ペンスケッチ展にも参加されているご常連さんがPEN-S3.5を入手されたようです。実写の写真が添付されていますが、何やら二回巻き上げになってしまうようで、シャッターも相当眠いですね。しかし、レンズは前玉の傷はありますが、曇りが持病の後玉はすごくきれいです。1965-1月製。
巻き戻しダイヤル下のネジが1本変ですね。ということは分解されているということか・・
意外にファインダーもシャッターも未分解でした。二回巻き上げで分解されたものか。巻上げのストロークがギリギリの個体は、巻上げカム(S型2山)のどちらかで巻上げが足りなくなってミスをします。カム山は厳密には同じ高さの加工は出来ないためです。この個体の場合、それに加えて巻き止めの掛かりが非常に浅く、こちらでもミスをしていました。画像は掛かりを調整したところ。
シャッター組立の画像は割愛。組立後は快調になっています。レンズを清掃してヘリコイドグリスを塗布で取り付けます。
PEN-S2.8と異なり、ファインダーブロックは樹脂製で、材質が劣化して破損をしている個体が多いです。落下などに注意をしてください。
ネジは正規のものに交換をしておきます。
仕上げてみると、中々きれいな個体ですね。巻き上げもシャッターも快調です。初期の生産分ですから、トッフカバー横のネジはPEN-S2.8と同じスリ割りネジのままです。その後、+ネジになります。
生産開始は1965-1月のようですから、まさしく開始直後の製造のようです。また、素晴らしい作品を撮影してくださいね。