を得られなかったのは残念だが、ある意味、苦渋の決断をさせていただいた」と述べた。 

前田国交相は22日夜、建設予定地の長野原町に入り、知事や町長らと面会した。盛大な拍手で出迎えられた前田国交相は「この2年間、皆様方には大変ご迷惑をかけ、つらい思いをさせました。やっとおわび方々、皆様方にご報告に参ることができました」と挨拶した。 

群馬・大沢正明県知事は「先の見えない不安の中で、非常に厳しい環境でこの2年間やって参りました。今日、前田国交相の報告を聞いて、どれだけ胸が本当にホッとしているか、計り知れないものがあろうかと思います」と述べ、今後、国としてダム完成に向けて全力を注ぐよう要請した。 前田国交相はこれに対し、生活再建のための法案を通すなど、地元住民とともに頑張りたいと意欲を見せた。

●八ッ場「再開」:2年間何だったのか…住民、迷走に怒り
            毎日新聞 2011年12月22日
八ッ場ダム建設に伴う水没予定地に立つ高山彰さん。高山さんの自宅に近いこの地区には、かつて民家が建ち並んでいた=群馬県長野原町川原畑で2011年12月19日、奥山はるな撮影 群馬県長野原町で建設が進んでいた八ッ場(やんば)ダムをめぐる政府・民主党の迷走は22日、最終的に「建設再開」で決着した。「古里が水の底に沈む」。建設に反対する住民、やむなく受け入れた住民とも、ダム事業には痛切な気持ちを抱いてきた。「何のための2年間だったのか」。政治に振り回されてきた住民は怒りの声を上げた。

 「なめるのもいいかげんにしろと言いたい。マニフェストに書いてあることは二度と信じない。ダムを造るくらいなら、東日本大震災の被災者に予算を回してほしい」
 ・・・・・・・(略)・・・

●八ツ場ダム建設、投入した国費すでに3000億円超
       日本経済新聞 2011/12/23 0:40
 前田武志国土交通相が22日に八ツ場ダム(群馬県長野原町、写真は予定地)の建設継続を表明した背景には、すでに国費を3000億円以上投入している事情もある。ダム建設で水没する予定の国道の代替道路などもすでに完成しており、地元の自治体などからは「ダムを早く完成させてほしい」との要望が出ていた。

 八ツ場ダムの総事業費は約4600億円。

●工事中断の2年間で33億円がムダに
        産経 2011.12.22 23:13
 2年間にわたる八ツ場(やんば)ダムの工事中断により、増えた費用負担は少なくとも約33億円にのぼる。

 関東地方整備局によると、一連の騒動で八ツ場ダム建設の是非を再検証した結果、主に建設コストの見直しで、当初計画よりも約22億円を削減したという。しかし、2年あまりの中断で、この額を大きく上回るコストも新たに発生した。

 工事再開にはダム本体工事の入札からやり直さなければならず、完成予定は当初の平成27年度から約3年間の延長が見込まれる。これにより、人件費と工事用道路の維持管理費など新たに約55億円が必要という。

 この結果、中断に伴う増額分は直接的な金額だけで約33億円。民主党の事業仕分けなどでいったん3千万円に減額され、その後、23年度予算で復活した小惑星探査機「はやぶさ2」の開発費(30億円)を上回った。

 国交省では新たに有識者会議も設置され、21年12月以降、全国83のダム事業の必要性を検討。委員9人の委員の報酬は総額約300万円にのぼった。

 今回の再検証では、新たに地滑り対策が必要な場所も判明した。このため、代替地の安全対策などを含め、工事中断による負担増以外に約150億円が多くかかる見込みという。

●ダム中止補償法案「川辺川モデルに」 国交相
       熊本  2011年12月22日
 ダムなど大型公共事業の中止に伴う地元の生活再建を支援する補償法案について、前田武志国土交通相は22日の会見で、川辺川ダムの水没予定地を抱える五木村をモデルに法案を策定し、来年の通常国会に提出する方針を明らかにした。

 法案提出は2009年9月、川辺川ダムの建設中止を表明した当時の前原誠司国交相が同村を訪れて約束したが、2年連続で見送られていた。

 前田国交相は会見で、八ツ場ダム(群馬県)の建設再開を表明。その上で、ダム事業を中止した地域については「生活再建に関する法案を、川辺川ダムをモデルに作成し、(来年の)通常国会に提出する」と述べた。

 法案の具体的な中身には言及しなかった。

 法案提出は、藤村修官房長官が八ツ場ダムの建設再開に慎重な民主党政調会長の前原氏と建設再開を求める前田国交相の双方に歩み寄り策として示していた。(原大祐)

●憂楽帳:民主党の苦悩
      毎日新聞 2011年12月21日 
 民主党がマニフェストに掲げた群馬県の「八ッ場(やんば)ダム建設中止」が、建設に向けてかじを切りそうな雰囲気になっている。

 同ダムの建設中止は、民主党の09年衆院選の選挙公約の一つ。川辺川ダム(熊本県)と共に「時代に合わない国の大型直轄事業は全面的に見直す」とした「コンクリートから人へ」のキャッチフレーズの象徴的な事業だった。政権交代後の09年9月、国土交通相に就任した前原誠司氏は中止を表明。しかしその後の検証で、国交省関東地方整備局は「継続が妥当」との結論を出した。建設再開に前向きな前田武志国交相は近く最終判断する見通しだ。

 同じく、09年9月に民主党政権が中止を表明した川辺川ダムは、これまで「脱ダム」の動きが進んできた。当時国交相の前原氏は、ダム中止に伴って、水没予定地・熊本県五木村の生活再建補償法案を国会提出するとしていた。ところが、10、11年度と見送られ、これもまた先行きが見えなくなっている。

 掲げた公約と現実問題との隔たりに苦悩する民主党の姿が、ダム問題にもにじみ出ている。【早田利信】

コメント ( 0 ) | Trackback ( )




07:45 from web
政府の予算案の調整が大詰めの段階。あと数日で確定することになる。 民主党が政権交代のポイントで積極的に主張してきたことの一つ「八ッ場ダム建設事業の中止」。事業をストップたが⇒◆民主党、またまたマニフェスト破り-八ッ場ダム建設 再開へ⇒http://t.co/smlama4h
by teramachitomo on Twitter

コメント ( 0 ) | Trackback ( )




 政府の予算案の調整が大詰めの段階。
 あと数日で確定することになる。
 民主党が政権交代のポイントで積極的に主張してきたことの一つ「八ッ場ダム建設事業の中止」。

 事業をストップしたままで、結論が先送りされてきた、もしくは、検討され続けてきた。

 今回の予算で、継続の予算をつける方向。
 またしても、公約を捨てるつもりか。

 そのあたりの動向を記録。

人気ブログランキング = 今、3位あたり
 ★携帯でも クリック可にしました →→ 携帯でまずここをクリックし、次に出てくる「リンク先に移動」をクリックして頂くだけで「10点」 ←←

 ★パソコンは こちらをクリックしてください →→←←このワン・クリックだけで10点
●民主党、またまたマニフェスト破り-八ッ場ダム建設事業継続へ
         世界の水事情 [ 2011/12/19 ]
 2011年12月17日、民主党が政権を奪取した2009年の衆議院選挙で中止することをマニフェストに上げていた「八ッ場ダム」の建設事業継続に向け最終調整に入ったことが判明した。来年度予算計上のために、22日までに決定の判断が下される。

 民主党がマニフェストで上げていた目玉政策の殆どは実現されていないか、形骸化している状況である。今回はマニフェストで中止を訴えていた「八ッ場ダム」の建設を継続することになった。

党内では国土交通相の判断だけで決定していいものではないという反発の声は上がっているものの、建設継続の方向へ向かうというのが大方の見方である。

同ダムの建設再開に関しては、12月16日に東京都知事、埼玉県知事、群馬県知事、千葉県知事、茨城県知事、栃木県知事が内閣総理大臣あてに「八ッ場ダム建設事業継続の決断を求める1都5県知事申し入れ」を行っていた。

●八ッ場ダム最終局面
        東京 2011年12月21日
 八ッ場(やんば)ダム(群馬県)の建設問題をめぐる政府と民主党のせめぎ合いが大詰めを迎えている。国土交通省が近く建設再開の方向性を打ち出すとの観測が高まっているのに対し、党側は八ッ場ダム中止は「コンクリートから人へ」とうたった衆院選マニフェストの象徴だと反発。巻き返しに必死になっている。

 八ッ場ダムの建設再開に強く反対する前原誠司政調会長は二十日の記者会見で「マニフェストに関わる問題なので、国交相でなく、政権としての判断が必要だ」とけん制した。

 八ッ場ダム問題では、国交省が今月までに治水や利水の面で「ダム建設が代替案より有利で、事業継続が妥当」との検証結果をまとめた。前田武志国交相は建設再開を決断した上で、二十四日に決定する予定の二〇一二年度予算案にダムの本体工事費を盛り込む意向とみられている。

 こうした流れに党が「待った」をかけているのは、八ッ場ダム中止がマニフェストに明記されているためだ。二〇〇九年衆院選では「コンクリートから人へ」を合言葉に、自民党政権当時の大型公共事業のあり方を根本から否定。理念を変える象徴の一つに八ッ場ダムを位置づけた。

 中止を求める民主党議員は「多くのマニフェスト政策が実現できない中で消費増税を議論している。八ッ場ダムの中止もできなければ、完全に国民に見放される」と悲愴(ひそう)感も漂わせる。


 党国交部門会議は「大雨時の予想水量や水需要のデータが過大だ」などと国交省の検証に対する疑問点を列挙。政権交代当時に国交相として中止を主導した前原氏は九日、藤村修官房長官に納得できる説明を求め「疑問に明確な回答がなければ本体工事は認められない」と主張した。

 前原氏は二十一日、藤村氏とあらためて会談する予定。「治水の哲学を変えるべきで、政治判断が必要だ」として、再開の是非は野田佳彦首相が判断するよう求める考えだ。 (金杉貴雄)


●民主マニフェストがまた…八ッ場ダム工事再開へ
         テレ朝 (12/20 15:55)
 民主党のマニフェストの旗が、また一つ降ろされます。

 政府は、民主党のマニフェストで掲げていた群馬県八ッ場ダムの「建設中止」を撤回し、工事を再開する方針を固めました。政府高官によりますと、八ッ場ダム周辺の自治体や住民らが建設を望んでいる点や、ほかのダム事業への影響などを考慮し、継続する方針を固めたということです。民主党の前原政調会長は、「マニフェスト違反だ」として撤回を求める考えです

●前原氏、八ツ場ダムで「科学的な立証ない着工認められない」
         産経 2011.12.20 22:31
 民主党の政策調査会は20日、政府の八ツ場ダム(群馬県)事業継続方針について「科学的に立証できない限り建設を推進すべきではない」とする国土交通部門会議の意見書を了承するとともに、前原誠司政調会長への対応一任を決定した。前原氏は21日、藤村修官房長官に党方針を申し入れる。

 前原氏は20日の記者会見で「国土交通省から明確な説明がない限り、党として着工は認められない」と強調。「マニフェスト(政権公約)に関わることなので単に国交相が決めることではない。政治的判断を要するテーマだ」と述べ、事業廃止を求める考えを改めて強調した。

●八ッ場ダム 民主・前原政調会長「着工は認められない」 藤村官房長官に申し入れへ
       FNN (12/21 01:10)
 群馬県の八ッ場ダムをめぐり、政府が建設再開に向けて調整を進める中、民主党の前原政調会長は20日の会見で、「マニフェストに関わることで、国土交通大臣が決めて了解をというテーマではない」として、21日、藤村官房長官に申し入れを行う意向を表明した。

民主・前原政調会長は「国土交通省から明確な説明がない限り、党として着工は認められないとし、政治的な判断を要するテーマだということで(官房長官に)申し入れをしたいと思います」と述べた。
20日の民主党政調役員会では、八ッ場ダム建設をめぐり、継続を妥当とする国土交通省の方針について、「『十分な検証の結果』だとは納得できなかった者が多かった」などの意見を盛り込んだ党の国土交通部門会議の報告書をふまえて、前原政調会長に対応を一任した。

これを受け、前原政調会長は会見で、「マニフェストに関わるので、単に国交大臣が決めて了解をというテーマではない。政治的な判断を要するテーマだ」と述べ、21日、藤村官房長官にあらためて申し入れを行う意向を示した。

