東京大学運動会ヨット部

東大ヨット部の現役部員によるブログです。練習の様子、レース結果、部員の主張から日記まで。

未だ冷めぬ興奮、でもこれからです。

2024年07月17日 15時19分54秒 | 七大学戦2024

お世話になっております、4年の今川です。

久しぶりのブログで書き方を忘れてしまっていますが、思ったことをつらつらと書いていきたいと思います。(気づいたらとんでもないくらい長くなってしまいました。ご容赦ください。)

 

ディンギー班は7/13~15にかけて、蒲郡にて七大学戦が行われました。

今回の七大戦の目標は完全優勝。去年は470が4位、スナイプ優勝、総合2位という嬉しさ半分、悔しさ半分の結果でした。

今年は470は完全に未経験者のみのレースメンバー、スナイプは経験者は1人のみ、という構成になっていて、今までとはまた違うチャレンジングな戦いとなっていました。とはいえ、全員実力があって完全優勝は全く夢ではなく、全員が実現可能な目標として挑んでいたと思います。

 

七大戦前日の7/12は葉山から同期たちとハイエースで蒲郡に向かいました。

運転手はひろなりとやまこーと私でした。

ひろなりは安定していて安心できました。やまこーは速度が圧倒的に速くてCS、CS(car speedの略)とうるさかったです。猛烈な雨の中の爆速運転で多分プレーニングしてました。

私の運転は信用されてないようで後ろがうるさかったです。

途中でご飯を食べに御殿場アウトレットによったのですが、主将の成相くんがはしゃぎすぎて行動がうるさかったです。

初めての長距離ドライブでしたが、無事蒲郡につけてよかったです。

 

まず7/13の初日は船のくじ引きとプラクティスレース。

東大は3番を引き、かなりいい船をゲットできました。主将は今年分の運を全て使い切ったみたいです。

開会式では4年目にして初めてのエール交換が行われました。本物の大会っぽくて、全大学の覇気みたいなものを感じて気が引き締まりました。

急遽小松さんがいらっしゃり、ミーティングでのお言葉とスピードチェックをしていただきました。

整備を終え、プラクティスレースが始まると、まあ中静が走りに走りまくりました。とりあえずこれはスナイプ優勝だな、という感覚でした。

 

7/14。七大戦二日目、レース初日。

少し緊張した面持ちのレースメンバーを見送ってサポートはたまや(得点・順位計算)を行いました。

午前中はなかなか風が安定せず、1日目は470が4レース、スナイプ3レースで終えました。終始大学の順位変動が激しく、全大学実力が拮抗している様子でした。

1日目終了時は470が1位と1点差の2位、スナイプが全大学僅差で1位と16点差の5位でした。

 

7/15。七大戦三日目、レース二日目。

どの大学が優勝してもおかしくなく、より緊張感が増していました。

(以降レース中の陸の様子をお届けします。当時の緊張感のまま書いています。長いです。)

1レース目の1上時点。470が1位、スナイプ7位、総合1位という初めて見る結果になりました。

2レース目の1上時点。470が2位、スナイプ7位、総合4位。完全に首位を奪われる展開に。総合で1位とは28点差。途中スナイプが順位を上げるものの、全体の順位は変わらず2レース目終了。

もう厳しいか、と陸のみんなで話していました。でもやっぱり表彰台にはいきたい。全員トラトラに張り付いて、めちゃくちゃ念じていました(笑)

3レース目の1上時点。470、スナイプともに2艇まとめて上位で周り、470は1位、スナイプ6位、総合1位に返り咲きました。これをLINEグルに速報で出したときリアクション数が15件もありました

 

途中でスナイプが何艇か抜き、3レース目終了時は470が1位、スナイプ5位、総合1位となりました。

最終レースとなった4レース目、陸のメンバー全員固唾を呑んでトラトラに張り付いてライブで追ってました。

私はスナイプしか見てませんでしたが、スタートもレース展開もとてもいい感じで1上時点で470が1位(2位と9点差)、スナイプ同立3位(1位と9点差)、総合1位(2位と17点差)。

