降って来るもの

写真と散文とぽえむ

心訓抄Ⅱ.61

2018-12-20 12:50:12 | 心訓抄.Ⅱ

                61.前へ!!


僕が僕の本然を見失わない距離で

僕が僕である要素を損なわない感覚で

僕が僕に見えるギリギリの角度で

僕が僕であることに戸惑いのない範疇で


自分を証する物言いで

僕以外にはない思考で

己が言葉で

自らでないと書けない詩を

僕のUtaを表記してゆく


僕は此処に居ると宣言した僕は

既に過去の人間だから

どんなに拙速に己を語っても

決して早くはないのだ

それは絶えず

過去から届く遺言に他ならないから

本当の僕を知ってもらうには

分秒を惜しんで

咆哮を続けねばならぬ


それ故僕は何時でも

百枚の紙片と十本のball penを携帯し

三世を移動してゆく


移ろいではなく

己の意思の意図を高々と掲げて

動いてゆくのだ

何時でも、此処から前へ!!と

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心訓抄Ⅱ.60

2018-12-20 06:18:22 | 心訓抄.Ⅱ

                60.道連れ


胸の雑念を消去して

限りなく透明に浚えてゆくと

確かに

並んで歩く時間の

同行二人の分秒の

道連れのtimeの

微かな動悸が聴き取れる


真っ白い胸のキャンバスに

足跡を残して行くもの

極薄の心の幕を揺さぶってゆくものの

朧気が見える


トキは己の中で息衝き

夫々のイノチの影として

共生している

それだからヒトもボクも

ときどき混沌に嵌り

その姿に恐怖したり翻弄されたり

或いは

抱き合ったり交わったりして

あまたの感情を産み出すのだ


有って無い

無くて有る

摑みどころのない実体の

百面相の伴侶よ

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心訓抄Ⅱ.59

2018-12-20 05:41:10 | 心訓抄.Ⅱ

              59.心訓抄


此の若造が!と罵倒されそうだけど

此の恥知らずが!と叱責されそうだけど

未だ人生の長尺の

九十九里にも達しえないこの僕が

したり顔で生きるとは・・を総括するのは

如何にも不遜だけれど

”古希の手前だ!”と

安全保障のように(危ない約束だけれど)

自己保身のように(権力者の常套手段だけれど)

但し書きの一行を挿入しておけば

生きてきた過程で

それなりに得ることができたり

に付いたり

一応の小賢しい悟りや

彼是を想い巡らす表白は

赦されて然るべきだと開き直ったりもする


先達や先輩や先を行く人人に

否応なしの許諾を得たのだと仮定し

僕は僕のイノチの

その今迄の長さや幅や深さや

計ったこと質したこと修めたことを

心訓抄とのタイトルを付記して

唯今、そのⅡを書き進めているところだ


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