25日(水)。昨夕、自宅でクリスマスイヴ&娘の誕生祝会を開きました つい先日、誕生祝会を開いたばかりですが、クリスマスが誕生日という祝名(宿命)から何故か2度やることになってしまいました
まず赤ワインで乾杯して、一口クリームチーズ、鳥のモモ焼き、海老とホタテと野菜のサラダをいただきました
満腹になったところで、ホールケーキに火を点け、娘が一気に消しました
その後は、迷いに迷ったあげく買ってきたプレゼントを子供たちに手渡しました 子どもたちからは「衣服の選択に関してはセンス・ゼロ」と罵倒されているので、何にしようか夜も寝ないで昼寝して散々考えましたが、結局、本をプレゼントすることにしました
娘には、今でこそベトナム・レストランでアルバイトをしているものの、大学もデザイン学科でデザイナー志望だったし、今でも衣装を自分で作ったりしているので、”初心忘れるべからず”という意味を込めて「英国デザイン最前線」という分厚い本を選びました
理科系の大学に通う息子には、たまには勉強を離れて幅広く本を読んでほしいという意味を込めて、理系の新書でお馴染みの「ブルーバックス」シリーズの本を3冊セットにしてプレゼントしました
要するにもっと勉強しろという意味です
娘はさっそく包装をほどき「うわー、懐かしいような・・・ありがとう」と言っていましたが、息子は包装をとこうともせず、ベッドで寝入ってしまいました
そんなこともあって、出費がかさむ親にとって「メリー・クリスマス」は「ベリー・クルシミマス」です
閑話休題
23日に池袋の新文芸坐で映画「サイド・エフェクト」と「パッション」を観ました 今日は2012年フランス・ドイツ映画「パッション」について書きます
一言でこの映画を説明すれば3人のキャリア・ウーマンの愛と出世欲を巡るサスペンススリラーです
クリスティーンは自らの力で広告会社の重役に登りつめた野心家の女性です。アシスタントのイザベルはそんな彼女を羨望の眼差しで見ています。しかし、狡猾なクリスティーンはイザベルのアイデアを横取りします 恋人ダークにも裏切られたイザベルはいつしかクリスティーンに殺意を抱きます。ある日、クリスティーンは自宅で何者かに殺害され、あらゆる状況証拠からイザベルが疑われ、ついに「自分が殺した」と自白します
しかし、クリスティーンの血が付いたマフラーがダークの車の中から発見され、状況は一変します
しかし、真犯人の犯行を目撃しビデオに撮っていた第3の主人公がいたのです
果たして誰がクリスティーンを殺害したのか・・・・。逆転に次ぐ逆転に驚愕します
野心家のクリスティーンをレイチェル・マクアダムスが、アシスタントのイザベルを「ミレニアム」のノオミ・ラパスが、そのアシスタントのダニをカロリーネ・ヘルフルトが、それぞれ出世欲に満ちた女性を演じています
私が映画を観て興味を持つのは、どんな音楽が使われているかです この映画で使用されているクラシック音楽の一つは、パーティーのシーンで流れていたモーツアルトの「ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調K.216」第1楽章”アレグロ”です
明るく弾むようなパーティーに相応しい音楽です
もう一つは劇場で上演されていたバレエの音楽=ドビュッシー「牧神の午後への前奏曲」です 画面の左半分にドビュッシーの音楽に乗って踊るバレエのシーンが、右半分に同じ時間帯のクリスティーンの自宅における登場人物たちの行動が映し出されます。つまり犯人は「牧神の午後~」の上演にあたりそこに来たというアリバイを仕組み、途中で抜け出して劇場近くのクリスティーンの自宅を訪れ犯行に及んだのです
この映画は原題も「パッション」ですが、「パッション」には2つの意味があります 一つは「キリストの受難」で、もう一つは「情熱」です。ブライアン・デ・パルマ監督はどういう意味でそのタイトルを付けたのでしょうか
あるいは、出世欲に燃える女性たちの”情熱”と、女性同士が闘いに疲れ、いずれ破滅に至る”受難”を掛けているのかもしれません