人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

METライブビューイング,チャイコフスキー「エフゲニー・オネーギン」を観る~タチヤーナを歌うネトレプコにブラボーの嵐

2017年05月24日 08時03分03秒 | 日記

24日(水).わが家に来てから今日で966日目を迎え,トランプ米大統領が22日,初外遊で訪問中のイスラエルのネタニヤフ首相と会談し,イランについて「核兵器を持たせることはない」と強く牽制する一方,イスラエルとパレスチナの中東和平に関しては「達成できると感じている」と意気込みを述べたというニュースを見て,トランプ大統領の本音を代弁するモコタロです

 

       

                    キミ,イスラエルのネタニヤフ首相とするね

 

       

                 キミ,パレスチナ自治政府のアッバス議長とするね

 

       

        ボク,アメリカのトランプ大統領とするね どうしたら平和になるかな? 具体策ないし

 

       

          どうしたの? 二人ともズッコケて  そんなことでイラン問題どうすんの! イランお世話?

 

                       

 

昨日,夕食に「塩だれ豚丼」「生野菜とタコのサラダ」「スンドゥブ」を作りました 「塩だれ~」は長ネギがなかったので青ネギを使ったのですが 焦げて黒ネギになってしまいました 「スンドゥブ」には,アサリ,卵,シメジ,豆腐が入っています

 

       

 

                       

 

昨日,新宿ピカデリーでMETライブビューイング,チャイコフスキーの歌劇「エフゲニー・オネーギン」を観ました これは今年4月22日に米ニューヨークのメトロポリタン歌劇場で上演されたオペラのライブ録画映像です

キャストは,オネーギン=ペーター・マッテイ(バリトン),タチヤーナ=アンナ・ネトレプコ(ソプラノ),オリガ=エレーナ・マクシモワ(メゾソプラノ),レンスキー=アレクセイ・ドルゴフ(テノール),グレーミン=ステファン・コツァン(バス)ほか.管弦楽=メトロポリタン歌劇場管弦楽団,指揮=ロビン・ティチアーティ,演出=デボラ・ワーナーです

なお,オネーギンは当初ディミトリ・ホヴォロストフスキーが予定されていましたが,健康上の理由で降板したため,ペーター・マッティに変更となりました

 

       

 

舞台は19世紀のロシア.田園地方の大地主ラ―リナ家の娘タチヤーナは,読書好きで夢みるロマンティスト 一方,活発な妹オリガにはレンスキーという婚約者がいた.レンスキーの友人で社交界の寵児オネーギンを紹介されたタチヤーナは彼に一目ぼれしてしまう 彼女は夜を徹して恋を打ち明ける手紙を書くが,オネーギンはもっともらしい説教をして冷たくあしらう 田舎の生活に退屈しているオネーギンはオリガを踊りに誘って恋人レンスキーを挑発し 彼の反感を買う ついに銃による決闘となりオネーギンはレンスキーを殺害してしまう その数年後,放浪から戻ったオネーギンは公爵に嫁いで社交界の華となったタチヤーナと再会し,初めて彼女の魅力に取りつかれ愛を告白する ここで二人の立場は逆転した.タチヤーナは今の幸せを選び オネーギンを置いて去っていく

このオペラはタイトルこそ「エフゲニー・オネーギン」ですが,真の主役はタチヤーナです 今,この役柄を歌わせたら ロシア出身のソプラノ,アンナ・ネトレプコの右に出る者はいないでしょう 彼女の最大の魅力は,歌も演技も抜群で,まさに「オペラ女優」とでも呼べるような圧倒的な存在感です 特に第1幕での「手紙の場」での女性の微妙な心理描写の表現は彼女ならではのパフォーマンスでした 幕間のインタビューで指揮者のティチアーティが「ネトレプコが歌うと,声がオーケストラピットを通り越して,ダイレクトで客席まで飛んでいくのが分かります」とコメントしていましたが,それほど強靭な歌唱力の持ち主なのだと思います

タイトルロールのオネーギンを歌ったペーター・マッティは,私にとっては,数年前のMETライブ,ロッシーニの「セヴィリアの理髪師」におけるフィガロの印象が強すぎて,今回のようなシリアスなオペラでのマッティには慣れるまで時間がかかりました しかし,もともと歌は抜群に上手いので心配には及びませんでした

オリガを歌ったエレーナ・マクシモワは新国立オペラでもお馴染みで,2016年4月にはマスネ「ウェルテル」のシャルロットを,2017年1月にはビゼー「カルメン」のタイトルロールを歌いました ロシア出身のメゾソプラノですが,豊かな声の持ち主です

主役級以外で素晴らしいと思ったのはタチヤーナとオリガの母親ラ―リナ夫人を演じたザレンバというメゾソプラノです 独特の低い声で歌唱力は抜群でした

ロビン・ティチアーティは1983年ロンドン生まれの若き指揮者ですが,METのベテラン揃いの演奏者たちを相手に,第3幕冒頭の「ポロネーズ」をはじめ,輝かしい音を導き出していました

 

       

 

ところで,チャイコフスキーは1877年7月,アントニーナ・ミリュコーヴァと結婚しますが,わずか20日後に別居してしまいます ちょうどそんな激動の時期に同時並行的に書かれたのが「交響曲第4番ヘ短調」と歌劇「エフゲニー・オネーギン」でした 第1幕でタチヤーナからの手紙を読んだオネーギンが,「私は結婚には向いていない.結婚したとしても時間の経過とともに愛は冷めていくものだ」と無垢なタチヤーナに説教するシーンがありますが,チャイコフスキーは,実生活の上でオネーギンの言葉を実践してしまったようです それにしても,20日間の結婚生活って・・・いくら何でも短か過ぎでは

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