旭市三川に鎮座される「矢刺(やさし)神社」。御祭神は『息長垂姫尊(おきながたらしひめのみこと)、品陀和気尊(ほんだわけのみこと)、高良玉垂命(こうらたまたれのみこと)』
御祭神の二座はいわゆる八幡神ですが、『高良玉垂命』の御名はあまり耳にしません。 境内の説明では『武内宿禰命(たけのうちすくね)』と併記されていますが、実は各神社によって「藤大臣、彦火火出見尊、景行天皇、物部祖神、饒速日命、水沼祖神」など多くの説があるようです。「玉垂」とは、潮の満ち引きを司る意とされますが、記紀等には記載のない神名です。
創建は不詳、「神社明細帳」に「天文5年(1536)丙申10月に源某武将が矢を射、その矢の突き刺さった地に建造した」。何のために矢を射たのか、理由は書かれていないので😓謎のまま。
本殿は旭市指定有形文化財となっており、随所に美しい彫刻の数々を見ることができます。
殊に目を引いたのは、肩に乗せた大棟を支え、俯き、膝に手を置く「力神」。寺社彫刻でも「力神」は非常に特殊で、絶対にあるという存在ではありません。だから見つけるとすっごくラッキー😊
さらに大棟を支える大瓶束(たいへいづか)。その両サイドにある「笈形(おいがた)」 いずれも精緻な彫刻が施されており、それを生で見られる状況にある事は本当に幸運。
長い耳を垂れた木鼻の「象」は、まるで笑っているかのように目を細め、境内を見つめています。 このところ、「獏」のほうが多かったように感じていたので、久々の「象」にちょっと親近感。
こちらの「獅子」は、どうしてこんなにも首を反り返らせているのか、かなり特異な姿勢。 そういえば家の愛猫がたまにこんな感じで後ろを振り向き、そのたびに首折れるよと笑われています😊
大棟には、思いっきり丸めた体を解き放って、今にも飛び立とうと身構える「翼竜」の姿。「翼竜」は「黄龍」とも呼ばれ、四神龍の中心的存在であるともいわれています。
拝殿前より神域を守護されるのは、江戸流れの狛犬さん一対。『石工:仲條与助』明治44年(1911)の建立。基本的にスマートでかっこよい狛犬さんよりも、少しぽっちゃり系に親しみを覚えるのは何故😅
いえね、決して貴方たちがデ○△#X・・・と言ってるわけではなく、いや、とにかく可愛いです😅 そいえば何で兎に角と書くんだろう??
境内には沢山の摂社・末社が祀られていますが、それらの社名は不明。元々無かったのか、単に私が見落としてしまったのか今となっては不明ですが、致し方ありません。
参拝日:2019年3月11日
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