ズーマーがダンピンで悠々と走っていたみたいです。みんなが口々にズーマーがズーミングしていると言っていました。(ズーミングの元々の意味は知りませんが、どうやら褒め言葉になったみたいです。)

そして迎えたフィニッシュ。470が1位を死守。史上初(?)の優勝です。スナイプは少し落としてしまい、4位。でも総合は1位を死守。

海上ではズーマーの470に部旗を掲げ、その写真が送られてきました。初めて見る光景で、本当にかっこよかったです。

陸に帰ると東大に出された審問はなし。暫定1位だった名古屋大学にかけられた審問により、東大スナイプは3位となりました。

 

最終的な結果は470が1位、スナイプが3位、総合1位。両クラス&総合で表彰台に立つことになりました。

そして、なんと470の安藤(ズーマー)がMVP賞をとりました。

表彰式で同期のチームリーダー、主将、安藤が続々と表彰台に上っていくのを見て、うるっときてしまいました。

 

本当に3年間でここまでになるとは思ってなくて、もちろん総合優勝できるとは信じていたけれど、この代で、このメンバーで、七大戦総合優勝という32年ぶりの快挙を成し遂げたことが驚きとともに誇らしさ、嬉しさで興奮が未だ冷めないです。

どの大学が優勝してもおかしくなかった今大会で東大が勝ち切れた理由の一つにチーム力があると思います。東大4艇がハーバーに戻ってきた時に自然と起きた拍手、全員が「お疲れ様」と声をかける様子を見て、運営側の人間が言うのもアレですが、客観的に見てどの学年も同じ方向を向いてくれている気がしました。一つのチームで一丸となって戦っている感覚がありました。チーム運営という面でも間違ってなかったのかなと思います。それを指揮してくれた主将の成相をはじめとした幹部のみんな、ついてきてくれている後輩たちには感謝です。

もちろんこの景色を見せてくれたレースメンバーには大尊敬で、大感謝です。本当にありがとう、そしておめでとう。

 

それでもやっぱりスナイプチームとしては優勝できなかった悔しさが残ります。ここ何回かの大会の結果を見ても実現可能であったはずなのに、という気持ちになってしまいます。

それは多分レースメンバー全員が思っているはずで、この悔しさをバネにスナイプチームみんながこの夏、とんでもない成長を遂げると思っています。

今回レースに出てない人の悔しさも、今回レースに出た人の経験、喜び、悔しさ、全てが次の目標である秋インカレ、そして全日本での飛躍につながると思います。今後も部員一同の活躍を期待していただきたいです。

 

そして今回わざわざ蒲郡まで足を運んできてくださったLBの皆様、保護者の皆様、また、離れた場所でも大会LINEの動画やtractracを見てアドバイスをくださったコーチの皆様、大会LINEにて一緒に一喜一憂してくださったLB様、本当にありがとうございました。とても心強かったです。

今後とも東大ヨット部の応援のほど、よろしくお願いいたします。

4年今川穂乃香


七大学戦振り返り

2024年07月17日 14時31分06秒 | 七大学戦2024

お世話になっております。

4年470スキッパーの安藤です。

 

この度、7/13(土)~15(月)に蒲郡ヨットハーバーにおいて第63回全国七大学総合体育大会が行われました。13日はヨットの引き渡しと開会式、プラクティスレースが行われ、本番のレースは14、15日に行われました。

 

まずは結果から。

 

470

4579 (船3875) 安藤・山本 4-1-10-7-1-3-2-1

4452 (船 4329) 北村・槇枝 2-3-3-6-4-12-7-9

 

スナイプ

31418 (船 30205) 中静・下村/市毛・三上 4-10-11-8-11-6-2

31308 (船 31703) 天野・神田/元尾・松本/中静・下村 9-2-10-14-9-3-5

 

