tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

平均消費性向下げ続く2018年11月家計調査

2019年01月15日 10時44分10秒 | 経済
平均消費性向下げ続く2018年11月家計調査
 総務省の2018年11月分の家計調査が発表になりました。早速気になっていた勤労者所帯の平均消費性向の数字を見てみましたが、残念ながら前年の同月と比較すると低下でした。家計の節約傾向は基調的には変わっていないようです。

 改めて、平均消費性向の推移を2017年と2018年を並べてグラフにして見ました。
 結果はご覧の通りで、1月に前年同月比上昇で、これは変化の兆しかと思わせましたが、全くの糠喜びで、2月以降、対前年同月比は低下となり、8月、9月微かに前年比上昇の気配が見えまあしたが、先月報告したようにまた1.9ポイントの低下、そして11月も引き続き1.7ポイントの低下です。

 8月9月の微かな上昇はともに0.5ポイントでしたから図でご覧の様に目立つほどではありませんが、安定した景気状況が続けば、消費性向も回復するというようにも読み取れます(些か甘すぎますでしょうか)。
 10月以降は米中関係も怪しくなって、日経平均も下げ、今回の景気もそろそろ頭打ちかといった様相が見えたことも影響しているのでしょうか。

 消費税の増税も、軽減税率ばかりが取り上げられ、消費税増税分は総て社会保障に使うという「税と社会保障の一体改革」の方針はどうなっているのかは解らず、家計の将来不安の改善の様子は見えてきません。

 この歳末、新年にかけての商戦も、あまり景気の良い話は聞かれませんでしたが、来月以降発表になる12月、1月の動きがどう動くでしょうか。
今後の景気動向は「内需拡大」特に「消費支出の動向」にかかっていると言われるだけに、まだまだ消費性向の動きへの注目は必要なようです。