四季折々

~感じるままに~

3万年前の火山灰層見学会

2022-05-02 07:55:50 | イベント
3万年前鹿児島で起きた巨大噴火で降り注いだ火山灰層の現地見学会に参加しました。
鹿児島からこの地までは約365㎞、この付近には40㎝くらい降り積もったとか。
時は氷河時代、瀬戸内海の海面は著しく低下、ナウマンゾウが闊歩していた時代だったそうです。

広島市安佐北区秋山の三篠川河川敷にて

4月18日の新聞で見学会があることを知り応募したものです。
参加者は約80名。 

主催者(安佐北区役所)の話では、50名くらいを想定していたが驚きの参加者数となったとか。

4年前の西日本豪雨で崖がえぐられ地層がむき出しとなり見つかったものだそうです。

地層中央の白っぽい帯が3万年前の火山灰の層だそうです。
左側が厚い層となっていて、右が薄い層となっているのは、右から左に流されたためととか。
厚い部分は約80センチで、当初は全体的には約40㎝降り積もったものと認められるそうです。
当時、この付近は湿地帯(一部沼)だったと認められるとか。

広島大学大学院 早坂康隆先生の火山灰層についての説明
対岸から見学しながら説明板と配付資料により説明していただきました。


同先生が描かれた地層のスケッチ

火山灰層について、わかりやすい説明をしていただきました。

同大学大学院 山崎博史先生による説明

「地層のでき方の探求」について説明していただきました。
 
説明終了後も参加者の皆さんはしみじみと地層を眺めておられました。


私ももう一度望遠で覗いてみました。


長い地球の歴史の中で、3万年は驚くに足らず、
今年の3月には隣の山口市で、9万年前の阿蘇山大噴火で発生した火砕流堆積物が見つかったとか。
そして、すぐ近くの白木山では、9,300万年前の「溶結凝灰岩」がゴロゴロしているそうです。
(「溶結凝灰岩」=降り積もった火山灰や軽石がかたまってかたい岩石となったもの)

今回見学した火山灰層は、火山豆石(上空で雨によりかたまった粒)が含まれているなど、
学術的に大変貴重なものだそうです。
このときの火山灰は北海道を除く日本列島全体に降り注いだそうです。
今回の見学会を通じ、神秘的な地球の歴史を感じるとともに、大変勉強になりました。
 
コメント
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