先日、ネットのニュースを何気なく見ていて、台湾で不法残留となった39歳のチェコ籍の男性が、映画『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』を真似て筏を自作して日本への渡航を試み、海上を漂流中、台湾海巡隊に救出されたとのニュースが目に留まった。
せっぱ詰まった理由があるせよ、さまよえる人生を切り開こうともがくチェコ人の行動力に乾杯だ。
さて、ライフ・オブ・パイは、カナダの作家のヤン・マーテルがブッカー賞を受賞した小説「パイの物語」をアン・リー監督が映像化した作品。
「グリーン・デスティニー」、「ブロークバック・マウンテン」など、アン・リー監督のシネマトグラフィの美しさにぼくはとりこになってる。
この映画、ラストに驚愕のシーンがあり、多くの伏線やメタファーがちりばめられた上出来の作品だった。
ライフ・オブ・パイは救命ボートに取り残されたインドの青年とトラとの漂流の話だが、その漂流には多くの人が辿るであろう人生のドラマが象徴されている。
人生のドラマ。つまり、大人になったぼくらが生きてく上で必要なおとぎ話だ。
辛い経験、受け入れたくない事実、果たせなかった夢、数々の失敗。だれもが経験する陳腐な人生のストーリー。
どこにでもあるような陳腐な話を「おとぎ話」に変えていくのは、その人の生き方しだいだ。
写真を含め、良い芸術、良い映画は人に生きる力を与えてくれる。
非現実的な話や構図、図柄でも、その中に人生の真実があれば感動をよぶ。
大切なのは、人生を感動をもって生きていくことじゃまいか。
とか思うものの、この夏にハワイを目指して手製のいかだで漂流する気には な れ な い。
やぱ、虎がジャングルに入る時に振り返らなかったことが、悲しくて泣けてしまう。
・・・若さという荒ぶる魂との決別。世渡り上手にはなるが、何かへの情熱がうばわれてしまう。
だからこそ、おとぎ話が夢をぼくらにくれるのは確かだ。
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