フローラSは、まさに予想が試されるレースになった。重賞実績馬の出走はなく、2勝馬が1頭いる以外は、新馬戦か未勝利戦を勝った1勝馬ばかりなのだ。人気は三つ巴、内、中、外に見事に分かれた。
1番人気は最内1番のバロネッサ。初勝利まで3・2・1と3戦を要したが、勝ったレースが出色だった。府中の芝1800m戦を、同日の3歳重賞共同通信杯より早い時計で勝ったことが人気の要因だ。ロードカナロア産駒で、オークス向きとはいえなさそうだが、3歳戦はポテンシャルで押し切るだけに、2000mなら何とかなる。
2番人気は大外14番のクリスマスパレード、唯一の2戦2勝馬だ。こちらは中山の芝2000m、2200mを連勝しているだけに、オークスに賭ける陣営の意気込みはかなりのものだ。問題は初の府中、しかも大外枠がどうなのか。先行脚質だけに、スタートからすぐコーナーというレイアウトは、前にとりつくために余計な足を使わされる。ただ、大外といってもフルゲートではないぶん、いくらかましだが、それでも不利は否めない。そこはキタサンブラック産駒だけに、昇級試験をあっさりクリアしても不思議はない。
同じ2番人気に並んでいるのが、真ん中8番枠のアドマイヤベルだ。新潟の芝1800m新馬戦を勝った後、府中の1勝クラス芝2000mを3着、2着と惜しい競馬が続いている。期待のスワーヴリチャード産駒で、血統的にも注目度は高い。何より、デビューから3戦すべて33秒台の末脚で安定感は抜群だ。
よくもまあ、3者3様、見事に振り分けられたものだ。優秀な時計、安定した末脚、先行抜けだし、どれを選ぶかが試されている。
ここはキタサンブラック産駒、クリスマスパレードの2戦2勝の実績に賭けたい。初コースだが、キタサンブラックは府中の2000mで圧倒的な強さを誇っただけに、心配はない。
相手は2頭に加え、ドゥラメンテ産駒のマルコタージュを指名する。府中の芝1800m新馬戦を勝っているし、2戦目のGⅢフラワーCでは8着だったものの中山は向かなかったとみるべき。何より鞍上の菅原明良が魅力だ。
馬券は3連複4頭BOXと3連単フォーメ①⑩⑭ー①⑧⑩⑭ー①⑧⑩⑭で勝負。