ご常連さんからPEN-F3台、PEN-FT1台が来ています。どの個体もジャンクに近い状態で、中古屋さんが見切り処分をしたものです。残念ながら1台のFは、シャッター幕(セクター)がクラッシュしており復活は断念して当方で下取りとしますが、FとFT1台づつは復活させる予定です。このような状態の個体を復活させて現存機を守ることも私の役目と思っています。
では、PEN-FT #1804XXから。この個体は湿気の多いところにあった個体と見えて、プリズム腐食や露出メーターの断線があります。巻上げ状態もよろしくないのですが、外観は比較的きれいなため復活させます。スプールシャフトの地板を留める3本のビスのうち1本が変ですね。正規はM1.7ですが、このビスはM2.0です。ビスを観察すると長さを調整するためにカットされています。私以外で、O/Hでこの部分を分離している個体を見たことがありませんが、工場でM1.7のねじ山を壊してM2.0に修正をして救済したものか? とも考えましたが、ファインダーのピント再調整を受けていることから、SSなどでの工作と思います。
露出計ユニットは当方の在庫を使いますので、電池室からのリード線などを新設しておきます。その他、アイピース枠にカケがありますので交換してあります。巻上げに多少のゴリツキは残っていますが、軽くスムーズにはなっています。露出計も作動して調子は非常に良く仕上がっています。