久しぶりにPEN-W #1189XXが来ています。塗装の状態はPEN-Wの中でも悪い方でしょうね。特に裏蓋の剥離が激しく、ファインダーブロックは上面にダメージがあったようで、パテのようなもので成形されて通常塗料で筆塗りされています。シャッター不調でO/Hのご希望ですが、シャッターユニット自体は未分解でしたので、販売のためにファインダーの修復?と対物レンズの清掃をされた(つい最近)ものと思われます。
しかし、外観の悪さに比べてシャッターユニットやレンズの状態は意外に良いのが救いでしょう。特に問題も無くシャッターユニットのO/Hが完成しています。そこで、ターミナルの接片の半田付けがポロッと剥れましたよ。このユニット系のモデルでは、非常に多いトラブルで、銅板の腐食で剥れやすくなるのでしょう。接片を研磨して再半田付けをしておきます。
トップカバーとダイカスト本体との調整ワッシャーがシュー下部分に接着されているため、カバーが前下がりで組まれています。前回の作業者さんは、このカメラをおまりご存知ないのでしょう。調整ワッシャーは駒数計横のビス部分に入るのです。まぁ、本来は入らない方が良いのですが、建てつけが悪いということです。
お世辞にも外観はきれいとは言えませんが、シャッターの調子は大変良いと思います。レンズのコンディションも良好ですから、どんどん実用機として使用して頂ければと思います。