今日からまたファインピックスの画像に戻ります。同じ機種を3台目です。今日の正午、とうとうアナログテレビが終了してしまいましたね。もっと、大々的に記念の放送をするのかと思いきや、NHKなどは、5分前でも平時の天気予報をやってました。何か体制側には、さらっと地デジに移行したいという思惑が見え隠れしていると感じたのは私だけでしょうか? 地デジ化は将来を見据えて必要な改革ではあるのでしょうけど、みすみす使えるテレビを使えなくすると言うことは国民の財産を奪うことですよね。チューナーも最近になって同じ機種が値上がりしています。我が家の地デジ化は1台のみで、私の部屋はアナログでしたので、当分ワンセグで見ることにします。
で、どこかで見たような眺めですね。この太いリード線。電池室からのリード線を引き直してありますが、こんなところ通したらダメでしょ。えらくバイパスしているなぁ・・その他、シャッタースピード不良、巻上げゴリツキ、ハーフミラー劣化などが気になります。あぁ、PEN-FT #1703XXという微妙な頃の個体ですよ。各部の変更が前後入り混じっている頃の個体。
あらら、こんなところ通したら困りますよ。レンズを絞るスライダーと干渉しています。ちょっと工夫をすればオリジナル通りに通せると思うのですけどね。
特に面白いお話もないのですけどね。シャッターユニットを洗浄して点検します。シャッタースピードの不良は前回の分解時の組立方が悪かったのです。(詳しくは書けませんけど)他にチャージ途中でロックが利かず戻る時がある。今回の場合は、上の→のプーリースプリングが掛かり位置がロック爪と干渉していたため。このスプリングの位置は各個体で色々なところに掛かっているので注意が必要。前期型のユニットなので、下の→のようにシャッタースプリングは条数の少ないタイプですね。後期型はスプリングホルダーが無くなり、シャッタースプリングの条数が増えます。耐久性の向上が目的でしょう。スローガバナーは改良前のタイプですから低速側にセットする時は、ギヤの入りを感触で確かめながらゆっくりセットしてください。
本体の洗浄後、電池室を全てやり直してあります。当然、リード線も交換してあります。巻上げレバー、スプール軸、スプロケット軸も組み込んであります。ではと、完成したシャッターユニットを組み込んで行きます。ここまでの状態では、巻上げのフィーリングはかなり改善されています。あとは前板のミラーユニットの良否で最終的なフィーリングが決まります。あぁ、今日はあまり面白いところがないですねぇ・・・平和が一番ですけど。
プリズムの汚れはありましたが、幸いコーティング剥離はなく清掃できれいな状態となりました。フィルムの巻上げ不良がありましたのでスプロケットは交換です。ルーペはレンズがねじ込みタイプの改良前の仕様です。その他も概ね変更前のユニットが使用されている頃の個体です。
本体の組立が終って、各部の点検と調整をしているところ。セルフタイマーユニットは、まだ改良前のタイプが使用されています。これが錆び付いて全くスローモーな動き。洗浄注油で改善しています。
オーナーさんは初心者さんで、この個体はご友人からもらったものだそうです。17万台で各部の磨耗もあってメンテナンスを必要としている時に、わかんない修理を受けたために、更に状態を落としていた個体というところですね。当初、ハーフミラーの交換をお勧めしましたら、「ハーフミラーを交換すると暗くなると記事で読んだので心配」とお話しでした。確かに、カーフィルムを貼ったようなミラーに替えれば暗くはなりますが、どこで読まれたのかなぁ、すべてがそんなまがいものではありませんよ。 勿論、この個体のハーフミラーは交換しています。普段、ハードケース入りの個体なので、外観もきれいですから良い個体になりましたね。この個体の製造は1977年9月で、画像のSEIKO BELL-MATIC 27Jは1978年11月製ですから、FTとほぼ同時期に長野の諏訪で生まれた工業製品です。