総合

470 75点(1位)

スナイプ 104点(3位)

総合 179点(1位)

それでは1日ごと振り返っていきます。

 

金曜日。ホテルへの前入り。

イマポ、ひろなり、やまこうが運転をしてくれて、高速を爆走しながら、途中で御殿場に寄りつつ、蒲郡へ。CS(Car Speed)には自信あり。運転お疲れ様でした。ホテルでは、2年生がSwitchを持ってきており朝まで桃鉄する中、1人で爆睡。

(ヘルムスやまこうと名クルーひろなり。お疲れ様でした)

(家族連れor観光客しかいない御殿場アウトレットに、明らかに場違いな奴ら)

 

土曜日。開会式、プラクティスレース。

3年前の全日本の地、蒲郡ヨットハーバーにやってきました。成相がくじ運を発揮し、470は4329と3875、スナイプは31703と30205を引き当てました。4329も3875もポテンシャルの高さを感じる、整備の行き届いたいい船でした。安藤・山本ペアが3875、北村・槇枝ペアが4329に乗ることとなり、午前中に整備とチューニングを行いました。

開会式の後出艇し、艤装やチューニング、スピードのチェックをし、景色への目慣らしと海面調査をしました。小松さんが東大のため蒲郡まで駆けつけてくれて、レスキューに乗っていただきました。後ろから見ていただいたりスタート練習をしていただいたことで、景色に慣れ、ボートスピードの調整にある程度自信が持てました。ありがとうございました。プラクティスレースでは、ブローと振れの対応が分かりにくく、14時を過ぎた頃に一気に風が落ちながら左にまわっていくシフトもあり、難しい海面だなと感じました。

レース後もスピードチェックをしてからハーバーバックし、レセプションに参加しました。他大学ヨット部やLBの方々と話したり、成相の挨拶や一年生が会場を沸かした芸出し、エール大臣荒井が轟かせたエール交換などの後、ホテルに戻りました。

 

日曜日、レース1日目。

少し風待ちをした後出艇し、スピードチェックと海面調査をしました。風は3~4m、波はほぼ無し、しかし湾の中なので八景島みたいな変な波があるなあ、と感じたりすることも。スピードチェック、海面調査、潮などのスタート前のルーティンをこなし、絶対に文字をつけないように、と北村と声を掛け合ってからレースに臨みました。

風が回ったり落ちたりする難しいコンディションの中、1R目は東大が2,4位フィニッシュ、2R目は1,3位フィニッシュで、先行艇は順位を落とさないこと、後続艇はカバーをしつつ順位を上げることを意識して展開できていました。レース間に集まって話した時も、雰囲気は良い感じ。このまま順調に突っ走れるかと思いきや3,4R目では艇団の内側に位置してしまい抜け出せず、1上の順位が振るわないままそのあとのレグでも大きくは上げることもできず、厳しい順位となってしまいました。北村が叩かず上の方で回ってくれているのを見ながら、なんとか一点ずつ上げていこうともがいていました。レース後に考えると、3R目に焦った精神状態を4R目で立て直せていなかったなあ、と反省です。1,2R目の貯金のおかげでなんとか2位をキープ。

審問を出すも相手が調停を受け入れたため、意外と早めの時間帯にホテルへ帰り、明るいうちから風呂に入りつつ反省。ホテルから海を見渡せて、リフレッシュできました。美味しい夕食をいただいた後、ホテル裏の廃業した居酒屋を借りてmtgして、就寝。

月曜日、レース二日目。

前日の予報は外れて、西風軽風で出艇。

それまでとは違う風向のため、以前東北大戦で東北大がやっていたのを見習って、スピードの揃った2艇で2分くらいセパレートしてから合流することで海面調査し、なんとなく左が伸びそうなのかなという情報を頭の片隅に入れつつ、スタート前のルーティンをこなして準備。