●八ツ場ダム建設に反対=鳩山元首相
            時事(2011/12/21-20:07)
 民主党の鳩山由紀夫元首相は21日夜、国土交通省が同党の衆院選マニフェスト(政権公約)に反して八ツ場ダム(群馬県長野原町)建設を再開する方向で調整していることについて「今の段階でマニフェストを覆してでも必要性を国民に理解してもらえるのか。『分かった』という気にはならない」と述べ、反対する考えを示した。都内で記者団に語った。

●八ッ場ダム 党側に理解求める方針
        NHK 12月22日 4時57分
 群馬県の八ッ場ダムの建設の是非を巡って、政府は、流域の洪水対策などのために必要だとして建設を再開する方針を決めたい意向ですが、民主党では、前原政策調査会長が再開に慎重な姿勢を示しているほか、反対意見も根強いことから、政府側は22日中の決着を目指して党側に理解を求めていく方針です。

 建設が中断している群馬県の八ッ場ダムについては、国土交通省の関東地方整備局がコストや効果などを検証した結果、「建設を継続するのが妥当」とする報告をまとめています。
 これを受けて、政府は、これまでの検証に問題はないとしたうえで、流域の洪水対策や水源を確保するためにはダムが必要であり、周辺工事の大部分がすでに完成しているなどとして、建設を再開する方針を決めたい意向です。
 これに対し、民主党内では、「国土交通省の検証はまだ不十分だ」とか、党のマニフェスト・政権公約に反する、などとして、建設再開に反対する意見が根強くあり、前原政策調査会長は21日に記者団に対し「政治的な判断が必要だ」と述べて、政府に対して慎重な判断を求める姿勢を重ねて示しています。このため、22日に藤村官房長官と前原政策調査会長が連絡を取り合うなど、政府側は22日中の決着を目指して党側に理解を求めていく方針です。

●八ッ場ダム:予算計上 国交相きょう表明
       毎日新聞 2011年12月22日
 藤村修官房長官は21日夜、八ッ場(やんば)ダム(群馬県)建設再開の前提条件を盛り込んだ裁定案を民主党の前原誠司政調会長に示した。
 利根川水系の河川整備計画を策定するとともに、大型公共事業を中止した場合に地元住民の生活再建を国などが支援する法案を国会に提出し、「これを踏まえて事業再開を判断する」ことを求める内容。
裁定案の提示を受け、前田武志国土交通相は22日、12年度予算案にダムの本体工事関連費を計上する方針を表明する。

 一方、政府の建設再開方針に反発している前原氏は21日夕、首相官邸に藤村氏を訪ね、八ッ場ダムの建設中止が09年衆院選マニフェストに明記されていると指摘。改めて「建設再開には政治的判断が必要だ」との立場を示した。前原氏は裁定案を慎重に検討した上で22日にも、政府側に回答する。

 前原氏は河川整備計画の策定とともに、「無駄な大型公共事業を中止するには、周辺住民への財政的な補償措置が不可欠」と主張して、生活再建法の早期制定を強く求めていた。藤村氏は、これらの条件を受け入れることで、前原氏の姿勢が軟化することを期待しているとみられる。【野口武則、小山由宇】

●八ツ場ダム建設、予算計上へ=前田国交相、22日にも表明―前原氏は反対崩さず
         朝日 2011年12月22日1時6分
 政府は21日、事業継続の是非が焦点となっている八ツ場ダム(群馬県長野原町)について、ダムの必要性の検証を継続する一方で、本体工事のための経費を2012年度予算案に盛り込む方針を固めた。前田武志国土交通相が22日にも表明する。ただ、民主党の前原誠司政調会長が衆院選マニフェスト(政権公約)を順守すべきだとして、建設再開に反対の姿勢を崩しておらず、政権内の火種となりそうだ。

 八ツ場ダムに関し、前原氏は21日夕、首相官邸で藤村修官房長官と会談し、「現時点ではダム本体工事の着工は認められない」と中止を要請。「単なる(事業ごとに予算配分を決める)箇所付けの話ではない。マニフェストにかかわる政治的判断が必要なテーマだ」と野田佳彦首相の判断を仰ぐよう求めた。  [時事通信社]


コメント ( 0 ) | Trackback ( )




08:39 from web
インターネット上でのソフトなどの違法コピーに使われるとされている「ウィニー」。利用したパソコンからデータがどんどん流出し、大きな社会問題になった。警察情報も流出した⇒◆ウィニー:開発者の無罪確定/昨日21日の最高裁は、検察の上告棄却 ⇒http://t.co/FROB9g1D
by teramachitomo on Twitter

コメント ( 0 ) | Trackback ( )




 「ウィニー」というのはよく聞く言葉。
 インターネット上でのソフトなどの違法コピーに使われるとされている。
 それ以上に、ソフトを利用したパソコンの場合、民間企業ばかりか、官公庁の職員らのパソコンのデータがどんどんインターネット上に流出し、大きな社会問題になった。

 警察情報も流出した。
 だからだろうか、警察側には「意地でも関係者を捕まえろ」、そんな雰囲気が経過や報道からも感じられた。
 刑事事件の被告にされたソフトの開発者の金子氏は、一審で有罪。
 しかし、二審では無罪に。
 そして、昨日の最高裁で無罪と決定した。
 インターネットの世界では象徴的な出来事だろう。

 ということで、ウィニーの被害のことや、事件・裁判の経過、昨日の判決に対する当事者の「発表資料」などをとどめておく。

 ウィキペディア / Winny 
 「Winnyなどで入手したファイルを閲覧したことにより、コンピュータウイルスの一種ともいえるワームに感染する事例が頻発し、その結果、そのパソコン内に保存されていた本来公開されてはならないファイルが、Winnyのネットワーク上に流出するという事件が多発した。」
 「ワームの被害は民間企業や個人だけにとどまらず、警察、陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊、日本郵政公社、刑務所、裁判所、日本の原子力発電関連施設、一部の地方自治体など官公庁でも流出事件が続発し、公務員が機密情報や職務上知りえた個人情報などを自宅に持ち帰り、あまつさえ私物のファイル交換ソフトをインストール・利用中のパソコンに入れていたずさんな管理実態があらわになるとともに、不用意にWinnyを使用しているという実態が暴露され、問題となった。
 嫌がらせのために個人情報を盗み出して故意にWinnyに流出させるという手口も発覚した。
 また、ウイルスバスターなどのウィルス対策ソフトを提供しているトレンドマイクロからも社員がAntinnyに感染しWinnyへ個人情報を流出させる事故を発生し、住基ネットに関する情報(パスワード・使用手順)も流出していたことが確認された。」


人気ブログランキング = 今、3位あたり
 ★携帯でも クリック可にしました →→ 携帯でまずここをクリックし、次に出てくる「リンク先に移動」をクリックして頂くだけで「10点」 ←←

 ★パソコンは こちらをクリックしてください →→←←このワン・クリックだけで10点
●ウィニー開発者の逆転無罪確定へ 検察の上告棄却
           テレ朝 (12/21 02:52)
 ファイル交換ソフト「ウィニー」を開発し、違法コピーの手助けをした罪に問われた元東大大学院助手の裁判で、最高裁は検察側の上告を退けました。2審の逆転無罪判決が確定します。

 金子勇被告:「私の開発態度が正しく認められたことをありがたいと思う」
 金子勇被告(41)は、ウィニーを開発してインターネット上で公開し、映画などの違法コピーの手助けをした罪で起訴されました。1審は「利用者の著作権侵害を認識しながら公開を続けた」として罰金150万円の有罪判決でした。

しかし、2審で「著作権侵害のために使うよう勧めていたとはいえない」として逆転無罪判決が言い渡され、検察側が上告していました。

 最高裁は「著作権制度を崩壊させる目的で開発、提供したとは認められず、著作権侵害のための利用が主流となることを認識していたとも認められない」として、19日付で検察側の上告を退ける決定をしました。金子被告の無罪が確定することになります。

●ウィニー:開発者の無罪確定へ…最高裁、検察の上告棄却
    毎日新聞 2011年12月20日 
 ファイル共有ソフト「Winny(ウィニー)」を開発・公開し、インターネット上で映画などの違法コピーを手助けしたとして、著作権法違反ほう助罪に問われた元東京大助手のプログラマー、金子勇被告(41)に対し、最高裁第3小法廷(岡部喜代子裁判長)は19日付で、検察の上告を棄却する決定を出した。裁判官5人のうち4人の多数意見。罰金150万円を言い渡した1審を破棄し、逆転無罪とした2審・大阪高裁判決(09年10月)が確定する。

 ネット上のソフト提供行為に刑事罰を適用することに対し、開発者は「萎縮効果を生む」などと反論してきたが、今回の決定は捜査当局に一定の制限をかけたといえそうだ。

 金子被告は02年からウィニーを公開。入手した2人の男性=いずれも有罪確定=がゲームソフトなどを無許可で公開する著作権法違反行為を可能にしたとして、ほう助罪で起訴された。1審・京都地裁判決(06年12月)は「著作権侵害に利用されると認容して公開した」と有罪。2審は「被告は違法使用を勧めて提供はしていない」として無罪とした。

 小法廷は、ほう助の罪成立を限定的に解釈した2審判決について「法解釈を誤っている」と指摘。適法にも違法にも利用できるウィニーを中立価値のソフトだとした上で、「入手者のうち例外的といえない範囲の人が著作権侵害に使う可能性を認容して、提供した場合に限ってほう助に当たる」との初判断を示した。

 その上で、金子被告については、ウィニーが著作権侵害に利用される可能性が増えてきたことを認識しつつも、利用者の4割程度にまで拡大するとは認識していなかったとして、ほう助の故意はなかったと結論付けた。違法なファイルのやり取りをしないよう注意書きを付記していた点なども考慮した。

 大谷剛彦裁判官(裁判官出身)は「ほう助犯が成立する」との反対意見を述べた。【石川淳一】

 ◇「悪用しないで」…金子さん会見
 金子さんは20日夜、東京・霞が関の司法記者クラブで記者会見し、「開発をちゅうちょする多くの技術者のため公判活動してきた。私の開発態度が正しく認められたことをありがたいと思う。ウィニーを悪用することのないよう改めてお願いする」と笑顔を見せた。

 現在も開発者の一人として、後進のプログラマーの指導に当たっているという。「(ウィニーが)悪用しかできないと勘違いされて広まってしまったが、悪用を考えて開発する人はいない」と強調した。会見に同席した弁護人は「事件はウィニーの技術や価値を検討せず、偏見で捜査を進めた」と批判した。

 一方、最高検の岩橋義明公判部長は「主張が認められなかったことは誠に遺憾」とのコメントを出した。

 ◇Winny(ウィニー)◇
 利用者が各自のパソコンに所有する映像や音楽などのファイルデータをインターネットを通じて共有、交換するソフト。送信者を特定しにくい「匿名性」と、不特定多数へのデータ拡散を可能にする「効率性」が大きな特徴で、映画などの著作物の違法流通を容易にしたほか、暴露ウイルスの出現で警察や原発などの機密情報の流出の問題も生じた。


●ウィニー開発者 無罪確定へ 最高裁「著作権侵害、容認せず」

     産経 2011.12.20 17:39 [知的財産]
・・・・・・・(略)・・・
 ファイル共有ソフトを使った著作権侵害をめぐり、開発者本人が刑事責任を問われた初のケースで、司法判断が注目されていた。

 同小法廷は「ウィニーの利用方法は個々の判断に委ねられている」と指摘。その上で、幇助罪の成立は「多数の者がソフトを著作権侵害に利用する可能性が高いと認識して公開、提供し、実際に侵害行為があった場合に限られる」などと初判断を示した。

 金子被告については「ウィニーを著作権侵害のために利用する人が増えてきたことは認識していたが、多数の者がその目的のために利用していると認識していたとはいえない」として、幇助の故意までは認められないと結論付けた。

 5人の裁判官のうち4人の多数意見。大谷剛彦裁判官(裁判官出身)は「侵害的利用の高い可能性について認識していた」として、有罪の反対意見を述べた。

 金子被告は平成14年5月、ウィニーをホームページ上で公開。群馬県高崎市の男性店員ら2人=有罪が確定=が15年9月、映画などを違法にダウンロードできる状態にするのを助けたとして、起訴された。


