付加価値と利益
企業にとって付加価値とは何で、利益とは何かといった問題については、折に触れてこのブログでも取り上げてきましたが、矢張り一度、はっきり整理しておこうと取り上げてみました。
アメリカ流の経営についての考え方が広まったせいか、「企業の目的 は利益である」といった単純素朴な意見が多く聞かれるようになってきていますが、これは素朴と言うよりは、矢張り無知といったほういいのでしょう。
「儲けて何が悪い」といった官僚出身のファンドの経営者もいましたが、伝統的な日本企業の社是社訓には企業の目的は「社会の役に立つこと」といった姿勢が明確です。松下幸之助は、利益の大切さを説きましたが、その背後には利益は社会の役に立った結果出てくるもので、その利益から税金を払って、また世間の役に立つといった思想がはっきりと出ていました。
企業が社会の役に立つことの出来るのは何故でしょうか。それは企業が付加価値 を創っているからです。付加価値というのは企業活動によって社会(国民経済)に新たに付け加えられた価値で、その年間の総合計は、GDPとか国民所得とか言われるものです。
この付加価値は人件費や社会保障費や利益になって、国民全体に均霑し、国民の生活を支え、企業発展の原資になります。日本の国民も企業も、日本の国民所得で生きているのです。
企業の目的が「付加価値の創造にある」というのは、そのことを指しています。毎年企業の創る付加価値が大きくなれば、それこそが経済成長で、国民の生活レベルは上がります。これは、今日のマイナス成長下の苦労を考えれば明らかです。
では、毎年、より大きい付加価値を創るためにはどうしたいいのでしょうか。そこで利益の役割が登場します。利益は企業の中に蓄積された資本になって、新しい技術開発や生産設備となって、生産性を向上 させ、企業の成長(より大きい付加価値の生産(=経済成長)を可能にします。
これは、利益が出ない企業は結局倒産して、付加価値生産そのものが出来なくなってしまうという現実からも明らかです。
こう考えてくれば、結論は自然と出てきます。利益は大切です、大事です、しかしそれは、利益を使って、より大きい付加価値生産(企業の成長)を実現しようと考えるからです。
利益はあくまでも、企業成長の手段であり、社会や国民全体を豊かにするという究極の目標のための「中間的な目標」なのです。
利益が企業活動の目標だと考える人は、利益が増えたら、その利益を何に使うか考えてみてください。利益が企業の最終目標でないことがお解りになると思います。
企業にとって付加価値とは何で、利益とは何かといった問題については、折に触れてこのブログでも取り上げてきましたが、矢張り一度、はっきり整理しておこうと取り上げてみました。
アメリカ流の経営についての考え方が広まったせいか、「企業の目的 は利益である」といった単純素朴な意見が多く聞かれるようになってきていますが、これは素朴と言うよりは、矢張り無知といったほういいのでしょう。
「儲けて何が悪い」といった官僚出身のファンドの経営者もいましたが、伝統的な日本企業の社是社訓には企業の目的は「社会の役に立つこと」といった姿勢が明確です。松下幸之助は、利益の大切さを説きましたが、その背後には利益は社会の役に立った結果出てくるもので、その利益から税金を払って、また世間の役に立つといった思想がはっきりと出ていました。
企業が社会の役に立つことの出来るのは何故でしょうか。それは企業が付加価値 を創っているからです。付加価値というのは企業活動によって社会(国民経済)に新たに付け加えられた価値で、その年間の総合計は、GDPとか国民所得とか言われるものです。
この付加価値は人件費や社会保障費や利益になって、国民全体に均霑し、国民の生活を支え、企業発展の原資になります。日本の国民も企業も、日本の国民所得で生きているのです。
企業の目的が「付加価値の創造にある」というのは、そのことを指しています。毎年企業の創る付加価値が大きくなれば、それこそが経済成長で、国民の生活レベルは上がります。これは、今日のマイナス成長下の苦労を考えれば明らかです。
では、毎年、より大きい付加価値を創るためにはどうしたいいのでしょうか。そこで利益の役割が登場します。利益は企業の中に蓄積された資本になって、新しい技術開発や生産設備となって、生産性を向上 させ、企業の成長(より大きい付加価値の生産(=経済成長)を可能にします。
これは、利益が出ない企業は結局倒産して、付加価値生産そのものが出来なくなってしまうという現実からも明らかです。
こう考えてくれば、結論は自然と出てきます。利益は大切です、大事です、しかしそれは、利益を使って、より大きい付加価値生産(企業の成長)を実現しようと考えるからです。
利益はあくまでも、企業成長の手段であり、社会や国民全体を豊かにするという究極の目標のための「中間的な目標」なのです。
利益が企業活動の目標だと考える人は、利益が増えたら、その利益を何に使うか考えてみてください。利益が企業の最終目標でないことがお解りになると思います。