19日(金).実家の妹夫婦から新茶が送られてきました 狭山茶の新茶は4~5月に摘んだ茶葉だけを通常よりも火入れ加工を抑えることによって お茶の風味を引き出しています 毎年 今頃送られてくるのですが,そのたびに「ああ新茶の季節になったんだなぁ 夏も近づいているんだなぁ」と感慨に耽っています
ということで,わが家に来てから今日で961日目を迎え,米司法省が,昨年の米大統領選にロシア政府が干渉した疑惑の捜査を指揮する特別検察官を設置し,ロバート・モラー元連邦捜査局(FBI)長官を任命した と発表したというニュースを見て感想を述べるモコタロです
特別軽率官じゃなくて特別賢察官と言うべき人選だな 僕みたいに後ろ向きじゃないな
昨日は娘の仕事が休みだったので,夕食は焼肉にしました 牛カルビをタレで焼き,牛タンを塩焼きにしました.あとは「生野菜とアボガドのサラダ」「トマトと卵のスープ」です
昨日,上野の東京藝大奏楽堂で「モーニング・コンサート」を聴きました プログラムは①Emergences - Resurgences(作曲:小林祥恵),②プーランク「2台のピアノのための協奏曲ニ短調」(P:池内曉,宮里倫史)です バックは東京音楽大学教授・広上淳一指揮藝大フィルハーモニア管弦楽団です
全自由席です.1階11列13番,センターブロック左通路側席を押さえました 入場整理番号が早いと有利です
1曲目は青山学院大学卒業後,東京藝大に入学し現在4年生の小林祥恵さん作曲の「Emergences - Resurgences」です 演奏前に本人がステージに登場して曲の解説をしました それによると,この曲は20世紀のフランスの画家で詩人だったアンリ・ミショーの「Emergences - Resurgences」(噴出するもの という意味)に感化されて作曲した作品とのことです ミショーはメスカリンという幻覚剤を服用して様々な言葉や墨汁によるドローイングなどを残しているそうです
藝大フィルハーモニアのメンバーが入場し配置に着きます.弦は左から第1ヴァイオリン,第2ヴァイオリン,ヴィオラ,チェロ,その後ろにコントラバスという編成を採ります.広上淳一が登場し早速演奏に入ります
本人の説明を聞いたせいか,曲を聴いていると,黒い墨で描いた「書」や「水墨画」が頭に浮かんできました 「絵画的ではあるがモノクロの音の世界」とでも言ったら良いでしょうか 現代音楽ですが,比較的聴き易い曲だと思いました
左右両サイドから2台のピアノが舞台中央に運ばれ,2曲目のプーランク「2台のピアノのための協奏曲ニ短調」の演奏に備えます
共に藝大4年生の池内堯君と宮里倫史君が登場,ピアノに向かいます.池内君が向かって左,宮里君が右です
プーランクの「2台のピアノのための協奏曲」は1932年,作曲者が33歳の時に ポリニャック大公妃の依頼を受け,ヴェネツィア音楽祭のために作曲されました 第1楽章「アレグロ・マ・ノン・トロッポ」,第2楽章「ラルゲット」,第3楽章「フィナーレ」から成ります
広上淳一の指揮で第1楽章が鋭い2つの和音で開始されます この楽章は目先がクルクル変わる分,とても楽しい音楽です 最後のパッセージはまるでラヴェルの「ピアノ協奏曲ト長調」第2楽章のようです 楽章全体として2人のピアニストのやり取り,オケとの駆け引きなど,魅力に満ちています
第2楽章はまるでモーツアルトの「ピアノ協奏曲第26番K.537」の第2楽章「ラルゲット」のようです プーランクは好きな作曲家としてバッハ,モーツアルト,サティ,ストラヴィンスキーの4人を挙げていますが,この楽章はモーツアルトへのオマージュと言えるでしょう
第3楽章は,第1楽章と同じように鋭い和音がら開始されますが,この楽章も目先がクルクル変わり面白い曲想が続きます プーランクの音楽を聴くと楽しくなります
二人の演奏は広上+藝大フィルハーモニアのメリハリのあるサポートと相まって,溌剌としていて気持ちよく,楽しく聴くことができました
ところで,この曲は1度だけ生演奏で聴いたことがあります 80年代だったと思います.指揮者とオーケストラは思い出せませんが,ピアノはラベック姉妹,会場は三軒茶屋の昭和女子大学「人見記念講堂」でした あの時,演奏者のラベック姉妹も 聴く側の私も若かった とつくづく思います