●「社会的責任を」 技術者に警鐘も ウィニー開発者無罪確定へ
       産経 2011.12.20 21:27 [知的財産]
 最高裁はウィニー開発者本人の刑事責任を「無罪」と判断した。だが、違法コピーが横行する状態は改善されておらず、開発者にも社会への影響に責任を持つよう、警鐘を鳴らした。

 ソフトウエアが悪用された場合、開発者の責任はどこまで問われるのか。争点となった著作権法違反の幇助罪の枠組みについて、1審京都地裁判決は、利用状況や認識に沿って判断すべきだとし、「著作権侵害を認識しながら、不特定多数に公開した」と幇助罪を認定した。一方、無罪とした2審大阪高裁判決は「違法行為をネット上で勧めて使用させる場合に成立する」と厳格な基準を示した。

 これに対し、最高裁の決定は、多数の者が著作権侵害に利用する可能性が高いと認識して公開した場合、犯罪になると初判断した。

 開発行為を安易に取り締まると、技術開発者を萎縮させるという懸念もあり、違法行為の認定に慎重な判断が示されたといえる。


 一方、大谷剛彦裁判官は反対意見で「社会に広く技術を提供する以上、相応の配慮をしつつ開発を進めることも、社会的な責任を持つ開発者の姿勢として望まれる」と述べた。インターネットが社会の基盤となる中、開発者側にも幅広い知見が求められている。(上塚真由)

●「Winny」開発者の無罪確定へ、最高裁が検察側の上告を棄却
      INTERNET Watch  (三柳 英樹) 2011/12/20 22:52
 ・・・・・・・(略)・・・
 無罪の決定を聞いてどのように思ったかという質問に対して、金子氏は「嬉しかった、ほっとしたという気持ちと、長く待たされたのでやっとかという気持ち」と説明。今後の活動については、「基本的には変わらない」として、株式会社Skeedの社外取締役としての活動を続けるとともに、「また何か新しいものを作れたらいいと考えているところ」だとした。

 今回の事件で、日本のP2P技術の開発が後退したことの責任は誰が取るのかという問いには、「誰かのせいにすればいいというものではないと思う。当時も、誰かのせいにすればいいと思って、私のせいにされたのではないかと思うが、今回の事件も別に誰かのせいにするつもりはない」とコメント。捜査についても、「彼らも仕事ですので、真面目にやられているのだと思うのですが、できるだけ公共の利益になるようにしていただきたい」と語った。

 一方、弁護団長を務めた桂氏は、「警察、検察が基準のあいまいなところに乗り込んできた。こうした姿勢については猛省を促したい」として、捜査を行った京都府警についても「ハイテク犯罪対策室ができたことで、手柄を立てようとする勇み足がなかったのかということを考えなおしてほしい」と指摘。報道機関に対しても、捜査段階では金子氏に対する正しい評価が得られなかったとして、事件全体についてもう一度検証してほしいと訴えた。

●第二審 高裁 /「Winny」開発者・金子勇氏、逆転無罪、大阪高裁で控訴審判決
        INTERNET Watch (三柳 英樹) 2009/10/8 10:14
 ファイル共有ソフト「Winny」を開発・公開したことが著作権法違反幇助の罪に問われた金子勇氏に対する控訴審判決公判が8日、大阪高等裁判所で開かれた。小倉正三裁判長は一審判決を破棄し、金子氏に対して無罪の判決を言い渡した。

 この裁判は、2003年11月に著作権法違反で逮捕されたWinnyユーザー2人について、Winnyを開発した金子氏がその幇助の罪にあたるとされ、起訴されたもの。一審の京都地裁は2006年12月、金子氏に対して罰金150万円(求刑懲役1年)の有罪判決を下した。これに対して、弁護側は無罪を訴え、検察側は量刑が軽すぎるとして、それぞれ控訴していた。

大阪高等裁判所
 冒頭で裁判長が「一審判決を破棄、被告人は無罪」と述べると、傍聴席からはどよめきの声があがり、金子氏は安堵の表情を浮かべた。弁護団からは笑みがこぼれ、判決言い渡し中には、壇俊光弁護士がハンカチで涙を拭う姿も見られた。

 控訴審判決では、弁護側が問題としていた告訴状の有効性についてや、正犯者を特定した手法の問題点については、一審判決をそのまま認めた。また、金子氏の調書については、参考人として取り調べた際の調書を証拠としたことは違法だとしたが、判決全体に影響を及ぼすものではないとして、当該調書が証拠から排除されるだけにとどまった。

 一審判決では、Winnyは価値中立なソフトだと認めた上で、価値中立なソフトの開発・公開が著作権侵害の幇助に問われるかどうかについては、慎重な判断が必要だと指摘。判断基準として、1)実際のソフトウェアの利用状況、2)それに対する開発者の認識、3)開発者の主観的対応――の3点を示し、金子氏はWinnyが違法に使われていることを知った上で開発・公開を行っていたとして、金子氏に罰金刑を言い渡していた。

 一方、控訴審判決では、ソフト提供者が著作権侵害の幇助と認められるためには、利用状況を認識しているだけでは条件として足りず、ソフトを違法行為の用途のみ、または主要な用途として使用させるようにインターネット上で勧めてソフトを提供している必要があると説明。金子氏はこの条件に該当しないとして、一審判決を破棄し、無罪を言い渡した。


● 「この5年間は裁判に勝つことが自分の仕事だった」  無罪判決を受け、Winny開発者・金子勇氏が会見
        INTERNET Watch (三柳 英樹) 2009/10/8 16:44
 ・・・・・・(略)・・・
 控訴審判決では、Winnyが備えていた機能は通信の効率化を図るものなどで、著作権侵害を助長するために設計されたものではないと指摘。Winny自体は、有効利用も悪用も可能な価値中立的なソフトであると認定した。Winnyが価値中立的であるという認定は一審判決でも行っているが、一審判決ではソフトの利用実態や開発者の認識が幇助が成立する判断基準になるとして、金子氏はWinnyが悪用されているという実態を認識しながら開発・公開を続けたことが幇助にあたるとして、罰金150万円の有罪判決を言い渡していた。

 これに対して控訴審判決では、Winnyは2002年5月の公開後に何度もバージョンアップを重ね、2004年5月に金子氏が逮捕された事件に至っているが、一審判決の基準ではどの時点から幇助犯が成立するのかが判然としないと指摘。利用実態についても、統計の取り方によって幅があり、どの程度の割合で幇助犯が成立するのかといった基準も明かでないとして、一審判決の基準は十分でないとした。

 その上で、価値中立的なソフトをネットで提供することが著作権法違反の幇助にあたるかどうかは、違法行為をする人が存在していることをソフトの提供者が認識しているのみでは足りず、ソフトを違法行為の用途のみ、あるいは違法行為を主要な用途として使用させるように、ネット上で勧めてソフトを提供している必要があると説明。金子氏は、2ちゃんねるの書き込みやソフトのREADMEファイルなどで、Winnyで違法なファイルをやりとりしないよう注意喚起しており、コンテンツの新たな課金システムの可能性についても述べるなど、Winnyを著作権侵害の用途のみに使用させるように提供していたとは認められないとして、無罪の判断を下している。

● 改良版Winnyの公開については「何がベストかをよく検討したい」
 2004年に逮捕されてからこれまでの5年間、どのようなことを考えてきたかという質問に対して金子氏は、「最初は警察に協力したいと思ったし、有罪になるとしても自分だけの問題だと思っていた。しかし、警察のやり方が強引だったので、このまま有罪になってしまうと日本にとっても損失になると思った。この5年間は、裁判に勝つことが自分の仕事だと思い、ほとんど裁判のことだけを考えてきた」とコメント。捜査機関に対しては、「影響力が大きいので、捜査は極力慎重にお願いしたい」と語った。

主任弁護人の秋田弁護士
・・・・・・(略)・・・
 裁判の立証活動でポイントとなった点について、秋田弁護士は「法廷外の進行協議において、裁判所はWinnyの技術についてかなり熱心に見ており、それも1つの判断のポイントになったかと思う」とコメント。また、控訴審の証人尋問で示したWinnyの利用実態も、Winnyが価値中立的なソフトであるという判断材料になったと思うとした。壇弁護士は、「諸外国の事例を挙げたことも、普通の事件ではやらない手法だが、今回は成功したのではないか。今回の判決は米国のグロックスター判決を意識した基準になっている」と語った。
・・・・(略)・・・

 ●社外取締役 金子勇への訴訟に対する最高裁による上告棄却に関して
       2011年12月20日 株式会社Skeed
 株式会社Skeed(代表取締役社長 明石 昌也/以下、Skeed) 社外取締役金子勇がファイル共有ソフト「Winny」を開発・公開していたことで著作権法違反幇助の罪に問われていた裁判で、12月19日付けで最高裁判所第三小法廷(岡部喜代子裁判長)より、上告を棄却する決定がくだりました。

 これにより、2009年10月に大阪高等裁判所で下された、無罪の二審判決が確定することになりました。

 Skeedはこのたびの最高裁判所における決定を歓迎するものであり、今後の日本のソフトウェア業界の発展に寄与するものと期待するものです。

 社外取締役 金子勇は次のように述べています。

 「私は、今回の事件で開発を躊躇する多くの技術者の為に訴訟活動をしてきました。今回の決定で、私の開発態度が正しく認められたことをありがたく思っております。今も、インターネットを巡る問題は沢山あります。私は、これらの問題の解決のために、微力ながら最大の努力をしていきたいと思います。

 また、Winnyを悪用することのないよう、さらには、よりよいIT社会が実現できるよう、改めて、多くの方々にこの場を借りてお願いする次第です。

 最後になりますが、逮捕直後より、ご支援をいただいた沢山の方々にお礼を申し述べたいと思います。本当にありがとうございました。」

 代表取締役社長 明石 昌也は次のように述べています。

 「私としても本件の無罪を確信しておりましたが、最高裁判所における上告棄却の報を聞き、自分でも予期せぬほど胸がいっぱいになりました。

 Skeedは、創業者である金子勇のリーダーシップのもと、最先端のソフトウェア製品を開発することで発展してまいりました。この間、わたしは金子との交流を通じて多くの若い技術者が成長していく姿を見てまいりました。今回の判決結果がその輪をさらに大きく広げ、日本のソフトウェア業界を盛り上げていくことを期待してやみません。

 Skeedの技術をご採用いただいている多くのお客様、Skeedの事業をご支援いただいている株主をはじめとする関係者の皆様に、改めて厚く御礼申し上げます。」

・・・・(略)・・・


コメント ( 0 ) | Trackback ( )




08:44 from web
政権交代して後、原口氏から片山氏に総務大臣が替わった。片山総務大臣の主導もあって地方自治法が改正され、地域主権が進むと思われていた。しかし、どんどん後退⇒◆住民投票制度の法制化見送りに/自治法の改正―住民参加の理念どこに/後退する政権 ⇒http://t.co/zfP26moP
by teramachitomo on Twitter

コメント ( 0 ) | Trackback ( )




 政権交代して後、原口氏から片山氏に総務大臣が替わった。
 鳥取県知事の経験から、片山総務大臣の主導もあって地方自治法が改正され、地域主権が進むと思われていた。
 しかし、どんどん後退している民主党政権、ここでも、引いた。

 報道の見出しを見るだけでも、批判されるべきことが明らか。

●直接請求拡充・住民投票制度化は見送り 地方制度調査会/朝日
●自治法の改正―住民参加の理念どこに/朝日
●減税条例の直接請求、先送り=自治法改正案で意見書-/時事
●住民投票制度の法制化見送りに/NHK
●自治法改正 分権の先が危ぶまれる/信濃毎日
●社説 自治法改正 「基本は住民」再認識を/北海道
●地方議会に通年会期制など導入 地制調、自治法改正で意見書/日経
●地方自治法の改正 民意の反映 不十分では/中国

 政府に対するこれら意見を記録しておく。
 (参考   歴代総務大臣 )

 ところで、一昨日は研究者の取材・聞き取りがあった。
  「男」からの聞き取り第一号、とか。

 それとは別件で、今日は、新聞記者の取材がある。

人気ブログランキング = 今、3位あたり
 ★携帯でも クリック可にしました →→ 携帯でまずここをクリックし、次に出てくる「リンク先に移動」をクリックして頂くだけで「10点」 ←←

