すべてがアメリカ経由と揶揄される日本のマスコミでは伝わってこないけれど…
今すぐ停戦を! (グーシュ・シャロームが2008年12月30日にハアレツ紙に掲載した広告)
この戦争は非人間的で、無意味で、害をもたらすものです。この中からイスラエルにとっての良いことなど、なにも出て来ません。
数百人のパレスチナ人の殺害と、ガザ地区での生活インフラの破壊は、忌まわしい行為です。これらから選挙に有利なものを得られると期待しているひとたちはとんだ考え違いをしています。 地上侵攻はさらなる害をもたらすでしょう。ガザに残されているものを破壊して、イスラエル人、パレスチナ人、兵士、市民をとわず多数の犠牲者を生むでしょう。 もし、激しい戦闘のあとで、イスラエル軍が壊されたガザ地区を侵略するのに成功したとします。結果は、せいぜい、ハマスを地下に追いやり、ガザ地区と西岸での彼らの影響力を増すぐらいでしょう。 攻撃はもうすでに憎しみを増幅しましたし、さらに、市民的な全世界(の人々)を我々に立ち向かわせ、イスラエル国家をさらに憎むあらたな世代を中東全域に生み、ハマスの影響力を強め、平和をもとめるパレスチナ人の地位をさらに下げ、パレスチナ人がまとまることを阻止するでしょう-それなしに和平はありえないのに 戦争開始直後の数時間でテルアビブの街頭でデモをしたイスラエル人数千人の名において、我々は次のことを求めます
●ガザへの攻撃を直ちにやめなさい!
●次の内容を含む停戦を提案し、維持しなさい -双方の暴力行為をとめること -境界を完全に開ける -ガザ地区の人々にたいする封鎖を中止する
●ハマスとの対話を開始しなさい ハマスはパレスチナ社会とパレスチナの政治機構にとっての必要不可欠な部分です。
彼らの参加なくしては、いかなる交渉も合意も無意味なものです。 P.O.Box 3322, Tel-Aviv 61033 --- info@gush-shalom.org --- www.gush-shalom.org
ニシム・ベンシトリット駐日イスラエル大使殿
本日私たちは、イスラエルがこの3日間に渡って続けている、ガザに対する軍事行動に抗議するためにここに集まりました。
報道によれば、本日12月30日早朝までに、イスラエルによる空爆でパレスチナ人345人が死亡し、1450人が負傷しています。あちこちに死体がころがり、四方で火の手が挙がっていても、狭い、たった360平方キロの土地には逃げる場所さえない。ガザの150万の住民すべてが猛烈な爆弾の炸裂音と閃光のなか、死の恐怖と家族や友人を失った悲しみのどん底にいます。どこにも出口がないたった360平方キロの土地のなかで寒さと飢えに苦しみながら、ひしめくように暮らしてきた150万人の人々の上に、あなた方の軍隊は爆弾を落とし続けているのです。
あなたは日本のマスコミに対し、この攻撃は正しい、ハマースによるロケット弾攻撃には、我慢の限界を超えていた、とコメントしています。
しかしそもそも、なぜハマースが、ほとんど何の効果もないロケット弾を発射するような事態に至ったのか、よく考えてみてください。
ガザには、他でもないあなたがたの国の建国のためにその地を追われたパレスチナ難民が、押し込まれるようにして暮らしていた。そこをイスラエルが、1967年の戦争によって占領したのです。 あなたがたの国は40年あまりに渡ってガザ占領を続け、抵抗する子どもや若者を逮捕し、拷問で手足を折り、家族や関係者の住む家屋をブルトーザーで破壊するといった支配を続けてきました。こうしたイスラエルの惨く非人間的な支配のなかでこそ、ハマースはパレスチナ民衆の支持を得て成長したのです。ハマースの武装作戦には、パレスチナ人の中においても賛否両論があります。
しかしまず、あなたがたの国が行ってきた占領こそが、現在に至るすべての問題の元凶だということを正しく認識してください。2005年、ガザ内部の入植地からは撤退しましたが、イスラエルがパレスチナ全土を占領状態に置き、ガザの境界における人の出入りをすべてコントロールすることは何ら変わりませんでした。ハマース政権の成立以後は封鎖を強化して人の出入りを禁じ、ガザ住民が衛生な水も電気もない劣悪な環境下で生きることを強い、その生殺与奪を握ってきました。民主的に選ばれた政権を世界から孤立化させ、パレスチナ人の未来への希望を奪い続けてきたあなたがたが被害者ぶるのは、厚顔無恥にもほどがあります。
冷静に比較してみてください。あなた方の国は、違法に占領している東エルサレムやゴラン高原を除いても、ガザの56倍の大きさがあります。あなた方の国は人口600万人にして16万人の兵力をかかえ、さらに40万人の予備役兵さえもっています。ほとんどが人口希薄な地域に落下して終わったハマースのロケット弾がイスラエル市民の生活にとって本当に脅威だったとしても、150万人の住民すべての上に爆弾を降り注ぐような軍事作戦は、いかなる意味でも正当化されるべきものではありません。
アメリカやイギリスの政治指導者が、自分たちの利益のためにあなたがたの行動に理解を示したからと言って、世界各地の民衆は、イスラエルの行動を決して許しません。
今すぐ空爆を止め、地上戦への準備を中止してください。
そしてパレスチナ人の人権を奪い続ける現在の政策を改め、入植地を撤去し、パレスチナ人と対等に共存してゆく姿勢を見せてください。
2008年12月30日 ガザ空爆に抗議する12.30緊急行動参加者一同