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人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

パレルモ・マッシモ劇場来日公演中止 ⇒ 1年後に延期 / B.C.J 5月公演12月に延期 / 向田邦子とミリー・ヴァーノン「スプリング・イズ・ヒア」 ~ エッセイ「水羊羹」から

2020年04月23日 07時26分29秒 | 日記

23日(水)。「コンサートドアーズ」のホームページによると、6月に来日予定のパレルモ・マッシモ劇場公演は、新型コロナウイルス拡大の影響により中止、1年後の2021年6月に延期となりました 私はランカトーレの歌うベッリーニ「ノルマ」公演(6月19日・東京文化会館)を聴く予定でした 「ノルマ」が聴けるなら1年後でもいいかな、と思って詳細を見ると、上演演目も出場歌手もまったく違っているのです

2020年6月18日「ナブッコ」 ⇒ 2021年6月17日「ラ・ボエーム」

 〃 6月19日「ノルマ」  ⇒ 〃 6月18日「仮面舞踏会」

 〃 6月20日「ナブッコ」 ⇒ 〃 6月19日「ラ・ボエーム」

 〃 6月21日「ノルマ」  ⇒ 〃 6月20日「仮面舞踏会」

 〃 6月23日「ガラ・コンサート」 ⇒ 〃 6月22日「ガラ」

歌手陣はランカトーレ、エヴァ・メイ、グレギーナ、カサロヴァ等が降り、ゲオルギュー、グリゴーロ、フリットリなどが出演するようになっています 一方、チケット代は各ランクとも数千円高くなっています これについては「今回の公演は出演者の違いにより料金が異なりますが、追加料金なしで振替公演をご鑑賞いただけます」と書かれています   延期のドサクサに紛れてチケット代を上げて「払い戻すよりも 振り替えた方が得ですよ」とアピールする意図が見え隠れしていますが、厳しい情勢下 どこも大変でしょうからあまり文句は言えません

いずれにしても、私にとっては「ノルマ」が聴けないのならいくら格安でも意味がありません   払い戻しをしてもらうことにしました 払い戻しの受付は5月11日~6月10日となっています。忘れないようにしなければ

また、バッハ・コレギウム・ジャパン(B.C.J)のホームページによると、5月24日(日)午後3時から東京オペラシティコンサートホールで開演予定の「第138回定期演奏会:創立30周年記念」は中止とし、12月に延期する方向で会場その他を調整中とのことです    日程等 詳細が決まり次第HPその他で公表するとしています

ということで、わが家に来てから今日で2031日目を迎え、来夏に延期になった東京五輪・パラリンピックの追加経費について、国際オリンピック委員会(IOC)は20日、「安倍晋三首相が現行の規約に沿って日本が引き続き負担することで合意した」との見解を公式サイトで発表したが、大会組織委員会は21日、掲載内容を否定しIOCに削除を要求、その後IOCのサイトから消えた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

                     世論調査で安倍内閣を支持しない理由の常連第1位「人柄が信用できないから」

 

         

 

昨日、夕食に山陰地方から届いたアジを塩焼きにして、カツオのたたき、アサリの味噌汁と一緒にいただきました 肉料理に偏りがちなので 魚料理を増やさなければと思っています

 

     

 

         

 

昨日、当ブログでご紹介した向田和子編「向田邦子ベスト・エッセイ」の中に出てくる「水羊羹」について書きます

「水羊羹」はエッセイ集「眠る杯」に収録されている4ページの短いエッセイです 冒頭で「脚本家というタイトルよりも、味醂干し評論家、または水羊羹評論家というほうがふさわしいのではないかと思っております」と見得を切り、水羊羹に関するウンチクを傾けます 曰く「水羊羹の命は切口と角である」、「宵越しさせてはだめ」、「香り高い新茶でいただく」、「お代わりをしては駄目」、「クーラーでなく自然の風の中で」、「BGMはミリー・ヴァ―ノンの歌う『スプリング・イズ・ヒア』か、ベロフの弾くドビュッシー『版画』が良い」etc.

これを読んだ私は、俄然、ミリー・ヴァ―ノンの歌う『スプリング・イズ・ヒア』とはどんな曲かが気になって、夜も寝ないで昼寝をしました    さっそくCDショップに飛び込んで買ったのが「MILLI  VERNON  『Intriducing』」(1956年2月録音)です  

 

     

     

 

向田邦子はミリー・ヴァ―ノンについて、「この人は1950年代に、たった1枚のレコードを残して、それ以来、生きているのか死んだのか全く消息の判らない美人の歌手ですが、冷たいような甘いような、けだるいような、なまぬるいような歌は、水羊羹にぴったりに思えます」と書いています

CDの「解説」を音楽ライターの高田敬三氏が書いていますが、エッセイ「水羊羹」は1977年の「クロワッサン誌」に掲載され、後に「眠る杯」に収録されたとのことです 高田氏は2004年の夏に雑誌の仕事でニューヨークに行った際、そのミリー・ヴァ―ノンに会ったそうです 彼女は車椅子生活だったが 元気で、元ドラマーの夫のサポートを受けながら生活していたとのことです

「スプリング・イズ・ヒア」はアルバムの3曲目に収録されています 曲目解説によると、この曲はロレンツ・ハート作詞、リチャード・ロジャース作曲、1938年のミュージカル「アイ・マリード・アン・エンジェル」の中のナンバーで、「春が来たけど 心は弾まない。恋人がいないから」という 春の憂鬱を歌った楽曲です

実際に聴いてみると、バラード調のメロディーを歌うミリー・ヴァ―ノンのグルーミーな声は、「けだるいような、なまぬるいような」雰囲気をまとっていましたが、冷たさは感じませんでした

この曲はかつて、NHKの向田邦子の特番でも取り上げられたり、彼女の遺品展でも流されたりしたことから、このレコードが評判になり、中古レコードも値段が暴騰したそうです 向田邦子がエッセイで取り上げなければ、ミリー・ヴァ―ノンは日本で知られることはなかったかもしれません

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