 ★パソコンは こちらをクリックしてください →→←←このワン・クリックだけで10点

●直接請求拡充・住民投票制度化は見送り 地方制度調査会
          朝日 2011年12月15日23時44分
 第30次地方制度調査会(首相の諮問機関)は15日、地方自治法改正案に対する意見を野田佳彦首相に提出した。地方議会の通年開催を認める一方、住民による直接請求制度の拡充や住民投票制度の創設は先送りを求めた。野田政権は、この意見に沿った改正案を来年の通常国会に提出する。

 直接請求については、対象に地方税を含めることに「減税要求が乱発される」といった懸念が地方側から続出。このため意見では「制度化を図るべきだ」としたうえで、導入時期について「経済状況の推移を見極めて検討する」とした。

 住民投票も「声の大きい人の意見に流されて誤った選択をしかねない」といった慎重論が地方側から出たため、「引き続き検討すべきだ」と記した。

●自治法の改正―住民参加の理念どこに
     朝日 12月16日
 首相の諮問機関である地方制度調査会がきのう、総務省がまとめた地方自治法改正の原案に対する「意見」を野田首相に報告した。

 改正のきっかけのひとつは、鹿児島県阿久根市で、前市長が議会を開かずに専決処分を乱発したことだ。

 こんな混乱が起こらないよう、議長が臨時会を招集できるようにしたり、副知事や副市長の選任を専決処分の対象から外したりする改正を実現させる。

 一方、もう一つの柱である住民自治を強めるための項目は、骨抜きが目立つ。

 総務省案は、こんな内容だ。

 法的拘束力のある住民投票制度を新たに設け、「箱もの」と呼ばれる大型施設をつくるかどうかの最終判断を住民投票に委ねることができるようにする。

 住民による直接請求が現在認められていない地方税について、条例の制定や改廃を請求できるようにする。

 住民投票や直接請求は、首長や議会の決定が住民の考えと異なる時に、住民の意向を直接、反映させるための制度だ。


 改正でその間口を広げれば、地域の行政サービスの受益と負担の関係などを住民が真剣に考えるきっかけになるのではないか。そんなねらいがあった。

 拘束力のある住民投票については法で一律に実施を義務づけるのではなく、条例の制定を前提にしている。
 地方税を減税する条例の制定請求が出たとしても、もとより議会が否決すれば前に進まない。

 そうした点で総務省案は、首長や議会の権限にも配慮したうえで、住民参加を半歩でも進めようという穏当なものだった。


 それでも、調査会委員の知事や市町村長、議長からは異論が噴出した。首相への意見では、住民投票制度を先送りした。地方税の直接請求は認めるとしたものの、その時期については引き続き検討するという。実質的な先送りである。

 知事や議長らは「拘束力のある住民投票は、議会制民主主義の根幹を変質させる」「減税要求が乱発されかねない」などと反対理由を挙げたが、つまるところ、住民には任せておけないということではないのか。

 選挙で選ばれた者としての責任感は、わからないでもない。しかし、こうした知事らの姿勢は、「地方には任せておけない」と分権に反対する理屈を並べ立てる中央省庁の官僚と重なってみえる。

 このままでは、「地域主権改革」の旗は色あせるばかりだ。早急な再検討を求める。

●減税条例の直接請求、先送り=自治法改正案で意見書-地方制度調査会
       時事(2011/12/15-17:34)
 政府の第30次地方制度調査会(首相の諮問機関、会長・西尾勝東大名誉教授)は15日、政府が次期通常国会への提出を目指している地方自治法改正案に関する意見書をまとめた。自治体の首長解職や議会解散の直接請求(リコール)の必要署名数を大都市部で緩和するなどの内容。

 焦点の一つだった、住民が自治体に地方税の減税条例の制定を直接請求できる制度については、「経済状況や社会保障・税一体改革の実施状況を十分見極めて検討する必要がある」として導入先送りを提言。住民投票で反対多数の場合、大規模公共施設の建設を中止できる制度の創設も見送った。

 総務省は1月、減税条例制定への直接請求導入などを盛り込んだ同法改正案の骨子を公表した。しかし、全国知事会などが「拙速だ」と反発。同調査会で議論し直していた。減税条例の直接請求と住民投票制度の拡充は、改正案策定を主導した片山善博総務相(当時)肝煎りの政策だったが、同調査会は、「自治体財政に影響を与える」「議会制民主主義の根幹を変質させる」といった知事会などの強い反対を受け、先送りを決めた。

 意見書には、大都市部のリコール要件緩和に加え、(1)現在年4回程度の定例会制となっている地方議会を条例で通年制にできるようにする(2)政令市のリコール署名の収集期間を1カ月から2カ月に延ばす(3)首長の専決処分を議会が承認しなかった場合、首長に内容見直しを義務付ける-などを盛り込んだ。総務省は改正案を修正して次期通常国会に提出する。

●住民投票制度の法制化見送りに
     NHK 12月15日 23時40分
 政府の地方制度調査会は、地方自治法の改正案について意見をまとめ、地方議会の解散請求などの要件を緩和すべきだとする一方、自治体が条例で定めている住民投票制度を法制化し、法的拘束力を持たせることは今回は見送る内容となっています。

政府の地方制度調査会は、15日、総会を開き、住民自治の強化を目的とした地方自治法の改正案について意見をまとめ、野田総理大臣に文書で提出しました。

それによりますと、住民による直接請求のうち、地方議会の解散や自治体の長などの解職については、必要な署名の数などの要件を緩和すべきだとしたうえで、政令指定都市については署名の収集期間を1か月延長し、都道府県と同じ2か月にするよう求めています。一方、条例の改正などの直接請求で、対象に地方税の税率の変更を含めることは、地方税の対象や署名の数などの要件をさらに検討したうえで制度化を図るべきだとして先送りしました。

また、今回の改正では、自治体が条例で定めている住民投票制度を法制化し、法的拘束力を持たせるかどうかが焦点となっていましたが、これについては、住民のニーズをより適切に行政運営に反映させるため有益だとしながらも、さらに詰めるべき論点があるとして、今回は制度の法制化を見送りました。

政府は、調査会の意見をもとに、議会の会期の通年化を可能にすることや、自治体の長が議会に諮らずに執行する専決処分から副知事や副市町村長の人事を除外することなども盛り込んだ地方自治法の改正案を、来年の通常国会に提出することにしています。

●自治法改正 分権の先が危ぶまれる
信濃毎日 12月19日(月)
 地方制度調査会が、住民投票の法制化と直接請求の対象の拡大を地方自治法改正案から削除するよう求める意見書をまとめた。

 政府は、この意見書を基に改正案を修正する方針だ。「住民の意向を自治運営に反映させる」とした、当初の改正の目的から大きく後退する。


 現行の自治法では、住民が一定の署名を集めれば、首長の解職や議会の解散、住民投票を含む条例の制定を求めることができる。住民が行政や議会を監視するのに欠かせない制度で、拡充する改正案の趣旨には賛成である。

 政府は、調査会の指摘を踏まえ詰めるべき論点は詰めた上で、引き続き実現に努めてほしい。

 改正案には、大型公共施設は住民投票で過半数の賛成がなければ造れない、とする条項を設けた。直接請求の拡充では、これまで対象外だった地方税の減免や新税の導入を求めることができるとした。大都市で解職・解散請求がしやすくなるよう、必要な署名数の緩和も盛っていた。

 しかし調査会は、意義は認めつつも、住民投票については「対象など詰めるべき論点がある」とした。直接請求の拡充は、地方税収が不安定な状況にあるとし、時期の検討が要ると結論づけた。

 背景には、都道府県と市町村の首長、議長でつくる地方6団体の根強い反対がある。それぞれの代表が調査会に加わっている。

 6団体は「二元代表制に反する」「減税要求が乱発される」「住民は誤った選択もする」などと批判し続けてきた。住民を信用していないのだろうか。


 住民の自治参加の仕組みを充実させることが、分権を進める大前提である。首長や議会が、国から権限や財源の移譲を求める一方で、住民の権利を広げる道を断つのでは理解は得られない。

 とりわけ議会の責任は重い。議員の定数や報酬の削減を求める声が強まり、住民投票の請求が増えているのは、議会と住民の思いがかけ離れているからだ。

 長野市や松本市、塩尻市など県内の議会のほとんどが、住民投票条例案を否決してきた。今後の分権化に伴い、住民と協力して行政を厳しく監視していく姿勢が求められる。そのための議会改革こそ急がなくてはならない。

 地方自治法の改正は本来、地方6団体で主導すべきだ。国の改正案の先を行き、自ら住民の声を積極的に反映させる意識がなければ、分権後の地域の運営を安心して任せられない。

●社説 自治法改正 「基本は住民」再認識を
      北海道 (12月19日)
 残念ながら、政府案よりも後退したと指摘せざるを得ない。

 地方自治法改正の諮問を受けていた第30次地方制度調査会(会長・西尾勝東大名誉教授)が、意見書を野田佳彦首相に提出した。

 地方税に関する条例の制定・改廃を、住民の直接請求の対象にするかどうかが争点の一つだったが、「さらに検討を加えた上で制度化を図るべきだ」として結論を先送りした。

 大規模な公の施設の建設に関する住民投票制度の創設は「対象のあり方や要件等でさらに詰めるべき論点がある」として、「引き続き検討」にとどめた。

 全国知事会など地方側の反対が色濃く反映されたと言える。政府は意見書を基にした改正案を通常国会に提出する予定で、この2点は改正案には盛り込まれない見通しだ。

 ただ、意見書は「地方税に住民の意思が適確に反映されることは、住民自治の観点から極めて重要」と指摘。住民投票制度も「代表民主制を補完する制度の一つ」として「有益な試み」との考えを示している。

 こうした視点は大切だ。地制調は今後、「大阪都構想」など大都市制度についての論議に入る予定だが、自治法の内容充実に向けた論議にも引き続いて取り組んでほしい。

 地方税については、地方団体側から減税要求の乱発を心配する意見が出ていた。

 確かに、財源確保の見通しもなしに減税を求めたり、公務員の数や給料を減らす単純な「公務員たたき」で財源を生み出すという考え方ならば、問題がある。

 しかし、地方税の増減税は行政サービスの質向上、あるいは低下という形で、住民の生活に直接影響してくる。「税は安ければいい」という安易な選択をすれば、そのツケは住民自身に回ってくる。

 直接請求という手続きを通じて、増減税のプラス面やマイナス面を住民自身が論議していくことは、地方自治の成熟を促すのではないか。地方税は本来、その地域に住む人々が自ら決めるべきものだ。


 住民投票制度の創設では、地方団体側が「首長や議会の権限との関係が不明確だ」などと指摘していた。

 だが、4年に1回の首長選、議会選には多くの争点があり、特定の政策への賛否を問う仕組みにはなっていない。住民投票は、地域の将来を左右する政策の決定に民意を反映させる有効な手段になる。

 地方自治法は、首長や議会の権限を守るためにあるのではない。地制調は、自治の担い手は住民であるという基本を再認識し、地方行政への住民参加拡大の方法を探るべきだ。


●地方議会に通年会期制など導入 地制調、自治法改正で意見書
      日経 2011/12/15 22:23
 地方制度調査会(首相の諮問機関)は15日の総会で、地方議会への通年会期制の導入を柱とした地方自治法改正の意見書をまとめ、野田佳彦首相に提出した。地方税率の変更を住民が自治体に直接請求できる制度の創設は、自治体側の委員から「減税要求が相次ぐ」と反発があり見送ることを正式に決めた。総務省は意見書をもとに、自治法改正案を来年の通常国会に提出する。

 地方自治体は年4回程度、定例議会を開いているが、意見書は通年で開くことを可能にするよう求めた。鹿児島県阿久根市の前市長が専決処分を乱発したことを踏まえ、議会が専決処分を承認しなかった場合、必要な対応を首長に義務づけるべきだとした。大規模な公共施設の建設の是非を対象にした住民投票の法制化は見送る。

●地方自治法の改正 民意の反映 不十分では
        中国 '11/12/18
 住民自治の観点からすれば、後退と言わざるを得ないだろう。

 地方制度調査会が地方自治法改正の原案に対する意見を野田佳彦首相に提出した。住民投票の法制化や直接請求の対象拡大について、意義は認めながらも実施の先送りを求めたのがポイントだ。

 全国知事会など地方6団体の反対にも配慮したようだ。これで年明けの通常国会に提出される自治法改正案は、専決処分の見直しや議会の通年会期の法制化などにとどまる見通しである。

