ウチは今18歳息子の受験の色に染まっている。
自分のときのことを、昨日のことのように思い出す。
いまだに夢の中で「明日試験なのにできてない!」って何度も焦る。
今実際にそのような体験をしているのが息子であり
息子の気持ちがこちらに伝わってきて、こちらまで同調してしまうのが苦しい。
大学に行かなくてもしあわせな満足感を得るひとはたくさんいる。
いるんだけど、若い当事者はそんなことを話しても聞いていなくて
目先の、数ヶ月、数週間先のことだけしか頭に入らない。
自分もそうだった。。。
こちらまで気持ちを揺さぶられていては、家の中すべてが不安定になってしまう。
そんなときふんわりした毛糸、好きな色を合わせた毛糸たちに触って
ひと針ひと針編んでいくと頭の中が真っ白になって
もしかしたらこれが「禅」?
などと悟ったような気持ちになってくる。なんて心地いい時間。
毛糸はひと昔セーターか何かだったようで、ラーメンみたいに縮れているものが多い。
それをくるくる丸め直すのも、いい作業。
途中で染めるのもいい作業。
このカゴの中にあるグレーの毛糸は、もともと薄い単調な灰色だったものを
栗の渋皮煮ででた煮汁で染めたもの(鉄媒染)。
少しでも自然の色が入るだけで雰囲気がちがう。
三色の靴下は裏山に落ちていたら、枯葉にまぎれて見つけられないかも。
春になったら土を耕して、タネを蒔いて、芽が出るのを見る。
そうすると受験とか不安とかは、もっと大きい何かに包み込まれていく。
早く春になーれー。