『ゆふいん文化・記録映画祭の十年』と『溝口薫平聞き書き 虫庭の宿』の二冊
「ゆふいん文化・記録映画祭」に行き、二冊の本を購入した。一冊は、『出会いの記憶 ゆふいん文化・記録映画祭の十年』、そしてもう一冊は『溝口薫平聞き書き 虫庭の宿』だ。
『出会いの記憶』は、大変な労作だ。この編集作業に中心でご尽力されたのは、平野美和子さんだ。私が平野さんと初めてお会いしたのは亀の井別荘・社長室の職員で、第10回まで中谷健太郎さんの下で「文化・記録映画祭」の事務局を担当された方だ。今回の「十年史」の編集作業の中で、「9割の原稿は使わなかった」とのことだ。そして、それは捨てきれずに今も持っている」と平野さんは、語られる。
平野さんには、「映画祭」に行く際の宿泊場所などで、大変なお世話になったし、親しくもさせていただいてきた。そして、平野さんはお会いする度に、よりストレートに発言され、よりいっそう魅力的になられた。平野さんはこの「記録」をまとめるとともに、今新たな出発を開始されている。さらなるご活躍を心から期待している。
それにしても、この『出会いの記憶』を一読すると、「ゆふいん文化・記録映画祭の十年」が、とてもよく理解できる。「記録しておくこと」は、とても大切だと思わせてくれるし、それは「記憶」へと転換していく。私の書棚の大切な一冊となった。
そして、もう一冊の「薫平さんの聞き書き」は、映画祭期間中にパラパラとページをめくったが、いつも柔らかな笑顔を絶やされない薫平さんのお人柄と、湯布院のまちづくりを、その笑顔のように「やんわりと教えて」くれた。ミーハーの私であり、当然溝口薫平さんにサインをお願いした。
湯布院から帰った今、ゆっくりと二冊の本を読み通したいと思っている。それを考えるだけで少しだけワクワクしている自分がいる。そしてまた来年、健康で「文化・記録映画祭」に行けることを願う。元気であればこそ、湯布院へ行ける。健康であり続けたいものだ。