ちょっとだけ前のこと。
お父ちゃんが「すごいよ」と言って、薄汚れた飼育ケースを持って来た。
今年の夏、息子はカブトムシとクワガタを飼育ケースで飼っていたが
わたしの出産、赤ちゃんの入院などが重なり、名古屋と家を往復することが多かった息子は
虫たちの世話をしきれなくなっていた。
お父ちゃんに「カブトムシたちのお墓をつくってやんなよ」と言われていたものの
そのまま飼育ケースは放置され、数カ月が経ち秋が来て冬が来て。
お父ちゃんが仕事場のうらにこの放置された飼育ケースを見つけふたを開けてみたところ
カブトムシの亡骸の下の、すこしだけ入ってる土とおがくずの中からカブトムシの幼虫が出て来た。
ほんとに少しの土とおがくずしか敷いてなかったのに。
それを見たお父ちゃんはなにか感じたのだろう。
わたしもなにか思った。
お父ちゃんは幼虫を畑のすみっこのおがくず堆肥の山の中に埋めた。
来年カブトムシは出てくるだろうか。