ゴールデンウィーク中は普段できない腕時計をやっていました。セイコー・セカンドダイバー6105-8110ですが、最近は相場が上がっているようですね。植村直己モデルとして有名です。キャリバーは6105Bですが基礎キャリバーは6106Aで私の好きな61ファイブデラックスと兄弟のモデルになりますね。歩度が不安定なのと定番不具合のリューズロック不良を見て行きます。
オーナーさんが貴重で高価な新品のリューズを付属されて来ました。リューズの損傷は無くロック不良の原因ではありませんが、Oパッキンが劣化していますので交換することにします。(右が新品)
リューズロックの機構は巻芯パイプ横にある突起(ピン)が竜頭側面のくぼみに嵌ってロックさせるという機構。あまり確実な機構とは思えませんね。この個体のピンは曲がっていてリューズと噛み合わないのが不具合の原因のようですのでピンの倒れを修正します。
定番の61系なので簡単にUPします。超音波洗浄を終えて巻芯部分より組み立てて行きます。
サードダイバーとの比較。やはりセカンドダイバーの方が迫力があって好きです。しかし、所有していません・・
左は私の好きなファイブ系6119-8140でキャリバーは6119Aと同じ61系のモデルになります。
次は56GSです。GSの最後の方のモデルですね。カットガラスとグリーンの文字盤が個性を主張しています。
ケースは傷が多いので今回は研磨はせず、軽くバフ掛けとしておきます。付属して来た新品の風防(左)は残念ながら適合しませんのでオリジナルを再使用とします。風防のパッキンはゴムが粘り気味ですが、新品がありませんので洗浄してこちらも再使用とします。
左がこの機械に付いていた揺動レバーで歯車が樹脂製のためクラックが入っており、曜車の早送りが出来ません。右の揺動レバーはロードマチックの初期に組み込まれていた金属歯車のタイプです。こちらで組んでいます。
二番車ですが、その前に三番車を組んでいませんね。直しました。
揺動レバーが正しく曜車を送っています。この揺動レバーは破損しいてる個体が多く、交換部品は非常に高価で取引されています。
ケースの組立。洗浄した風防ガラスとパッキンに研磨をしたベゼルリングを圧入しますが、カットガラスのため高さがあり、手持ちにコマでは圧入できません。
自動巻き機構の一番仲介車をセットして回転錘を取り付けました。
流石に歩度も安定しています。最近は中々腕時計が出来ませんが、技量維持(老眼?)のため出来るだけやっていたいと思います。