19日(木)。今日の朝刊各紙は「猪瀬都知事 辞任へ」となっています。猪瀬氏は都知事選前に徳洲会グループから5,000万円を受け取っていた問題で、現金授受の目的や経緯の説明が五転六転し、虚偽答弁が次々と判明して、ついに辞任を決意さざるを得なくなったのですね 史上最高の434万票を取って都知事に当選、2020年の東京オリンピックの招致に成功したのが絶頂期で、あとは下がる一方でした
権力を笠に奢りがあったのでしょうね。今年の年の瀬は猪瀬でおしまいですか
閑話休題
昨日、飯田橋のギンレイホールで映画「愛さえあれば」と「ローマでアモーレ」の2本立てを観ました ここでは「愛さえあれば」について書きます
「愛さえあれば」はスサンネ・ビア監督の2012年デンマーク映画です。会話は主にデンマーク語なのでいつもとちょっと違います
イーダは乳がんの治療も一段落しほっとしたのもつかの間、家に帰ると夫ライフが会社の若い女と浮気の真っ最中の現場に遭遇します 何だかんだと言い訳をするライフですが、イーダは許しません
実は娘アストリッドがイタリアのソレントで結婚式を挙げるので、イーダはライフとは別行動で車で空港に向かおうとします。運転に不慣れなイーダは車をバックさせた時にフィリップの車にぶつけてしまいます
よく話を聞くとフィリップは娘の結婚相手パトリックの父親だったのです。フィリップは愛妻の死からいつまでも立ち直れない状態にありました
パトリックとアストリッドがソレントにあるフィリップの別荘で結婚式の準備をしていると、フィリップが、イーダが、それぞれ到着しますが、イーダの夫ライフが浮気相手の女性と一緒にやってきて、パーティーに参加します
このあたりは、女性監督ならではの脚色でしょう。いくら何でも、まだ正式に別れたわけでもないのに、自分の娘の結婚式に後妻候補の女性を連れてくるなんて考えられません この監督はライフを非常識極まりないダメ夫の代表として描いています。「こういう人いますよね、あなたの周りにも
」と言いたげです
とにかく別荘で過ごす間に、パトリックとアストリッドの心が離れていく(パトリックに原因がある)のと反比例するかのように、フィリップとイーダはお互いに魅かれ合うようになります 一旦、ライフが悔悛してイーダに寄りを戻してほしいと頼みますが、結局イーダはフィリップのもとに行きます。ラブ・コメディ-ですから、最後は収まるべきところに収まってチャンチャンです
フィリップを演じた2枚目はどこかで見たことがあると思ったら、「007」シリーズでジェームス・ボンドを演じたビアーズ・ブロスナンでした また、イーダ役のトリーネ・ディアホルムは魅力的な女性ですが、役柄のために頭を剃ったのでしょう。役者さんは大変ですね
パトリック役のセバスチャン・イェセンとアストリッド役のモリー・ブリキスト・エゲンドは、そのまま現代版ロミオとジュリエットが出来そうな雰囲気をもった俳優さんです
この映画で何が素晴らしいかと言えば、イタリアの青い空と海、そしてレモンの黄色が印象的です。こういう映画を観ると、一度は”太陽の国”イタリアに行ってみたいと思ってしまいます。原題はLove is all you need。残念ながらこの映画ではクラシック音楽は使われていません