昨年末に発表された「ミシュランガイド東京・横浜・鎌倉2011」。初めて神奈川県域を対象にした今回の選考では横浜中華街からは1軒も選ばれなかった。
横浜中華街には約240軒の中華料理店があり、年間約2300万人が訪れる。平日でも多くの観光客が異国の食文化を味わう、横浜開港以来150年超の歴史の観光地の一つだ。中華街には、明治25年開業の老舗「萬珍樓」や、日本で現存する中国料理店のいちばんの老舗「聘珍樓」があるが、多くは団体観光客などを相手にする大型店だ。
一方、ミシュランは小さな名店の発掘することに重きを置いているのかもしれない。東京や香港、ロンドンにある中華料理でミシュランの星が付いている店はいずれも小規模。
日本のデフレ気味の外食産業を反映してか、ドリンク無料券が付いた食べ放題のレストランなど、行列ができる人気の店が多いものの、ミシュランガイドから漏れたのは、今の中華街の売りが価格競争の果ての「安さ」になっているからなのだろうか。
元気な声で試食を勧める甘栗売りの売り子さんたちや、『食べ放題』の新規店。これからも、新しい中華街のイメージを作っていくのだろう。しかし、そんな中で頑なに昔のスタイルを守っている老舗も数多くある。そんな老舗の厨房で頑張っている厨師たちの笑顔にふれるたびに、こうした店を応援したくなってくる。
気に入った写真や記事がありましたら応援のクリックよろしくお願いします。

にほんブログ村
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます