え~と、プラボディーなのでめんどちぃので、あまりやらないXAですが、ストックしていた全く不動のジャンクを診ています。バリヤー(ダストカバー)付きの特徴的なデザインでコンパクト。距離計連動、絞り優先AEの35mmカメラと、言うこと無しのスペックは流石に米谷さんの設計ですね。レンズは5群6枚 Fズイコー35mm f2.8で発売は1979年とのことです。前回のデジタル腕時計と同じ時代のネオクラシックですかね? 分解のためにカバーを取り外しますが、これが結構厄介です。バリヤー付きやネジを露出しない近代の設計なので、レリーズボタン下の隠しネジなどギミックも多いですね。タッピングネジ嫌いなんだよね。
バリヤーを閉めるとピンセット先の接片が外れてシャッターが切れなくなります。電池室から各部の作動を点検していきます。
ファインダーはかなりカビと曇りがありましたが、この時代のカメラは比較的きれいに落ちますね。メーターも小さくなりましたね。ストロークの無いフェザータッチのレリーズボタン。電子式と思いきや、薄板の接片を重ねて僅かな指の圧力で接片が接触してシャッターが切れる構造ですが、その接片に腐食があるようです。分解清掃をして行きます。
回路をチェックしていると、突然ブザーが瞬間鳴りました。これは回路は生きています。ファインダー内のメーターも、微かに動いたようです。それでは、レンズやシャッター羽根、絞りを清掃していきます。
外観の割にはレンズは非常にきれいですね。
距離計の連動ピンは簡単に抜けて来るので紛失しないように注意します。
リングナットを留めてシャッターは完成。
テストの結果、正常に作動することが確認出来ましたので、裏蓋のモルトを交換します。これが結構厄介な作業です。
貼り替え完了。
アンダーカバーにもモルトを貼る部分があります。
バッテリーチェックで赤のLED点灯でブザーも鳴ります。
セルフタイマーでLED点滅で正常にシャッターが切れます。
残念ながらストロボA11は新しい電池を入れても作動しませんでした。電池の液漏れで基板が痛んでいるか、コンデンサーの不良ではないかと思います。取りあえず、今回はここまでとします。しかし、外装カバーの組立には多数のネジが使われていて、規格や長さも異なるため、記録しておかないと一瞬迷う時があります。分解時には正確に仕分け管理をしておいた方が良いですね。かなり使い込まれて保管も悪かった個体ですが、復活することが出来て、意外に丈夫なカメラのようですね。
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