5日(金・祝)その2.よい子は「その1」から見てね.モコタロはそっちに出演しています
昨日,午後4時半から東京国際フォーラムのホールAで公演番号114のコンサートを聴きました プログラムは①ベートーヴェン「ロマンス第1番ト長調」,②同「交響曲第7番イ長調」です
演奏は①のヴァイオリン独奏=ドミトリ・マフチン,ドミトリー・リス指揮ウラル・フィルです
自席は1階19列12番,左ブロック右通路側です.リス+ウラル・フィルは1年振りです 私はリスの大ファンで,このコンサートを楽しみにしていました
オケのメンバーが入場し配置に着きます.このオーケストラは左から第1ヴァイオリン,第2ヴァイオリン,ヴィオラ,チェロ,その後ろにコントラバスという編成を採ります
ロシア出身のドミトリ・マフチンがリスと共に登場し,さっそく1曲目のベートーヴェン「ロマンス第1番ト長調」の演奏に入ります ヴァイオリン独奏から入りますが,あのしかめっ面のベートーヴェンがこういう優しく穏やかな曲を書いたのだと思うと,人間ベートーヴェンを感じます
マフチンのヴァイオリンは美しく輝いています
2曲目は,本日のメーンイベント,ベートーヴェン「交響曲第7番イ長調」です この曲はかつて「のだめカンタービレ」のテーマソングのような形で使われ,にわかクラシック・ファンを増加させるのに貢献しました
小学校の音楽の授業で習った音楽の三要素=リズム,メロディー,ハーモニーのうち,リズムが基本となる曲です
4つの楽章から成ります
リスが再登場し,第1楽章に入ります リスの指揮ぶりを見ていると,そのスケールの大きさに圧倒されます
指揮の動作に比例してオケから出てくる音楽もスケールが大きいのです
とくにチェロ,コントラバスといった重低音の音がロシアの大地を進む重戦車のようです
かつてロシアの巨匠スヴェトラーノフが得意としていた音楽作りに似ています
リス+ウラル・フィルが表出するエネルギー,躍動感は半端ではありません 5000人を収容するAホールを揺るがします.あまりの豪演に聴衆も興奮気味で,ブラボーと拍手が延々と続きました
これぞ,ベートーヴェン
と言っておきましょう
最後にどうでもいいことを付け加えておきます.またまたサスペンダー爺さん現わるです この公演でも拍手を受けながらオケのメンバーが入場するタイミングで最前列中央の席に着きました
それだけならここに書くまでもないのですが,「ロマンス」の演奏が終わると,なぜか席を立って最前列の通路を右方向に横切ったうえ,後方の席(たぶん通路側席)に移っていったのです
この爺さん 席が2つあるのでしょうか? 訳が分かりません
聴衆のみならずオケのメンバーも見ている中,すごく目立っていました.恥ずかしいです
次いで,午後7時からホールB7で公演番号126番のコンサートを聴きました プログラムはチャイコフスキー:ピアノ三重奏曲「偉大な芸術家の思い出に」です
演奏は,ヴァイオリン=ドミトリ・マフチン,チェロ=アレクサンドル・クニャーゼフ,ピアノ=ボリス・ベレゾフスキーです
自席は9列1番,最左端です.3人のソリストが登場し配置に着きます.チャイコフスキーの「ピアノ三重奏曲”偉大な芸術家の思い出に」の偉大な芸術家とは,チャイコフスキーの友人でピアニストだったニコライ・ルビンシテインのことで,彼の死を悼んで作曲したものです
この作品は第1楽章「悲歌的小品」,第2楽章「主題と変奏」の2楽章から成ります
3人の演奏で第1楽章が開始されますが,演奏の途中で,前の方から時々唸り声が聞こえてきます 演奏中に声を出す人は困りものだな,と思っていると,また聞こえます
どこから声がするのか,分かりません.それにしてもだれも注意をする様子がありません
おかしいな,と思っているうちに,過去の経験を思い出しました
チェロのクニャーゼフが演奏しながら唸っていたのです
この人はそういうクセを持っているのです.それが分かったので安心して聴けるようになりました
ピアノのベレゾフスキーは文句の付けようのない演奏です マフチンは大熱演です
クニャーゼフは,ピツィカートの時にボンボンと鈍い音がして,音楽になっていない感じがしました
これはB7の部屋の音響特性の影響かもしれません
ただ,メロディーを弾く時はチェロがよく鳴っていて抜群に良かったと思います
1日目の公演は以上で終わりです.若干疲れました 今日も5公演聴きます