前日の反省から、スタートは遅く並んで空いてるピンから出て、そのまま第一線で艇団の端でフレッシュを掴み続け、かぶされることもなく1上をいい感じに回って、その後も順位を順調に上げていき、1位でフィニッシュ。そのあとのレースもずっと同じことを繰り返し、自分たちのコースを信じてお祈り。集中を切らさず、文字をつけないことだけずっと意識していました。九州大に追いついて追い越して、8レース目をトップフィニッシュ。やまこうと一緒に思わず「してーい!」と叫んでいました。その後レスキューから、470は優勝、総合も優勝しそう、と聞いて、もう一度「してーい!」。

スナイプのフィニッシュを待ってから、部旗をマストに掲げてハーバーバック。

船を引き渡した後、閉会式。470優勝で山本、スナイプ3位で中静、総合優勝で成相、個人成績1位で僕が表彰されました。

↑やや表情が固い我らが主将。ここまで9ヶ月、ようやく成相に賞状を持たせることができました。

↑表彰を受ける各チームリーダー。

↑今回MVPを獲得した安藤・山本ペア。これからも頑張ろう。

 

470優勝は記録の残っている中ではおそらく初?、総合優勝は1992年以来32年ぶりということで、歴史的快挙となりました。

470優勝は、東大470チームが成長してきた証です。代替わりから今まで、チームのあり方を考え、自分たちの課題を明確化しそれを克服するための練習をし、試行錯誤を繰り返し、反省と実践を重ねてきた470チームが、このような形で結果を残せたことが、本当に嬉しいです。

また、総合優勝は、東大ヨット部が部として成長してきた証です。これまでずっと総合で勝つことを目標としてきましたが、今回総合で戦って部全体として優勝を共有することで、改めて「総合で勝つ」という意味を実感できました。

東大ヨット部が七大戦で4枚も賞状を獲得できたことは、これまでの東大ヨット部の取り組みが間違っていなかったことを示しています。プレーヤーも、サポートも、マネージャーも、全員がひとりひとり、自分が部のためにできることに取り組んできたことが、今回の結果に繋がったんだと思います。これからも頑張っていきます。

最後に謝辞を。

まずは運営に携わっていただいた関係者の方々に感謝を。いきなり風が消えたり振れたりする難しいコンディションでしたが、その中で470は8R、スナイプは7Rも実施していただき、本当にありがとうございました。

次に、蒲郡まではるばる来ていただいたLB・保護者の方々。いつもご支援・ご応援いただき誠にありがとうございます。皆様のご支援のおかげで東大ヨット部は回っています。

次に、いつもご指導いただいているコーチの皆さんに。小松さん、宮川さん、本多さん、西尾さん、またレスキューや船に乗って指導してくださったLBの皆さん。こういった形で日頃のご指導の恩を返すことができていけたら幸いです。これからもご指導のほどよろしくお願いします。

次に、一緒に戦ってくれた七大学の皆さんに。これからもそれぞれの海域で頑張って、もう一度全国の舞台で会いましょう。

 

そして、今回サポートしてくれた東大ヨット部のみんなに。ホテルの手配から始まって、送迎も、船の整備も、諸々の申告も、たまやも、審問の準備も、サポートボートも、何から何までやってくれていて、レースに集中することができました。一人一人の働きが今回の結果につながりました。本当にありがとう。

そして最後に、我らが主将とチームリーダーに。先ほども書きましたが、9ヶ月間、成相が部をまとめあげ、やまこうと中静がチームを作ってきた結果が、今回の総合優勝です。ありがとう。これからもよろしくお願いします。

最後に一言だけ。

今回の結果は本当に嬉しいです。しかし、僕たちの最終目標は、全日本にあります。ここでの結果に満足することなく、これからも謙虚に、愚直に、練習していきます。明日が引退の日ではないことに感謝して、一歩ずつ成長を積み重ねていこうと思います。

 

安藤