OMEGAが続きます。トノー型ケースというのかな。大きく角ばったケースのモデルはDE VILL Cal 1020 8振動のモデルです。お父様の形見ということで復活させてお使いになりたいとのことでした。大切に使われたとのことでしたが、過去にスイス本国で修理とケース交換を受けているとのことです。現物は使われっぱなしと言うか汚れがごってりと詰まっています。
裏蓋の周りやベルトの取付け部分に汚れが詰まっています。洗浄のところ、ステンレスでも酸素が遮断されていたために腐食が進行していました。
裏蓋も固着しており、やっと開けましたが、なんとOリングが解けて形がありません。
問題がありました。竜頭を手巻きした時、角穴車に伝える伝エ車を留めるネジの頭が折れて脱落していました。オメガのネジ折れが続きますね。
先端が軸になった特殊なネジのため代用が利きません。目下、部品を注文中です。
Cal 1020の基礎キャリバーは1010です。薄型に設計してあるため、輪列などの配置に特徴があります。落径27.90mmは大きいですけどね。秒針の規制レバーは樹脂製です。
オメガの銅色機械はきれいですね。香箱をセットして・・
文字盤と針をセットしました。
洗浄したケースにセットします。自動巻きユニットを載せました。ローターは薄型設計のため作りが薄くシンプルです。裏側に腐食を落した形跡有り。スイスでの作業でしょうか。あまり丁寧ではありませんね。
多少の天真摩耗はあります。片振りを調整してから歩度を追い込んでいきます。
ベルトは社外のBEAR製が着いています。黒の革ベルトの方が似合うのではないですかね? 多くのモデルに使用された機械だけに安定した性能です。未だに部品の調達も可能とは流石にOMEGAですね。
http://www.tomys800.sakura.ne.jp/