今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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オリンパス・ワイドSですねの巻

2016年04月08日 13時57分18秒 | ブログ

関東地方は折角の桜の季節なのに、ずっと天候不良が続いています。気温が上がったせいなのか、ここ数日体調が思わしくなく、早めに休んでいるのに体に脱力感を感じます。そんなことで、ご依頼も一段落したところですので、少しゆっくりとしています。で、このオリンパスワイドS(スーパー)は、前の「遅れて来たPENマニア」さんから送られて来た個体ですよ。昔はPEN-Wとよく間違えましたが、ブラックモデルは以前は高価だったですね。この個体はカメラショーで入手をされたそうです。コンパクトPEN以外にも守備範囲はあるのですね。

オリンパス・ワイドSは1957年の発売だそうで、高級機ではありませんが、しっかりとした作りがされていますね。さすがにカメラショーで販売されていた個体ですから整備済みで、特に気になるところはありません。

 

この年代のファインダーとしては、ミラーの劣化が少ないと思います。途中で交換されたのでしょうかね。パララックス補正装置付のミラーを軽く清掃しておきます。

 

この頃のカメラは、既成のシャッターユニットを使いながら、独自のギミックを取り入れて差別化するような設計が見られますね。巻上げると白から橙に変わる表示は親切なものです。LV(ライドバリュー)表示付。

 

これも好きなギミックですね。巻き戻しダイヤルのレバーは、人差し指の爪をスライドさせるとパチンと飛び出してくる仕掛け。飛び出したのが分かるでしょうか?

 

PENの設計者、米谷さんのオリンパス入社は1956年で1年間は諏訪工場に転勤でしたので、第2設計部の先輩が担当されていたカメラですね。コンセプトが異なるので当然とも思いますが、設計者のセンスで同じ会社の製品でもこれだけ変わってしまうのかと感じることがあります。

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