 住民投票については、国の原案そのものが中途半端だった面は否めない。法制化の対象を、大型公共施設を設置することの是非を問う投票だけに限定していた。

 各地でハコモノ建設は減っている。調査会が「対象など詰めるべき論点が残る」と国に再検討を促したのも当然ではある。

 とはいえ、調査会はその論点にしっかりと踏み込んで議論してもらいたかった。首長と議会の判断が分かれるケースなど、住民投票を効果的に活用できる場面はさまざまにあるからだ。

 中国地方では広島、大竹、防府市などが常設型の住民投票条例を設けている。ところが、住民が発議できるものの、実際に投票にかけるかどうかは首長に決定権があり、なかなか実施まで至らない。

 最近でも広島市で、市民が旧市民球場解体問題での実施を求めたが当時の市長が却下。市民側が提訴する事態に発展した。

 一方、直接請求の対象拡大について国の原案は、地方税をめぐる条例の制定や改廃を住民が請求できるようにする内容だった。

 「安易な減税要求が乱発される」と地方が猛反対したのを受け、調査会は「有意義」としつつ、実施時期を見極めるよう求めた。

 6団体側は住民投票の法制化にも「首長と議会という二元代表制に反する」と反発した。だがこれでは、住民の判断は信頼できないと言わんばかりではないか。

 住民投票や直接請求は本来、自治体の施策に住民の意向が十分に反映されていれば不必要とも言えよう。調査会の今回の論議自体が、二元代表制の現状に対する問題提起にほかなるまい。

 行政側は前年踏襲など安易に施策や予算を立案し、議会側は論議が不十分なまま追認する場面がしばしば見受けられる。住民そっちのけで首長と議会が不毛な対立を繰り返す自治体も少なくない。

 地域のことを地域の総意で決めるのが真の自治の姿であろう。意思決定の際、余すところなく民意をくみとるにはどうすればいいか、首長や議会は現状を謙虚に見つめ直してほしい。

 調査会は年明けから大都市制度について審議するという。都道府県と政令市の二重行政の問題などには鋭く切り込むべきだ。

 併せて、「平成の大合併」を経ても過疎や高齢化にあえぐ地域に向き合い、自治の在り方、民意の探り方について議論を続けてもらいたい。


コメント ( 0 ) | Trackback ( )




09:17 from web
沖縄の石垣島のあたり、八重山という。学生の時、沖縄本島の北端で1ヶ月、石垣島で1ヶ月、暮らしたので、身近に感ずる。ここの教科書問題。沖縄戦の「集団自決」に日本軍が関与したこと明記せず、愛国心を強調する育鵬社の教科書の採択が仕組まれている。⇒http://t.co/I2IgqERT
by teramachitomo on Twitter

コメント ( 0 ) | Trackback ( )




 沖縄の石垣島のあたり、八重山という。
 学生の時、沖縄本島の北端で1ヶ月、石垣島で1ヶ月、地元の人のところで仕事をしながら暮らしたので、身近に感ずることがよくある。
 今年、ここで学校の教科書問題が起きている。

 沖縄戦のときの八重山地区での「集団自決」に日本軍が関与したこと明記せず、愛国心を強調する育鵬社の教科書の採択が仕組まれている。
 教科書の採択制度の問題、検定制度の問題、意図的な教科書の問題、それらも背景にあるのだろう。

 時系列で整理しておく。

人気ブログランキング = 今、3位あたり
 ★携帯でも クリック可にしました →→ 携帯でまずここをクリックし、次に出てくる「リンク先に移動」をクリックして頂くだけで「10点」 ←←

 ★パソコンは こちらをクリックしてください →→←←このワン・クリックだけで10点
 ● 育鵬社 
        「新しい歴史教科書をつくる会から袂を別った『教科書改善の会』が新たに出版する教科書の版元として、
         2007年8月1日に設立した。扶桑社の100パーセント出資の子会社」(ウィキペディア

 ● 東京書籍 
        「日本における教科書出版の最大手として有名だが、ほかにも学習参考書やそれ以外の一般書籍も多く出版するなど、
         事業領域は幅広い。凸版印刷グループの連結決算対象企業。」(ウィキペディア


●育鵬社版教科書押しつけで――地元・八重山住民が猛反発
      2011年11月16日 10:25 週刊金曜日編集部
 沖縄・八重山地区では、来年度から使用される中学校公民教科書が、いまだに最終決定していない。同地区の三つの教育委員会のうち石垣市と与那国町が育鵬社版、竹富町が東京書籍版と、採択が分かれた。そこで九月八日、三教育委員会の全員協議が開かれ東京書籍版を採用することに決まった。

 ところが、石垣市と与那国町の両教育長は「協議は整っていない」と中川正春文科大臣に「直訴」していた。これを受け、中川大臣は一〇月二六日の衆議院文部科学委員会で「石垣市と与那国町に対しては教科書の無償給付の対象とし、竹富町は無償給付の対象とならないが、地方公共団体自ら教科書を購入して生徒に無償で給付することができる」と発言した。もし、この通り実施されれば、竹富町では制度実施以来初めて無償教科書を受け取れない事態となる。この発言に地元は猛反発。翌二七日には「子どもと教科書を考える八重山地区住民の会」と沖縄県教職員組合などが相次いで「抗議声明」を発表した。

 八重山の問題がこじれた要因の一つは、教科書採択権は個々の教育委員会にあるとした地方教育行政法と、採択地区では同一の教科書を採択しなければならないとする教科書無償措置法の不整合にある。本来なら、その不整合状態を長年放置してきた文科省の責任を大臣が関係者に謝罪するのが先決のはずだった。

 高嶋伸欣琉球大学名誉教授は、この発言で「ここが現在の民主党政権の限界。やはり『第二自民』政権なのだという思いさえしてくる」とした上で、「普天間問題を含め、これらの沖縄問題に共通しているのは年来の差別構造から発出しているということ。本土側の当事者はそうした構造的な意味を理解すべきだ」と指摘する。
(糟谷廣一郎・編集部、11月4日号

●自由、育鵬社 推薦せず 八重山調査員 中学歴史・公民
      琉球新報 2011年8月23日
 【八重山】2012年度以降の4年間、石垣市、竹富町、与那国町の中学校で使用する教科書を選ぶ教科用図書八重山採択地区協議会(会長・玉津博克石垣市教育長)の調査員が社会科歴史・公民の調査で「新しい歴史教科書をつくる会」の自由社版と「教科書改善の会」の育鵬社版を推薦していないことが複数の関係者の話で分かった。協議会は推薦がない教科書も対象とし、委員8人による無記名投票で選定教科書を決める方針。選定作業は23日、石垣市教育委員会で行われる。

 玉津会長が導入した複数推薦制は、現場教員が務める調査員が出版各社の教科書を調べた上で「推薦したい教科書」「特徴・特色のある教科書」などを報告する。調査員が1日に提出した報告書には、いずれの項目にも自由社、育鵬社の教科書を挙げていなかった。

 玉津会長は「複数推薦で教員の専門性を反映する」と述べる一方、「推薦しない教科書も選定の対象」と明言している。
 同協議会は教職員を排した委員の入れ替え、順位付けの廃止、無記名投票の導入など、今回から選定手法を大幅に変更。一連の変更が自由社、育鵬社を推す団体が推奨する教科書選定方法と似ているため、両社の教科書を選定する可能性が指摘されている。
 両社の教科書が沖縄戦における集団自決で日本軍の関与や八重山の戦争マラリアを記述せず、日本の植民地支配を正当化して近隣諸国との関係を悪化させる可能性があるとして、八重山地区住民は17日には市民集会を開催。両社の教科書不採択を求める決議を行った。

 同協議会は23日の選定結果を3市町教育委に答申する。石垣市教育委、与那国町教育委は26日、竹富町教育委は29日に採択教科書を決める予定だ。
 3市町教育委の判断が答申と異なった場合は、協議会役員会で再協議することになる。

●与那国町教委 「育鵬社」教科書を採択
      琉球新報 2011年8月26日
 【与那国】2012年度から中学校で使用する社会科公民の教科書について与那国町教育委員会(入慶田本朝政委員長)は26日、協議会の答申通り、育鵬社の教科書を採択することを決定した。【琉球新報電子版】

●石垣市教委も「育鵬社」教科書を採択
      琉球新報 2011年8月26日
【石垣】2012年度から中学校で使用する社会科公民の教科書について石垣市教育委員会(仲本英立委員長)は26日、協議会の答申通り、育鵬社の教科書を採択することを決定した。与那国町教育委員会も答申通り採択している。【琉球新報電子版】

●竹富町教委 育鵬社教科書を不採択 東京書籍を採択
         琉球新報 2011年8月27日
 竹富町教育委員会(竹盛洋一委員長)は27日開いた臨時会で、2012年度から町立中学校で使う教科書採択で、育鵬社版の公民教科書を不採択とし、東京書籍を採択した。【琉球新報電子版】

●八重山教科書:育鵬社版 疑問突出14件
       沖縄タイムス 2011年9月2日 09時48分
 八重山地区の中学校公民教科書選定問題で、調査員(現場教師)が2012年度から使用される7社の教科書の内容を調査・研究した結果、記述や内容に対する疑問や問題点が最も多く指摘されていたのが「新しい歴史教科書をつくる会」系の育鵬社版の14カ所だったことが1日、分かった。次いで多かったのが、同会系の自由社版の7カ所。残り5社は2~0カ所だった。

 資料によると、疑問点として14カ所に上った育鵬社版は「沖縄の地図がさえぎられている」「沖縄の米軍基地に関する記述が全くない」など。次いで自由社版が「平等権という言葉がない」「9条が果たした役割の記述がほとんどない」など7カ所が指摘された。

 教育出版は「沖縄の基地負担の現状が述べられていない」、日本文教出版は「イラストが暗くて重い」の各1カ所。清水書院は「普天間基地が分かりにくい」「イラストが雑」の2カ所だった。

 調査員が「特徴、特色のある教科書(複数)」「推薦したい教科書(同)」に挙げたのは、疑問点がなかった「東京書籍」「帝国書院」。

 八重山採択地区協議会は「内容の説明に妥当性があり、領土問題がしっかり扱われ、八重山地区にふさわしい」「現代社会に存在するさまざまな問題を自分を主体として捉える公民としての知識・判断力を示すのに適切」などを理由に育鵬社版を選定した。

 資料によると、社会科(地理・歴史・公民)は9教科15種目中、最多の9回の会議を経て、同協議会に報告された。2回の会議で終了した教科もあった。資料は、八重山の住民の会が竹富町に情報公開請求して入手した。

きょう市民集会
 【八重山】教育関係者や地区PTA、平和市民団体など17団体は2日午後7時から、石垣市健康福祉センターで「やっぱり育鵬社の公民教科書は子どもたちに渡せない!市民集会」を開く。八重山採択地区協議会の教科書選定について抗議決議する。

 琉球大学の山口剛史准教授による講話のほか、保護者や現場教員による意見表明などを予定している。県子ども会育成連絡協議会(沖子連)の玉寄哲永会長も参加する。

 一方、竹富町教育委員会(竹盛洋一委員長)は2日に臨時会を開き、育鵬社版不採択の意思を再確認する。

●八重山教科書:地区教委協 育鵬社版採択せず
     沖縄タイムス 2011年9月8日 19時38分
 八重山地区の中学校公民教科書採択問題で、石垣、竹富、与那国の3市町の全教育委員でつくる地区教育委員協会(会長・仲本英立石垣市教育委員長)は8日、多数決で「新しい歴史教科書をつくる会」系の育鵬社版を採択しないことを決めた

●八重山教委協会 公民教科書、「育鵬社」を不採択
     琉球新報 2011年9月8日
 八重山地区の中学公民教科書の採択をめぐる問題で石垣市、竹富町、与那国町の3教育委員は8日協議し、東京書籍を採択することを決定した。「新しい歴史教科書をつくる会」系の育鵬社の教科書は不採択となった。【琉球新報電子版】

●八重山教科書:2市町 育鵬社版報告に批判の声
沖縄タイムス   2011年12月1日 09時47分
 【八重山】八重山地区の中学公民教科書採択問題で30日、来年度から使う必要冊数について八重山採択地区協議会の答申に基づき、育鵬社版を県教育委員会に報告した石垣市、与那国町に対し、地元住民や識者から「一本化ができていない中で、(報告は)ルール違反」「県は報告を受理すべきではない」などと、批判や懸念の声が上がった。

