25日(月)。わが家に来てから今日で1362日目を迎え、11月の米議会・中間選挙の共和党の予備選でトランプ米大統領への忠誠を示した候補がトランプ氏に批判的な候補を破るケースが相次いでいる というニュースを見て感想を述べるモコタロです
この傾向が続くと 世界はいつまで経っても泥沼の混乱状況から抜け出せないぞ!
メガミックス編「人生を教えてくれた傑作!広告コピー516」(文春文庫)を読み終わりました 編者紹介によると「メガミックス」は「女神X」のことで、コピーライター、エディター、グラフィックデザイナーなど、女性クリエイターたちだけによる”右脳派頭脳集団”らしいです この本は「まえがき」にある通り、「私たちを口説きおとした言葉の 人ったらし たちによる1980年より2001年の約20年間の間に生まれた秀逸のコピー作品から、516本を選出した永遠のフレーズ集」です
516本のうちで特に印象に残ったコピーの何本かをご紹介します
まず最初は「ネクタイ労働は甘くない。」
解説に「慣れないネクタイを結んで、会社訪問。学生にとって就職活動は、ニクタイならぬネクタイ労働なのだ。これは、リクルートスーツ・フェアのコピーです コピー:眞木淳、クライアント:伊勢丹(82年)」とあります
これを見て思い出したのは、現役時代に上司のK氏が秋田県に出張した時に、懇親会の席で現地のコンパニオンから「あら、あんた いいニクタイしてるわねえ」と言われ、「肉体」にかすかな下心を感じたという話です。実は、訛っていたのでニクタイになったのですが、彼女は「あなた良いネクタイしてるわねえ」と言ったのでした
次は「近頃、娘の帰りが遅いので、門限は8時だぞ、と注意したら、うち、門なんてないじゃない、と言うのですよ」
解説は「本気で怒っても、ギャグで返されたら、もう怒る気もなえちゃいますよね でもこの突っ込みこそ、成長の証なんです。コピー:杉山明人、クライアント:リクルート『週刊住宅情報』(85年)」とあります
これは単純に可笑しいです それにしても、「門限」なんて時代を感じますね
次は「我慢できずに買ったモノは、そのあと、すぐバーゲンにでる。」
解説は「でも、バーゲンの衝動買いは着ないでタンスのこやしとなる場合も多い。結局は買い物は計画を練るのがよろしいようです コピー:石川透、阿部祐樹、クライアント:三和銀行(95年)」とあります
服やら靴やら溢れるほどあるのに また買ってくる娘に読ませたい
次は「私だって、日本経済を支えているひとりなんだから、もうすこし、幸せにしてほしい。」
解説は「納税は国民の義務です。だから働く女性や若者も納税者。でも、その私たちの幸せを援助する制度が少しはあってもいいんじゃないですか。政治家の皆様 コピー:一倉宏、クライアント:学生援護会(91年)」とあります
われわれ国民はもっと税金の使い道を厳しく見た方が良いように思います それと、財政再建どーすんのよ 政治家は「次の世代よりも次の選挙」だからな。もっとまじめにやれ
次は「家にいたって、思い出はできない。」
解説は「休日のごろ寝しながら観る旅番組。まさかそれで思い出を作っている人はいないと思うが・・・。コピー:芳谷兼晶、クライアント:九州旅客鉄道(96年)」とあります
私には、朝起きて「さて今日は何をしようかな」と考える人が理解できません 目標を持たない人生なんて考えられない。私の目標は①コンサート:年間200回、②映画:同150本、③読書:同70冊、④毎日ブログを書く、⑤1日8000歩 歩く、⑥ウィークデーは夕食を作るーの6つです 毎日 テレビのワイドショーをハシゴして 気が付いたら夕方になっていた、という生き方は ひたすらブクブク太って歳をとっていくだけの話です
次は「ちっちゃな本が でかいことを言うじゃないか。」
解説は「でかいのにちっちゃいことしか言わないサギ本が増えている 気をつけよう。コピー:佐藤澄子、クライアント:講談社『講談社文庫100冊の本』(89年)」とあります
基本的に私は持ち運びの都合から文庫本しか買いません。このコピーは言いたいことが良く分かります。本の力は大きい
次は「1か月前にきっぷを予約しておくと、1か月間もワクワクしていられます。」
解説は「きっぷの予約。クリスマスケーキの予約。コンサートの予約。気の長い人はワクワクするが、短い人はシビレをきらす。さて、あなたは? コピー:飯塚敦子、クライアント:日本国有鉄道(87年)」とあります
今 私の手許には、6月27日の「英国王立音楽院&東京藝術大学交流演奏会」から来年7月18日の新国立オペラ「トゥーランドット」まで97枚のチケットがありますが、私の場合はチケットを買う時が一番ワクワクします
次は「失敗より、諦めのほうが、ほんとは恐い。」
解説は「失敗は成功の母です。エジソン、本田宗一郎、みんな失敗を重ねて大きく開花したのです。コピー機が操作できない? ファクシミリ、コンピュータも? だめだめ諦めたら、終わりです。コピー:細野一美、クライアント:日本電気(89年)」とあります
どうせ一度きりの人生だ。ダメ元でやってみなはれ。失うものは何もない
次は「生きていくのは、死ぬほどたいへんだぞ。」
解説は「人をくったような言いまわしに、お説教される方もホッとする。笑わすのは、泣くほどたいへんだぞ、なーんて、落語家の師匠のお説教にありそう。コピー:花岡邦彦、クライアント:ホンダクリオ共立(94年)」とあります
生きていくのは大変だけど、無我夢中で人生をやっているうちになんとかなるもんです
以上のほか、この本には「不思議、大好き。」「おいしい生活。」など1980年代に一大ブームを巻き起こした名作コピーも紹介されています
ところで、この本には出てきませんが、私が今まで出会った広告コピーの中で最高傑作だと思ったのは、カネボウ化粧品のお中元のテレビCMのコピーです 浴衣を着た夏目雅子さんが団扇を持って登場して、遠くで花火が上がって、そこに次のコピーが登場します
ご無沙汰を水に流して夏は絹
これは「カネボウ絹石鹸」のCMコピーです 言うまでもなく「夏は来ぬ」と「夏は絹」をかけているわけですね 「長い間会っていないけれど、お中元に絹石鹸を贈ることで長いご無沙汰を水に流してもらおう」という気持ちが込められています その上「夏」は夏目雅子さんの名前の一字です ここまで徹底すると「オニにカネボウ」です
さて、あなたにとっての「傑作コピー」はどんなものでしょうか