昨日辛く切ない出来事が起こった、『生きてやろうじゃないの!』に励まされた
昨日は私の周辺でとても辛く切ない出来事が起こった。定年退職後、これまで安寧な時間を過ごしてきて、そんな時間はこれからも続くものと思ってきた。しかし流れる時間は、次なるステージを用意していた。突然にだ。老いるとはそういうことのなのだろう。それにしても辛い、悲しい。
さて、辛さの中で頑張って前を向いて生きている生きている親子の本を読んだ。竹澤順子・竹澤忠(日本テレビ)著『生きてやろうじゃないの! 79歳・母と息子の震災日記』(青志社刊)だ。
3ヵ月前に夫の永久の旅立ちを見送り、夫婦生活50年の歴史を刻んだ家も、あの3・11の大震災による津波によって半壊、その後解体を余儀なくされた竹澤順子さんの日記と、その息子で日本テレビの忠さんが同時進行で書いていた個人記録用の文章を時系列に沿って交互に構成したのが、この本だ。
夫・豊さんは自転車で転んで脳挫傷で急逝。それまで100歳まで生きると思われていた元気な夫を見送って、その悲しみも明けないうちのたくさんの思い出がつまった自宅の取り壊しを見送る。まさに悲しみは突然やってきて襲いかかる。
そんな辛さ・悲しみと向かい合いながら生きていく竹澤順子さんの強さに惹かれた。その言葉は詩となっていた。辛く落ち込んでいた私は、大いに励まされた。辛い現実と向かい合って生きていくのは大変だが、それでも生きていかなければならないと。その勇気は、まだ今の私にはないのだが。
悠々と流れていく雲よ
お前は何を見ていたの
小さな蟻のように 人々がもがき苦しむさまを
黙って見ていたの?
おーい雲よ……
あの日の雲ではないだろうけど
あの日の私でもないんだよ
あれから……
しっかり生きてきたんだよ (『生きてやろうじゃないの!』より)
本、読んで見たいと思います
素敵な本で、元気がもらえましたよ。
お母様、大切にしてあげてくださいね。