 文部科学省が冊数報告の「期限」とした30日。石垣、与那国両教委の「育鵬社版」報告に「子どもと教科書を考える地区住民の会」の大浜敏夫事務局長は「教科書無償措置法では、3市町で教科書がそろわなかった場合、協議による一本化を求めている。ルールを破っているのは両教育長だ」と反発した。

 石垣市立中学校の社会科教諭、上原邦夫さんは「東京書籍を採択した9月8日の全教育委員協議はしっかり成立している。2教育長はその結果を報告すべきだった」とし「まとまっていないというなら再度、話し合うべきだ。自分の意見と違うから、もう協議はしない、というのはおかしい」と冷静な対応を求めた。

 子どもと教科書全国ネット21(東京)の俵義文事務局長は「一本化できていないので、県教委は受理すべきではない」と指摘し「9月8日の協議が手続き的に正当。文科省がそれを認める以外に解決策はない。官僚の言いなりにならず、大臣自ら決断する時だ」と強調した。

 東京書籍版を採択した竹富町は「同一教科書ではない」ことを理由に報告を見送った。

●学ばせたい公民 「東京書籍」ほぼ半数
          沖縄タイムス 2011年12月9日
 八重山教科書問題に関連し、沖縄大学(加藤彰彦学長)が10月に実施した来年度使用の中学校社会科教科書展示来館者アンケートで、回答者54人のうち半数近くの26人が、竹富町が採択した「東京書籍」を「沖縄の子どもたちに学ばせたい公民教科書」(複数回答)として選んだ。展示された7出版社の教科書で最も多く、「帝国書院」13人、「教育出版」12人と続き、石垣市と与那国町が採択した「育鵬社」は11人だった。

 同大は10月3日から11月5日まで、文部科学省の検定を通った7社の教科書を図書館で展示。八重山地区で採択をめぐり問題となっている中、多くの人に教科書を手にとって見てほしいと実施した。学ばせたい教科書はそのほか「清水書院」6人、最も少ないのは「自由社」「日本文教出版」の各5人だった。

 東京書籍を選んだ理由(自由記述)は「沖縄戦の犠牲者数、集団自決のこともちゃんと書かれていた」「地球市民としての理念がいい。政治、経済、司法など社会人として必要な事柄が多い」「憲法に立脚したもの」「入試に必要な知識が豊富」などだった。
 育鵬社では「日の丸、君が代について詳しく知ることが必要」「日本国民として国を愛し、国の未来に責任を持てる子どもたちを育てられる」などの意見もあった。

 一連の教科書問題について「調査員の意見尊重を」「現場の声、民意をくみ取って決めるべきだ」「制度や仕組みを変えるのは悪くないが、変え方に問題がある」「採択は教科の専門家と教師に任せるべきだ」などがあったほか「新聞が騒ぎすぎ」との指摘もあった。

 回答者の内訳は20代が20人と最も多く、30、40代各6人、50代7人、60代9人、70歳以上3人など。「所属」は一般24人、沖大や沖縄国際大の学生17人、教職員5人などだった。

沖縄タイムス 2011年12月9日 10時45分

 自民党の文部科学部会は9日、朝鮮学校の教育内容や朝鮮総連との関係について実態を把握する必要があるとして、政府が進める高校無償化適用の審査手続きを停止するよう求める決議をまとめた。
 また八重山地方(石垣市、竹富町、与那国町)の中学公民教科書採択問題で、採択地区協議会が答申した育鵬社版を採択するよう沖縄県教育委員会や竹富町教委に是正要求を行うなど、事態収拾を急ぐよう求めている。(共同通信)

●文科省に直訴 教科書問題で住民団体 3万人余の署名提出
   毎日 12月8日

●玉津教育長に公開質問状、教育長、受け取り拒否
       八重山毎日新聞(沖縄県・石垣島)  12月9日 2011
 教科書採択問題で八重山高校3年の女子生徒が新聞に投稿した内容をめぐる玉津博克石垣市教育長らの言動に精神的苦痛を受けたとして、父親の城所望さん(51)が8日、玉津教育長に説明責任を果たすよう公開質問状を提出したが、玉津教育長は「会見しているので報道でみる」と受け取りを拒否、回答するかどうか明言を避けた。城所さんは「訴訟は本意ではないので1週間は回答を待つ」としている。

 玉津教育長は、月刊誌「MOKU」11月号に掲載されている明星大学教授の高橋史朗氏との対談(9月13日収録)で「その女子生徒は、去年、私がまだ八重山高校の校長だったときに、アメリカに留学させたんですよ。ヨーロッパ行きをアメリカに変えたので、いろいろ世話をしてあげました」と発言。高橋氏は対談後に寄稿した月刊誌「日本の息吹」11月号で「この生徒の渡米費用など苦心惨憺(さんたん)して留学させた同校の元校長で石垣市教育長の玉津氏を批判した投稿」とつづっている。

 これに対して城所さんは「100%自費の留学で、玉津氏が留学費用で『苦心惨憺』したり、『いろいろ世話をした』事実はない」と抗議。高橋氏からは「信頼できる方」から情報を得たとの返信があり、城所氏は玉津教育長にただしたが、「ノーコメント」「私からは言えない」など回答がなかったため、公開質問に踏み切った。

 受け取り拒否に城所さんは「発言に対しては説明責任を果たすべきだ。これでいいのかと憤りと疑問を感じる」と不満をぶつけ、「回答拒否との印象を持ったが、訴訟は本意ではないので話し合いで真実を明らかにしてほしい」と話した。
 玉津教育長は取材に「回答するのも、しないのも私の自由」と述べた。

 公開質問の主な内容は▽高橋氏に誤った個人情報を伝えた「信頼できる人」は誰なのか▽「いろいろ世話をした」「苦心惨憺した」という事実はないと認識しているが、いかがか▽職務上知り得た秘密の漏えい(しかも間違い)は守秘義務違反に当たると思うが、どうか。

●八重山教科書:竹富教委、東京書籍堅持
        沖縄タイムス  2011年12月10日
 【竹富】八重山地区の中学公民教科書問題で、地区協議会が答申した育鵬社版の採択の有無について、文部科学省から対応方針の報告を求められている竹富町教育委員会(竹盛洋一教育委員長)は9日、臨時会を開き、あらためて東京書籍版の採択と、教科書の無償給付を求めて報告することを全会一致で確認した。

 文科省への報告では、同教委だけに有償化を促す国の対応を不服とする根拠を示す一方、文科省に対しても有償化の明確な根拠を問うている。週明けにも県教委を通して通達する。

 臨時会では慶田盛安三教育長が委員に対し「採択権は教育委員会にある。竹富に瑕疵(かし)はない」と強調。町の来年度予算に教科書の購入費用を計上しないことなどを説明した。

 閉会後、竹盛委員長は「町教委としてあらためて意思統一した。協議会の答申には法的拘束力がないという判断について、今後、県教委と意見のすり合わせを図りたい」と話した。

 慶田盛教育長は「国が教科書無償措置法にこだわるならば、3市町すべて有償にすべきではないか」と疑問を呈した。

●八重山教科書採択問題 東京書籍版の無償要求 竹富教委「有償説明を」
        琉球新報 11年12月10日
 【竹富】竹富町教育委員会は9日、臨時委員会を開き、東京書籍版公民教科書の採択を変えず、無償給与を求める方針を決めた。12日にも県教育委員会を通じて文部科学省に文書で伝える。文科省が八重山採択地区で竹富町だけ有償と決めた根拠について詳細な説明も求める。

 育鵬社版なら無償給与の対象で、東京書籍版なら町費で購入することができるとの見解を示し、今月末までに使用教科書を決めるよう竹富町に求めていた文科省の事務連絡への回答。

 竹富町教委は育鵬社版を選定した教科用図書八重山採択地区協議会の答申に法的拘束力はなく、東京書籍版を採択したことに法的瑕疵(かし)はないというこれまでの考えを説明。育鵬社版を採択した石垣市や与那国町と同様、無償給与の対象とするよう求める。
 慶田盛安三竹富町教育長は「法的な瑕疵があれば対応するつもりだが、文科省は何が過ちかも示さず無償を外すと言っている。9月8日の全員協議が無効である理由や、竹富町だけ無償対象外とできる根拠を詳しく説明してもらいたい」と話した。

2社採択は「言語道断」 八重山教科書採択問題2011年8月22日
八重山地区の教科書採択をめぐる問題について見解を語る仲里利信前県議会議長=19日、南風原町の自宅

● 2社採択は「言語道断」 八重山教科書採択問題
         2011年8月22日
  八重山地区で沖縄戦の「集団自決」(強制集団死)に日本軍の関与を明記せず、愛国心を強調する自由社、育鵬社の教科書の採択が取り沙汰されている問題について、2007年の「教科書検定意見撤回を求める県民大会」実行委員長を務めた仲里利信・前県議会議長は「言語同断」と語気を強めた。座間味島の集団自決を体験した退職教師も「地域に即した教科書を採択すべきだ」と断じ、ジェンダー教育に取り組んできた教師は「個の尊厳は人権教育の基本」と指摘した。

 八重山地区の教科書採択をめぐる問題について、2007年9月「教科書検定意見撤回を求める県民大会」実行委員長を務めた仲里利信・前県議会議長が21日までに琉球新報のインタビューに答えた。

 同地区で沖縄戦の「集団自決」(強制集団死)に日本軍の強制・関与を明記しない歴史・公民教科書が採択された場合、仲里氏は「言語道断だ。07年の県民大会は何だったのかということになり、県民が全国に恥をさらすことになる。これだけは避けてほしい」と訴えた。
 07年県民大会は、文科省が同年の高校教科書検定で、沖縄戦の「集団自決」の記述から「日本軍の強制」を削除・修正するよう求める検定意見を出したことに反発した超党派の大会で、11万人(主催者発表)が集まった。

 検定意見はいまだに撤回されていないが、大会をきっかけに日本軍の強制・関与の記述を元に戻す教科書出版社が相次いだ。
 仲里氏は、最高裁が今年4月、集団自決が日本軍指揮官命令との記述は誤りなどとして元軍人らが提訴した岩波・大江訴訟の上告を棄却したことを挙げて、「文科省が検定意見を撤回しない論拠が岩波・大江訴訟だった。この論拠は上告棄却でなくなったのだから早く撤回すべき。そうすれば今の八重山問題の懸念の原因も絶たれる」と強調した。


コメント ( 0 ) | Trackback ( )




13:56 from web
役所の公金について、違法で無駄であると住民、「納税者」が起こすのが住民訴訟。しかし、住民訴訟の原告=住民側勝訴率はきわめて低い。とはいえ、勝訴すると弁護士費用は公金で支払う⇒◆弁護士費用1億円支払い命令/横浜市ごみ焼却施設建設談合住民訴訟⇒http://t.co/0WiY3JbP
by teramachitomo on Twitter

コメント ( 0 ) | Trackback ( )




 地方公共団体の公金の使い道や財産の管理などについて、違法で無駄であるとその自治体の住民、
 「納税者」が起こすのが住民訴訟。

 しかし、住民訴訟の原告=住民側勝訴率はきわめて低い。
 とはいえ、勝訴すると弁護士費用は「無駄だったなお金の返還を受ける」という利益があることなどから
 住民側弁護士の弁護士費用を公金で支払うことも保障されている。 
 
 最近、横浜で、「ごみ焼却施設建設」の際の談合事件で住民が勝訴することに対する弁護士費用が「1億円」と裁判所で認定されて、最終的には、市が払うことを決めた。

 「きわめてまれな中の、きわめてまれな例」か・・・

 「談合認定後」のこの間、「、横浜市は弁護士費用1億円を支払わず、「弁護士報酬相当額の考え方」について裁判まで起こしたが、それも負けた時の一審の判決後の今年3月の横浜市の記者会見資料にリンク、転記しておく。
 事件の経過もわかるから。

 ところで、明日は、岐阜地裁で住民訴訟の裁判がある。
 弁護士に頼らず「本人訴訟」を基本としている私には、弁護士費用は直接は関係ないこと・・・

人気ブログランキング = 今、3位あたり
 ★携帯でも クリック可にしました →→ 携帯でまずここをクリックし、次に出てくる「リンク先に移動」をクリックして頂くだけで「10点」 ←←

