7日・8日と 福岡県社会福祉士会の「子ども虐待防止のソーシャルワーク」後半に参加してきました。
家の孫二人を連れて九州の娘のところへ。行くと小学校6年生の孫が「修学旅行に行ったから」と長崎のお菓子を土産にくれました。
「長崎カステラを買いたかったけど、小遣いが足らなかったから・・・」と。
会場はこちらです。(ここは手話研修会などにおよびいただいて何度かきたことがあります)
エレベーターの一つにはこんな可愛い扉
広島国際大学の教員でもあるSOS子どもの村JAPAN 松崎佳子さんの「児童虐待とアタッチメント 児童虐待の心理的初見と対応」からお話が始まりました。
虐待を受けた児童は急増している。2018年に児童相談所へ一時保護された子どもは159838件、施設入所は4641件うち乳児院が736、児童養護施設が2441、里親651件、その他の施設が813件。虐待相談のあった子どもの15.6%が一時保護され、2.9%が施設などへ入所し、97%の子どもは地域で暮らしている。ほとんどの子どもが親の元へ帰っている。とすれば、地域で子どもと家族を支える仕組みをどう作っていくかが私たちの課題だ。虐待につながる家庭の状況は松崎さんたちの調査では29.3%が経済的困窮であり、27.9%がひとり親家庭。これらは特にネグレクトに特徴的である。親子共々、親族や地域から孤立しているものが多い。親の心や体罰肯定感について、虐待が子どもに及ぼす影響・・・と続き、アタッチメント(愛着)についてとお話は進んでいきました。
第2講 筑紫女学園大学の大西良さん
パープルエイドの活動紹介から始まり、貧困をどうとらえるのか 石井光太さんの写真集「みんなのチャンス」の紹介、経済的格差がどんどんと拡大しており、日本でも富裕層上位40人の資産は国民の半数6300万人と同じ。日本の子どもの貧困率は13.5% 七人に一人が貧困、特に一人親世帯の貧困率は48.1%。これはOECD34か国の中でワースト1位。お金がない経済的貧困はチャンスがない(機会の貧困)、繋がりがない(関係性の貧困)、自信を持てない(自己肯定感の低さ)と繋がってどんどん不利が連鎖をしていくと。お話の中で「口腔崩壊」を招いているのも貧困が原因だ!とこれまで僕が考えてこともなかったようなことにまで影響している実態に驚きました。
第3講 社会福祉法人甘木山学園理事 坂口明夫さん
大牟田市の事例を基に、市町村要保護児童対策地域協議会と他機関協働による虐待防止システムのあり方についてお話しくださいました。講師ご自身が親の再婚などで七回も姓が変わった体験の持ち主。自治体の取り組みなどほとんど知らない僕にとってはどんな視点で取り組んでいく必要があるかを教えていただきました。
お土産付きの講義です。
最後は子ども虐待防止のソーシャルワーク SSWをやっておられる松澤秀樹さんのお話です。ソーシャルワーカーを自称するものとしてはいちばん惹かれるべきテーマかもしれませんが・・・もう一つ僕の中ではスッキリしないものが残りました。