次のローライ35はHONEYWELLブランドの初期型です。#3032XXは物の本によると1966~1971 3.000.201~3.311.000だそうですから結構初期型になりますかね。ft表示機なので北米に輸出されたもののようです。背面の化粧ネジが傷だらけですので過去に程度の良くない分解を受けているようです。
点検ではCdsの劣化・低速不調・ヘリコイドグリス抜けなどが目につきましたが、他に「B」バルブが止まらずシャッターが切れてしまうのがちょっとイヤです。トップ面右端に打痕、露出メーターの透明樹脂がかなり曇って針の視認がしずらい状態。
これね。両面を研磨してみましたが、多少の改善はしましたが、樹脂自体が白濁しているようです。まぁ、初期型の特徴?ということでそのまま使用します。
内部の巻上げギヤとクラッチ部は完全金属製です。ギヤの歯は以後のものより細目です。巻き上げの感触も樹脂のものよりメカニカルな感触です。
製造時期によってスローガバナーは幾つかの種類がありますが、初期型はヒゲゼンマイ仕様になっていますね。
問題の「B」バルブでシャッターを止めるレバー。ここの動きが悪いようです。
シャッターレンズは過去に分解清掃を受けている様でした。レンズはきれいです。ヘリコイドグリスの交換をして前玉を組み込みます。
これで完成かなと思ったら、あら~、鏡胴を沈胴させてレンズを下に向けると下降する・・点検の時は気が付きませんでした。ガッカリ。
内周のフェルトが劣化しているのです。調整をして再組み込みします。
シューのレール部に変形がありますので修正をしておきます。→部分は金属製で以後の仕様と異なりますね。裏蓋開閉レバーは初期型のタイプです。これ使いにくいです。
あと、圧板の仕様も異なりますね。ディンプル加工がありません。
仕上がってみれば良いコンディションの初期型です。初期型としてはレンズやファインダープリズムの状態が良好な個体でした。初期型が欲しい方へ。