「遅れて来たペンマニア」さんの努力はご立派です。前回O/Hをした三光PENですが、シャッターリング(カム板)が後年のオリンパス工場製となった「COPAL-X」表記のものが付いていました。そこで、オリジナルが付いている部品取り機を入手されて来ました。汚れがひどく、緑青も出ていますのでどうかなぁ・・
洗浄研磨をしてみました。このメッキは非常に弱く手汗による腐食が多いですが、製造時期を考慮すると奇跡的に大きなダメージがありません。
過去に何度も分解を受けているようで、ピンセットの傷が無数についていますね。私ではありませんよぉ・・クリック用の板バネはリン青銅地のもので、これはバネが弱く、クリック感に乏しいのです。
レンズを取り付けてピントの再調整をしました。
これで、めでたく完全オリジナルの三光PENとなりました。ここまで気づく人も少ないでしょうけど。
先日、お客様よりPEN-Sにフィルターをつけた方が良いですか? とご質問を頂きましたが、オリジナルのフィルターはすでにコーティングも劣化していますし、ガラス自体も黄ばんでいるんですね。画像はデジカメが補正していますが、それでも変色は分かります。コレクション用のレンズ保護が目的なら良いと思いますが、撮影派の方は、現在、入手が可能なマルミ製の新しいフィルターがよろしいと思いますね。ガラス板をオリジナルと同じ直径にカットすれば、プロテクターとして使えるかな?
5,6年前のお話ですが、ペン純正フィルターとマルミ製フィルターを分解してダメ元で試してみたところ、ガラス部分はそのまま使いまわしができました。
大きさや厚みが完全に一致したかどうかまでは記憶していませんが、ガタツキもありません。
非純正フィルターのあの厚みが許せないという方にはお勧めです。
そうですね。その手がありましたね。とにかく、レンズに重ねるフィルターは画質に影響が大きいですから、最新のコーティングのものを使いたいものです。確かに、あのフィルター枠は許せない方もいらっしゃるでしょうね。