またまた中古店様からご依頼のPEN-S #1629XXと初期型です。チャージを完了してもシャッターが切れないという状態。これは一次的にはシャッター羽根が張り付いてるからですが、シャッターのフリクションが大きいのが主因です。
駒数カニ目ネジを見ても過去に分解歴はありますが、いつ頃修理を受けたのかは不明です。
一番大切な精密研磨のピンが錆びています。これは修正しておきます。
あとはシャッター羽根を組み込むだけ。初期型のユニットですが、この個体は外観も非常にきれいであまり使用されなかったのでしょう、摩耗は殆どありません。シャッター羽根の錆の発生もありません。
ヘリコイドグリスは完全の抜けていましたのでネジ部を洗浄して組み込みます。
何故か駒数ガラスが極端に曇っていますので研磨をしておきます。
PEN-Sの発売は1960年6月となっていますが、この個体#1629XXは1961年5月製と思われます。初期型としてはレンズも含めて非常に良いコンディションを維持しています。画像は雑誌の写真ではありませんよ。本物です。