tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

「雨の横須賀しょうぶ園」その3

2008-06-30 21:34:42 | プチ放浪 都会編

 
 

【撮影地】横須賀市阿部倉(しょうぶ園)(2008.6月撮影)
Copyrights© 2005-2008 TETUJIN
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合縁奇縁、あまりの偶然、気づきもしなかった必然、巡り合わせの幸不幸。あるいは人の力では何とも出来ないような事故や天災。
こうした記憶が一枚の白黒モノクロ写真によって喚起され、思い出として結びついていく。
だから、広角レンズで切り取ったゆがんだ画像も、真の世界。写真は、いつだって真の世界を写し出す。
真の世界の写真は、古い白黒テレビの砂嵐のように、荒く鳴り止まない雑音で頭をいっぱいにする。埋め尽くされる古い記憶の数々。


「雨の横須賀しょうぶ園」その2

2008-06-29 20:15:58 | プチ放浪 都会編
   
 

【撮影地】横須賀市阿部倉(しょうぶ園)(2008.6月撮影)
Copyrights© 2005-2008 TETUJIN
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写真で表現される世界と、文章とでは世界が異なる。いくら書こうともがいたところで、表現しきれない風景がある。
その一方で、人の記憶はあいまいだ。ときどき、「偽りの記憶 false memory」でイメージを再合成する。一枚の白黒写真に、それまでに蓄積された古い記憶が呼び起こされ、予期せぬ感動を味わうことになる。

「雨の横須賀しょうぶ園」その1

2008-06-27 03:26:48 | プチ放浪 都会編

 
 

【撮影地】横須賀市阿部倉(しょうぶ園)(2008.6月撮影)
Copyrights© 2005-2008 TETUJIN
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雨の多い季節に、雨の中でこそ映える花もある。
ここ、横須賀しょうぶ園には、412品種、12万株ものハナショウブが咲き乱れている。
・・・・・・実は花を撮るのが苦手だ。といっても、得意な分野などはひとつもないのだが。いくら撮ってみたところで、所詮はしろうとの紙芝居。
花を前にして、考えることが多すぎる。光の方向は?花との距離は?絞りは?シャッタースピードは?構図は?前景のボケ具合は?背景のボケ具合は?ピントは?そして、一巡する。光の方向は?構図は?レンズは?
シャッターを押しても終わりの無い迷路。


ニリンソウ咲く上高地(了)

2008-06-26 05:21:04 | 上高地

   
 

【撮影地】上高地(河童橋)(2008.5月撮影)
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風呂から上がって、帰りのバスターミナルへ。バスターミナルに待合所にならべてある木製のテーブルにディパックを置き、とりあえず、缶コーヒーを一本手に入れる。プルトップを開けて、ほろ苦いコーヒーを口にする。ぼんやりと眺める先には、人でいっぱいのバスの待合所。
その向こうに、雪渓を抱く岳沢、そして、穂高。

見渡す限りの青い空と、緑の尾根。北アルプスの風。たぶん、ビールでも飲んでいたら、もう動く気力を失っていただろう。
もう一口、コーヒーを口にする。・・・・・・そして、ぼくは思った。

どうにもできないものを背負っているからまた旅にでようと。


ニリンソウ咲く上高地(その9)

2008-06-25 23:14:20 | 上高地

          
 

【撮影地】上高地(河童橋付近)(2008.5月撮影)
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徳沢草原で、前穂高岳東壁を見ながらの昼食は、カロリーメイト、マンゴーのドライフルーツ、そして、ガーナブラック板チョコ。清々な空気を胸一杯に吸い込み、深夜バスで揺られてきた疲れが徐々に霧散して行くのが実感される。1月に骨折した足首は、ガレ場を踏むと多少痛むものの、今日一日は大丈夫そうだ。

帰りは梓川左岸を行く。こちらがメイン道路。多くの観光客たちとすれ違う。次第にすれ違う人が多くなり、土産物屋の喧騒が聞こえてくれば河童橋はもうすぐだ。
午後の人出で更に混雑している河童橋を渡り、梓川右岸の宿の建ち並ぶ一帯へ。手前の上高地アルペンホテルで聞くと、14:30までなら外来入浴ができるらしい。30分以上、のんびりと湯につかることができる。湯は沸かし湯だったが、窓から見える山々が綺麗で、まるで露天風呂のよう。ちょうど、時間のハザマなのか、他に入浴の客はいない。