tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

世界を困らせる(?)トランプさん

2017年12月06日 20時31分54秒 | 国際関係
世界を困らせる(?)トランプさん
 アメリカのトランプ大統領は、エルサレムをイスラエルの首都と認め、アメリカのイスラエル大使館をテルアビブからエルサレムに移す方針を決めたと報道されています。

 付加価値とも労使関係とも直接の関係のない国際政治問題を取り上げることはこのブログとしては勿論本旨ではありませんが、このニュースには、おそらく世界中が困惑しているのではないでしょうか。
 トランプさんが、「アイ ラブ イスラエル」と繰り返しているのをテレビのニュースで見たように思いますが、個人的な発言としては特に構わないとしても、アメリカのの大統領としての発言で、それが現実のアメリカ政府の意思や行動になるとは考えられませんでした。
 おそらくそんな認識が多くの人に共通なものだったのではないでしょうか。

 しかし現実にこんなことが起きてしまいました。当然パレスチナは反発を強めますし、アラブ諸国は集まって会議を開かざるを得ません。イスラムの名を名乗るテロ組織はどんな態度を示すか、そんな行動に出るか、当然世界には不安が広がります。

 経済面で見れば、おひざ元のアメリカ発の株価下落がみられ、今日の日経平均は一時500円を越す暴落、終値でもマイナス445円、世界の株価を見ればやはり軒並み下落とった状況のようです。

 国連事務局が本気で、北朝鮮との話し合いを始めたようですし、ようやく上向いてきた世界の経済情勢の中で、より確実な安定と経済の順調な成長を世界中が求めているのではないかと思いますが、世界のリーダーであるアメリカが、なぜこんな意思決定をするのか、まったくアメリカという国(というよりトランプさん)のやることはわからない、と感じてしまいます。

 世界の覇権はアメリカから中国へなどという先読みの意見もありますが、今、アメリカはれっきとした覇権国、基軸通貨国です。戦後のアメリカはその地位に誇りを持って行動してきたと思います。おそらく、現在のアメリカの中にも、そうした、超大国の責任を背負うといった考え方はあるはずです。

 このブログでも企業のCSRになぞらえたNGR(Nation's Global Responsibility)を提唱してきました。
 トランプさんの意見がそのまま通るのか、何か別の動きがアメリカの中から出るのか、世界はどう反応するか、狭くなった地球社会の中で、多くの人々の望む「平穏を実現したい」という希求いかに汲み取って行くかという、アメリカの、さらに世界のリーダーたちの役割が、まさに今、問われているのではないでしょうか。