 ★パソコンは こちらをクリックしてください →→←←このワン・クリックだけで10点
●高裁で控訴棄却、原告側が一審に続き勝訴、横浜市のごみ焼却施設建設談合
       カナコロ 2011年11月18日
 横浜市のごみ焼却施設建設談合をめぐる住民訴訟に勝訴した住民が、横浜市に訴訟での弁護士費用の支払いを求めた控訴審判決で、東京高裁(高世三郎裁判長)は17日、住民の請求通り1億円の支払いを命じた一審横浜地裁判決を支持、被告側の控訴を棄却した。

 同訴訟をめぐっては、住民訴訟に住民が勝訴し、業者が市に約43億円を支払ったことを受け、横浜地裁が3月、弁護士報酬規定に基づいた弁護士費用1億円の支払いを命じていた。市は地裁判決を不服として控訴していた。

 原告側の大川隆司弁護士は「妥当な判決」と述べ、市資源循環局の大熊洋二局長は「判決内容を精査し、対応を検討していきます」とコメントした。

●横浜・ごみ焼却炉談合:弁護士費用訴訟 横浜市の控訴棄却 /神奈川
         毎日新聞 2011年11月18日 
 横浜市発注のごみ焼却炉工事の談合を巡る住民訴訟の結果、約43億円の返還を受けた市に対し、住民側が弁護士費用の支払いを求めた訴訟の控訴審判決が17日、東京高裁であった。高世三郎裁判長は1億円の支払いを命じた1審・横浜地裁判決(3月)を支持し、市の控訴を棄却した。

 判決によると、市は弁護士費用について、「住民と弁護士との間でどういう支払いの合意があったのか不明」などと支払い義務が不明確だと主張したが、高世裁判長は「住民側の請求を全部容認すべきだ」と指摘した。
 談合業者を住民側が提訴した訴訟は09年4月、最高裁で住民側勝訴が確定。2社が市に約43億円を返還している。判決を受け、市の大熊洋二・資源循環局長は「判決内容を精査し、対応を検討する」との談話を出した。【野口由紀】

●横浜市が上告断念、ごみ焼却施設弁護士費用/神奈川
     カナコロ 2011年12月3日
 横浜市のごみ焼却施設建設談合をめぐる住民訴訟に勝訴した住民が、同市に対し、訴訟での弁護士費用支払いを求めた訴訟で、横浜市は2日、最高裁へ上告しないと発表した。控訴補助参加人の三菱重工業も同様の意向で、住民の請求通り1億円の支払いを命じた控訴審判決が確定する。

 原告勝訴の住民訴訟は業者が市に約43億円を支払っており、弁護士費用支払い訴訟では横浜地裁が3月、報酬規定に基づいた弁護士費用1億円の支払いを市に命じた。市は地裁判決を不服として控訴したが、先月17日、東京高裁が一審判決を支持、市側の控訴を棄却していた。

 市資源循環局の大熊洋二局長は「弁護士報酬相当額について、地裁、高裁の判決により裁判所の一定の判断が示されたものと考えている」とコメントした。

●横浜・ごみ焼却炉談合:弁護士費用訴訟 横浜市、2社に請求方針 /神奈川
       毎日新聞 2011年12月13日
 談合訴訟の弁護士費用をめぐる訴訟で、横浜市に1億円の支払いを命じる判決が確定したことを受け、市は12日、談合のあった市発注のごみ焼却炉工事に入札した三菱重工業とJFEエンジニアリングに同額の損害賠償を請求する方針を明らかにした。

 談合訴訟は住民側の勝訴で2社が市に約43億円を返還。地方自治法に基づき、住民側は市に弁護士費用1億円を求めて提訴し、1、2審とも敗訴した市は上告を断念していた。市資源循環局施設課は「談合がなければ生じなかった費用。住民側への支払いが終われば速やかに請求したい」としている。【杉埜水脈】

横浜市公式ページ   
     横浜市記者発表資料/ 平成23年3月25日 資源循環局施設課
ごみ焼却工場焼却炉築造工事入札談合事件に係る
弁護士報酬請求訴訟の第一審判決について

本日、横浜地方裁判所において、標記事件の判決が言い渡されましたので、次のとおりお知らせします。

1 判決要旨
被告横浜市は、原告ら(住民)に対し、金1億円及びこれに対する平成21年7月25日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

2 事件概要
(1)提訴日 平成21年7月14日

(2)原告 住民8名

(3)被告 横浜市

(4)被告補助参加人
三菱重工業株式会社(旭工場受注業者)※
(5)被訴訟告知人
JFEエンジニアリング株式会社(金沢工場受注業者)※

(6)事案の概要
本市発注のごみ焼却工場焼却炉築造工事(旭工場・金沢工場)の入札において、指名業者間で談合が行われたとして、受注業者に対し損害賠償を求めて提起された住民訴訟が、最高裁判所の上告棄却(平成21年4月23日)により、原告(住民)の勝訴が確定しました。
これにより、本市には受注業者2社から合計約43億1千万円の損害賠償金(遅延損害金を含む)が納付されました。
本件は、上記訴訟の勝訴に伴い、住民訴訟の原告(住民)が、本市に対し、地方自治法(平成14年法律第4号による改正前のもの)第242条の2 第7項(※)に基づき、弁護士報酬相当額を請求したものです。原告は、金1億円および訴状送達日の翌日から支払済みまで年5分の割合による遅延損害金の支払いを請求しており、本市は、弁護士報酬相当額の考え方について、争っているものです。

(7)口頭弁論期日
平成21年9月11日から平成23年3月11日までに計9回
※参考資料(裏面)参照。

3 早渕直樹(はやぶち なおき)資源循環局長のコメント
「判決内容を確認・精査し、対応を検討してまいります。」
お問い合わせ先
資源循環局施設課 施設計画担当課長 田辺 保夫 Tel 045-671-4145

2
【参考資料】
1 焼却炉築造工事入札談合事件の経緯
平成 6年 旭工場 焼却炉築造工事発注(三菱重工業㈱ 受注)
平成 7年 金沢工場 焼却炉築造工事発注(日本鋼管㈱(現JFEエンジニアリング㈱)受注)

平成12年 7月 原告(住民)は、横浜市、三菱重工業㈱、JFEエンジニアリング㈱を横浜地方裁判所に提訴
平成18年 6月 横浜地方裁判所は談合行為を認め受注者に損害賠償を命令(横浜市には請求を怠る事実があったと認定)

JFEエンジニアリング㈱が控訴
7月 三菱重工業㈱が控訴

10月 横浜市は控訴審で原告(住民)に補助参加
平成20年 3月 東京高等裁判所は概ね一審判決を支持
平成21年 4月 最高裁判所が被告上告を棄却【住民一部勝訴確定】

JFEエンジニアリング㈱が損害賠償金を納付(約28億8千万円(遅延損害金含む。))
平成21年 5月 三菱重工業㈱が損害賠償金を納付(約14億3千万円(遅延損害金含む。))

2 弁護士報酬請求訴訟の経緯
平成21年 7月14日 原告が弁護士報酬請求訴訟(1億円)を横浜地裁に提起
9月11日 第1回口頭弁論
平成22年 4月23日 第4回口頭弁論(三菱重工業㈱ 補助参加)
12月10日 第8回口頭弁論(一時結審)
平成23年 3月11日 第9回口頭弁論(弁論再開・結審)
3月25日 横浜地裁判決言渡し

3 訴訟告知について
三菱重工業㈱(被告補助参加人)およびJFEエンジニアリング㈱(被訴訟告知人)は、本件訴訟の結果について利害関係を有するため、本市は、平成21年9月7日付で2社に対し訴訟告知をしています。
これを受けて、上記2社のうち、三菱重工業㈱は、平成22年4月23日第4回口頭弁論期日から補助参加(被告横浜市を補助するため訴訟に参加)をしています。

4 地方自治法(平成14年法律第4号による改正前のもの)抜粋
(第242条の2第7項)
第1項第4号の規定による訴訟を提起した者が勝訴(一部勝訴を含む。)した場合において、弁護士に報酬を支払うべきときは、普通地方公共団体に対し、その報酬額の範囲内で相当と認められる額の支払を請求することができる。


コメント ( 0 ) | Trackback ( )




08:35 from web
あまりに白々しい野田首相の「宣言」。しかも前倒発表。国民不在で走り続ける民主党の象徴的行為というべきか。この傾向は、野田氏に特に強いと感じることが増えている⇒◆怪しい「原子炉は冷温停止状態」/不信を増加させるだけの「事故収束宣言」⇒http://t.co/3qAvPEEl
by teramachitomo on Twitter

コメント ( 0 ) | Trackback ( )




 あまりに白々しい野田首相の「原子炉は冷温停止状態」としての「事故収束宣言」。
 しかも、以前から示されていた工程を前倒しにした発表。

 避難している人たちの「帰還」のめどもなく、「除染」のこともめどがないに近い状態。
 海外に「収束」をアピールしたいのが本音とされる。

 国民不在で走り続ける民主党の象徴的行為というべきか。
 この傾向は、野田氏に特に強いと感じることが増えている。

 ともかく、評価などを記録しておく。

人気ブログランキング = 今、3位あたり
 ★携帯でも クリック可にしました →→ 携帯でまずここをクリックし、次に出てくる「リンク先に移動」をクリックして頂くだけで「10点」 ←←

 ★パソコンは こちらをクリックしてください →→←←このワン・クリックだけで10点
●【原発】次は難題「廃炉」 冷温停止宣言
        テレ朝 (12/16 11:50)

 福島第一原発の事故で、政府は16日、「冷温停止状態」の達成を宣言します。課題は、30年以上かかるとされ「廃炉」に移ります。

 政府は、圧力容器の底の温度が100度以下であることや放射性物質の放出が抑えられていることから、冷温停止状態の条件を満たしたと判断しました。野田総理大臣が16日夜に記者会見で達成を宣言します。これで事故収束に向けた工程表の「ステップ2」が終了することになり、今後の作業は圧力容器の下に溶け落ちた燃料の回収という未知への領域に移ります。終了までに30年以上かかるとみられるほか、福島第一原発では今月に入ってからも汚染水漏れなど新たなトラブルが起きていて、事故収束に向けた課題は山積しています。

●福島第1原発事故冷温停止宣言 廃炉に向けた取り組みには課題山積
         FNN (12/17 07:11)

 政府と東京電力は、福島第1原発事故について原子炉の冷温停止状態が実現し、収束に向けた工程表のステップ2が完了したと宣言した。
 野田首相は「原子炉が冷温停止状態に達し、発電所の事故そのものが収束に至ったと判断をされる」と述べた。
ステップ2の完了を受け、政府と東京電力は「中長期対策会議」を設置し、廃炉に向けた中長期の工程表を来週にも発表する予定。

しかし、廃炉に向けた取り組みには課題が山積していて、原子炉内の状況が正確に把握できていないため、核燃料の取り出しは過去に例のない作業となる。
また、注水設備や汚染水浄化システムなどは仮設のものが多いため、今後、いかに設備の安定性を担保していくかも大きな課題となっている。
最終的な廃炉までには30年以上かかる見通しで、作業員の確保や、放射性廃棄物の保管・管理などの問題も残されている。



●福島第一原発 「事故収束」首相が宣言
          (東京新聞)2011年12月17日 07時09分
 野田佳彦首相は十六日、政府の原子力災害対策本部の会合で、東京電力福島第一原発で原子炉を安定して冷却する「冷温停止状態」を達成し、事故収束に向けた工程表「ステップ2」が完了できたとして「事故そのものは収束に至った」と宣言した。

 三月十一日の事故発生から九カ月余り。記者会見した細野豪志原発事故担当相は、今後は住民の帰還に向けた対策に政府を挙げて取り組む方針を示した。

 しかし、今月四日には敷地内の放射能汚染水の海への流出が確認され、溶けた核燃料の状態も分からない。そんな中で早々と「事故収束」を宣言したことには、住民や専門家から批判が出ている。

 事故対応に当たってきた国と東京電力の統合対策室は十六日に解散し、新たに「政府・東京電力中長期対策会議」を設置した。近くとりまとめる中長期の工程表をもとに、三十年以上かかるとされる同原発1~4号機の廃炉に向けた作業に取り組む。周辺住民の帰還に向け、避難区域の見直しに向けた考えも示す方針。

 対策室は四月に工程表を発表。三カ月程度を目標にした「ステップ1」で、原子炉から漏れ出した汚染水を浄化して再び炉内の冷却に使う循環式冷却を実現した。続くステップ2では、原子炉内の温度を一〇〇度以下に保つとともに、放射性物質の外部への放出を抑える「冷温停止状態」の実現を目指した。

