12月1日(日)。早くも今日から12月です。今年もあと31日しかありません
昨日、文京シビックホールで響きの森クラシックシリーズ第46回公演を聴きました プログラムはベートーヴェンの「交響曲第9番ニ短調”合唱付”」です。指揮は炎のコバケンこと小林研一郎。ソプラノ=上田純子、アルト(カウンターテナー)=藤木大地、テノール=宮里直樹、バリトン=寺田功治、オケは東京フィル、コーラスは東京オペラシンガーズです
照明が落ち、最初にコーラス陣が入場します。男女各36人、計72人の布陣です コンサートマスターの荒井英治がスタンバイし、チューニングが始まります。舞台上を見回すと、第2ヴァイオリンの戸上真里もヴィオラの須田祥子も見当たりません
もっとも東京フィルは日本一団員数が多いオケ(150人以上)なので、他のメンバーはどこか他の会場で演奏しているのかもしれません
コバケンが、いつものように折れた個所にテープを巻いたタクトを持って登場し、第1楽章開始の合図を出します 霧の中からテーマが現われ力強い音楽が展開します。第2楽章のスケルツォを経て、第3楽章アダージョに移ります。私はベートーヴェンの曲の中で、この楽章が最も好きかも知れないくらい気に入っています
穏やかで平和な音楽、聴いていると幸せな気分になります。途中のヴィオラの合奏は美しく素晴らしいものがあります
第3楽章から第4楽章へは間を空けずに突入します。今までのメロディーを全て打ち消し、新しい音楽を提示します あの有名なコントラバスによるメインテーマの前、コバケンは少し長めの間を取って緊張感を高めます
このアプローチはコバケン特有のスタイルです。その後ソリストの独唱が入って、合唱が加わりますが、この72人の合唱がとても素晴らしく、まるで100人以上の合唱団が歌っているのではないかと思うほど迫力に溢れていました
今回のコンサートの特徴は、アルトの代わりにカウンターテナー(男性)を登用したことです 藤木大地は2012年、日本音楽コンクール声楽部門で史上初めてカウンターテナーとして優勝したとのことです
良かったのですが、もう少し声量があれば申し分ないのに、と思いました
終演後、例によってコバケンは弦のすべての首席と握手、ソリストを中央に迎えて顏を立て、セクションごとに立たせて拍手を求め、コーラスに至っては一度座らせて、再び立たせて拍手を求めていました いつも思うのですが、やり過ぎです
最後までコバケンらしい第9でした
閑話休題
終演後、席を立ってロビーに出たのですが、着てきたはずのコートが手元にありません。あせって、自席に戻って探してみたのですが、どこにもありません まさか、コンサートに来る人に置き引きするような人はいないはず、と思って、会場の係りの人に「忘れ物はどこに届くのですか?」聞いたところ、探しに行ってくれました
ところが、やはり見つからないとのことで、「もし見つかった時のために連絡先を教えてほしい」と言われたので、教えていると、別の係員が私のコートを抱えてきてくれました
聞くところによると、私の前の席に置いてあったのを、その席の人が「忘れ物」として届けてくれたとのことでした
会場に着いてからの行動を思い起こすと、いつもはコートをクロークに預けるのですが、文京シビック・シリーズはいつも帰りが混雑するので預けず、席に置いてからロビーに出てプログラムに目を通してました。開演時間になったので自席に戻って音楽に耳を傾けたのですが、その時はコートのことはまったく頭になく、帰る時までコートがないことに気が付かなかったのです コートを置くべき席を間違えて、自席の前席に置いてしまったために見つからなかったのです
前席の方と会場の係りの人に大変な迷惑をかけてしまいました。深く反省しています 今後このようなことがないよう十分気を付けたいと思います