 その結果、炉心溶融を起こした1~3号機の原子炉内の温度が三〇~七〇度程度に落ち着き、安定的に冷却できる状態になった。放出が続く放射性物質による被ばく線量は、敷地の境界で年〇・一ミリシーベルトと一般人の限度の十分の一にとどまっているとされる。

 さらに、東電や経済産業省原子力安全・保安院は、東日本大震災と同規模の地震や津波に襲われても安全性が保たれると確認。国として安全が確保できたと判断したという。

 記者会見で、細野担当相は「事故収束は極めて難しいと考えていた。日本が瀬戸際でとどまった大きな日と思う」と述べた。東電の西沢俊夫社長は「福島県、社会に迷惑を掛け、深くおわびする。今後は中長期の対策にしっかり取り組む」とあらためて謝罪した。

●野田首相:「原子炉は冷温停止状態」 事故収束を宣言
        毎日新聞 2011年12月16日 20時44分
 政府は16日、原子力災害対策本部(本部長・野田佳彦首相)を開き、東京電力福島第1原発の原子炉が「冷温停止状態」になったとして、事故収束に向けた工程表のステップ2完了を確認した。首相は「原子炉は冷温停止状態に達した。安定状態を達成し、事故そのものは収束至った」と事故収束を宣言。今後は除染、住民の健康管理、賠償に全力を挙げる考えを示した。だが、近隣住民の帰還にめどが立たない中での「収束宣言」には批判が出ている。

 首相は会合後、首相官邸で記者会見し、「事故との戦いすべてが終わるわけではない。ステップ2が終わったから、政府が対応で手を抜くとか、福島からどんどん力をそいでいくということは全くない」と強調。その上で「原子炉自体の安定を目指す段階から、廃炉に向けた段階へと移行する。政府として改めて今後のロードマップを明確にし、発電所の安全維持に万全を期しながら、廃炉に至る最後の最後まで、全力を挙げて取り組んでいく」と語った。

 政府と東電は4月17日に発表した工程表に基づき、原子炉を安定的に冷却することを目標にしたステップ1の達成を7月に宣言。ステップ2完了の目安となる冷温停止状態を、「原子炉圧力容器底部の温度がおおむね100度以下」「格納容器からの放射性物質の放出の管理・抑制」と定義した。当初「10月中旬から来年1月中旬」の完了を目指していたが、細野豪志原発事故担当相が9月の国際原子力機関(IAEA)年次総会で、前倒しして「年内完了」を表明していた。

 政府は他の事故関連の施策でも年を越す前に一定の道筋を示したい考え。住民の避難区域については、現行の警戒区域と計画的避難区域という2区分を見直し、年間の放射線量に応じて新たに3区分に再編する方針で、18日に細野原発事故担当相らが福島県を訪れ地元自治体に説明。地元と協議した上で年内に公表する。帰宅が困難な区域は土地の買い上げを含む住民の生活支援策を検討する。

 事故を起こした1~4号機の廃炉に向けた中長期の工程表も年内に発表する。(1)使用済み核燃料プール内の燃料を回収(2)格納容器を修復し全体を水で満たす(水棺)(3)溶融した燃料を取り出す--という3段階で、最長40年を見込んでいる。

 だが、1号機は燃料の大半、2、3号機は6割程度が圧力容器を貫通し、外側の格納容器に落ちたと推定されている。また、原子炉内部の状況を把握できない状況が続き、廃炉には厳しい作業が予想されている。さらに、炉心を冷却するために使った水は大量の汚染水となって、最近も海に流出するなどトラブルが続いている。

 原発事故は3月11日の東日本大震災に伴って発生。すべての電源を失って炉心は冷却できなくなり、大量の放射性物質が放出され、事故の深刻度を示す国際評価尺度は86年のチェルノブイリ原発事故(旧ソ連)と同じ最悪のレベル7となった。【笈田直樹、中西拓司】

●冷温停止宣言:ドイツ通信社が速報 批判的見解も紹介
        毎日新聞 2011年12月16日 
 【ベルリン篠田航一】東京電力福島第1原発の原子炉が冷温停止状態になったとの宣言について、ドイツのDPA通信は16日、「フクシマの原発の廃虚が制御された」と速報した。ドイツは福島第1原発事故を受け、今年6月、国内17基の全原発を22年までに順次停止する「脱原発」を決めた。

 一方でDPA通信は「燃料棒が溶融し、圧力容器を破って地上に漏れているともみられ、まだ安全な状態には程遠い。これで冷温停止を宣言するのは意図的なウソと紙一重。日本政府は国民をミスリードしている」と批判するオーストリアの専門家の見方も紹介した。

●「収束」「冷温停止状態」、今後の課題は
       TBS(16日17:19)
政府は今回、原発事故の「収束」と「冷温停止状態」の達成を宣言しました。その言葉の「意味」と「今後の課題」について、専門家に聞きました。

 「冷温停止状態という言葉は、やはり誤解されやすいし、ある潜在的な危険性というものを見失うことになりかねないと懸念」(九州大学 工藤和彦特任教授)

 こう話すのは、原子炉工学が専門の九州大学の工藤和彦特任教授です。工藤教授は、「事態がより安全な方向に向かっていることは認める」としながらも、「溶けた燃料の状態が依然として把握できていないことを忘れてはならない」と指摘しています。

 「極めて起こりにくいとは思うが、(再臨界が)起こったらかなり怖いこと。それを即座に検出できるよう監視する体制を組んでほしい」(九州大学 工藤和彦特任教授)

 連続して核分裂が起こる「再臨界」が起きた場合でも迅速に対応できるよう、「中性子」の検出器を格納容器の周囲に設置したり、爆発の危険性を減らすために、水素濃度を今後、より細かく監視したりする必要があるといいます。

 「汚染水の海への安易な放出は行わない」(東京電力会見 15日)

 一方、原子炉建屋の外側でも課題は残っています。東京電力は15日、汚染水を浄化して海に放出する計画について、当面、放出を見送ることを決めました。今回の「事故収束宣言」について、地元・福島では・・・。

 「事故の収束は、町民が安心して元に戻れる状況になること」(渡辺利綱 大熊町長)

 「原発事故そのものは収束しておりません。ステップ2の発表と認識」(佐藤雄平 福島県知事)

 「収束はしてないでしょ。まだまだこれからですよね」(富岡町民)

 事故から9か月あまりでの収束宣言。しかし、原発が廃炉となるまで30年以上かかるとみられていて、復旧への道のりはまだ始まったばかりです。

●冷温停止宣言:海外メディアは厳しい見方
      毎日新聞 2011年12月16日
 東京電力福島第1原発の原子炉が「冷温停止状態」になったと日本政府が宣言したことについて、国際原子力機関(IAEA)や米国などは評価する声明を発表した。その一方、海外メディアは「原発の安全が確保されたわけではない」などと宣言を疑問視し、日本の原発事故対応に厳しい目を向けた。

 IAEAは16日、宣言を受け、事故収束に向けた工程表のステップ2を日本政府と東電が「計画通り年内に終えた」と評価した。

 来日中のナイズ米国務副長官(総務担当)も「復興へのステップの一つ。非常に喜ばしい」と歓迎し、次の課題となる周辺地域の除染に米国企業が参加を望んでいると述べた。

 これに対して、英BBC、米CNNが野田佳彦首相の会見を生中継するなど関心の高さを示した海外メディアでは、懐疑的な見方が主流となった。

 AFP通信は冷温停止状態について「安全が確保されたという意味ではない」と解説し、ルモンド紙(電子版)は「原子炉の解体、環境の回復には相当の時間を要する」と長期的な取り組みの必要性を強調した。米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)も宣言について「年末までに冷却システムを回復させるとの日本政府の約束を反映させたにすぎず、原子炉が依然として抱える危険から注意をそらせる恐れがある」と指摘した。

 福島第1原発事故を受けて「脱原発」を決めたドイツでは、DPA通信が「フクシマの原発の廃虚が制御された」と速報したが、「まだ安全な状態には程遠い。これで冷温停止を宣言するのは意図的なウソと紙一重。日本政府は国民の判断を誤らせている」と批判するオーストリアの専門家の見方も紹介した。

 韓国の聯合ニュースは「事故の収拾作業が峠を越えたことを内外に示す意図がある」と分析した。

●東日本大震災:福島第1原発事故 「冷温停止状態」宣言 佐藤・福島県知事らの話
         毎日新聞 2011年12月17日 
 ◇分かりやすく情報公開を--佐藤雄平・福島県知事
 事故収束への道のりが険しいことに変わりはない。国と東電は今後の工程や目標を分かりやすく情報開示してほしい。

 ◇住民の立場で検証を--桜井勝延・南相馬市長
 炉心や燃料が完全にコントロールされていると言えるのか。明確に収束したと宣言するのは早計ではないか。住民の立場に立ってしっかり検証してほしい。

 ◇生活基盤整備や働く場の確保を--馬場有(たもつ)・浪江町長
 これまでの国や東電の情報開示には大変不満で、ステップ2終了もまともに受け取ることはできない。2~3年以内に帰還したいので、国は生活基盤整備や働く場の確保に努めてほしい。

 ◇事故現場の皆さんに感謝--井戸川克隆・双葉町長
 事故現場の皆さんに心から感謝申し上げたい。政府には生活の補償と社会の復旧を速い速度で地元との協議を行い理解を得てから進めていただきたい。

 ◇前倒しで復興計画を作る--渡辺利綱・大熊町長
 事故の収束とは、町民が戻って安心した生活を送れることなので、まだ一里塚だ。除染のモデルケースの結果を見ながら、前倒しで復興計画を作りたい。

 ◇役場機能の一部を戻したい--遠藤勝也・富岡町長
 国には除染の工程表を作ってほしい。見通しが立たないとライフラインの再建ができず復興が遅れる。低線量地域に2年以内に役場機能の一部を戻したい。

 ◇子供が住めないと限界集落に--松本允秀(まさひで)・葛尾村長
 国には除染作業を急いでほしい。子供が住めないと限界集落になってしまう。村の基幹産業は農業だが、農作物が売れないと帰還しても村民の生活が成り立たない。

● 東日本大震災:福島第1原発事故 「冷温停止状態」宣言 「帰還は2年以内」2市村--11自治体にアンケート
       毎日新聞 2011年12月17日 
 警戒区域や計画的避難区域に指定されている福島県内11市町村のうち、多くの住民が2年以内に帰還可能と考えているのは2市村しかないことが、毎日新聞のアンケートで分かった。「一部は帰還可能」も2町村。福島大の双葉郡住民調査で、戻る意思がある人でも帰還まで待てる期間は「1年以内」「1~2年」と答える住民が半数を占めており、除染や国の支援が不十分だと、住民の離散が深刻化する恐れがある。

 アンケートは今月上旬に実施。「多くの住民が2年以内に帰還可能」と答えたのは南相馬市と川内村。「一部は可能」は飯舘村と川俣町だった。双葉、大熊町と葛尾村は「困難」と答え、田村市と浪江、富岡、楢葉町は「わからない」「答えられない」と回答した。

 住民帰還へ向けた復興計画策定の課題・障害は「除染効果の見通しが立たない」(大熊町)、「子供の安全な放射線量の基準が示されておらず、帰還は困難」(葛尾村)など放射能汚染を挙げる自治体が多い。各市町村とも「県外の避難者に現在の市の状況が伝わりにくい」(田村市)など多くの困難に直面している。

 また、広野町を除く双葉郡7町村に町村合併について尋ねたところ、大熊、富岡町が「将来的に有力な選択肢」、浪江町と川内村が「いずれ可否を検討すべき選択肢」と回答。双葉町と葛尾村は「検討する必要はない」と答え、楢葉町は「答えられない」とした。【桐野耕一、池田知広】


コメント ( 0 ) | Trackback ( )




08:45 from web
昨日の最高裁判決。滋賀県の行政委員の月額報酬は違法とした地裁、高裁判決を覆した。理由「どうするかは行政や議会の裁量」。昨日、新聞記者からの電話で問われて述べた意見が社会面に出ていた⇒◆月額報酬は「適法」最高裁が初判断/判決にリンクし抜粋⇒http://t.co/phGgZTpk
by teramachitomo on Twitter

コメント ( 0 ) | Trackback ( )



« 前ページ 次ページ »