16日(木)。昨日、ツイッターをクルージングしていたら、14日の読響サントリー定期演奏会終演直後にP席でトラブル(喧嘩?)があり流血騒ぎになったというツイッターがありました ツイッターによると、P席の前列と後列の男性客同士の間のトラブルのようです
前後の客同士ということから、後列の人が前列の椅子の背中を蹴ったとかいった類のトラブルではないかと推測します
よくあるケースは、東京オペラシティコンサートホールに代表される2階席、3階席のバルコニー席で、演奏中に身を乗り出して、ステージ上の演奏者が見えなくなった客がクレームを付けるというトラブルです
そういうトラブルが頻繁に起こるからこそ、会場ではしつこいくらい「演奏中に身を乗り出すと他の客に迷惑になるので止やめてほしい」旨をアナウンスしているのです
今回のケースは、バルコニー席ではなくP席であること、一人が鼻血を出していたということなので 本当のところはよく分かりませんが、せっかくショパンコンクール4位入賞の小林愛実さんが出演したコンサートだったのに、後味の悪い気分で帰るのは残念だと思います
この種のトラブルは当人同士はもちろんのこと、周囲の人たちも不愉快にします
誰だってお金を払ってコンサートを聴きに来ているのに、嫌な思いをするのは不本意でしょう
気に食わないことがあったら、18代目 中村勘三郎ではありませんが「表に出ろい
」と言って、会場の外で果し合い、もとい、話し合いで決着をつけるべきです
それにしても、最近 ちょっとしたことで怒りの炎を燃え上がらせる 発火点の低い輩が多くなったような気がしますが、気のせいでしょうか
というわけで、わが家に来てから今日で2532日目を迎え、米下院は14日、トランプ前大統領の首席補佐官を務めたメドウズ氏が1月の議会襲撃事件に関する下院特別委員会の調査への全面協力を拒否したとして、議会侮辱罪で刑事訴追するよう求める決議案を222対208の賛成多数で可決した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
真実を証言すれば トランプが追い詰められるから 拒否しているとしか思えないな
昨日、夕食に「サイコロステーキ」と「牛バラカルビ」を焼き、「生野菜とアボカドのサラダ」を作りました あとはキュウリとカブの一夜漬けです。お酒はもちろんワインです
昨日、東京芸術劇場コンサートホールで「芸劇ブランチコンサート 第33回『シューベルトとシューマン』」を聴きました プログラムは①シューベルト「ソナチネ第1番 D384 作品137」、②同「アルペジョーネ・ソナタ」、③シューマン「ピアノ五重奏曲 変ホ長調 作品44」です
演奏はヴァイオリン=堀正文(元N響コンマス)、北田千尋(カルテット・アマービレ)、ヴィオラ=佐々木亮(N響首席)、チェロ=佐藤晴真、ピアノ=清水和音です
会場を見渡すと、すっかりコロナ前に戻ったような客入りです 現在の平常な状態がオミクロン株旋風の「嵐の前の静けさ」でなければ良いのですが
最初の曲はシューベルト「ソナチネ第1番 D384 作品137」です この曲はフランツ・シューベルト(1797-1828)が1816年に作曲したソナチネ(小さなソナタ)です
シューベルトの家では親しい仲間を集めて家庭音楽会(シューベルティアーデ)が開かれていましたが、この作品はその時に演奏するために書かれたと考えられています
第1楽章「アレグロ・モルト」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「アレグロ・ヴィヴァーチェ」の3楽章から成ります
北田千尋が純白の衣装で登場、清水のピアノに乗せて美しいヴァイオリンを弾き始めます 全体を通して、優しく温かい印象を受ける演奏で、歌心に満ちていました
おとなしいが芯のある演奏と言えば良いでしょうか
2曲目はシューベルト「アルペジョーネ・ソナタ」です 柴田克彦氏のプログラムノートによると、「アルペジョーネ」というのは「弓で弾くギター」といったイメージの弦楽器で、ウィーンの楽器製作者シュタウファーが1823年に考案したものの、普及しないまま廃れてしまったとのことです
この曲は1824年にアルペジョーネの専門家シュースターのために作曲されたとみられています
第1楽章「アレグロ・モデラート」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「アレグレット」の3楽章から成ります
演奏直前のトークで、清水氏が「この曲はピアニストにとっては弾きやすい曲ですが、チェリストからは嫌がられる曲みたいです 今回 佐藤晴真君に演奏を頼むにあたって断られるのが嫌なので、マネージャーを通して出演を依頼しました
」と話を向けると、佐藤氏が「チェロのために書かれた作品ではないだけに演奏が難しい面があります
簡単に演奏しているように見えますが、演奏する方は大変です
」と答えていました
愁いを帯びた第1楽章を聴いていて、高音部になると、なるほど苦労の根拠が分かるように思いました しかし、そこは難関のミュンヘン国際コンクール・チェロ部門の優勝者の実力で軽々と乗り越えます
第2楽章は朗々と奏でられるチェロのメロディーが心地よく、しみじみと良い曲だと思いました
第3楽章ではチェロが軽快に良く歌っていました
最後の曲はシューマン「ピアノ五重奏曲 変ホ長調 作品44」です この曲はロベルト・シューマン(1810-1856)が1842年の「室内楽の年」に作曲した「弦楽四重奏曲+ピアノ」による五重奏曲です
第1楽章「アレグロ・ブリランテ」、第2楽章「イン・モード・ドゥナ・マルチア、ウン・ポーコ・ラルガメンテ」、第3楽章「スケルツォ、モルト・ヴィヴァーチェ」、第4楽章「アレグロ・マ・ノン・トロッポ」の4楽章から成ります
向かって左から堀、北田、佐々木、佐藤という並びで、後方中央に清水が控えます
力強い演奏で第1楽章が開始され、続いて美しいメロディーが奏られます ピアノの清水と4人の弦楽奏者とのバランスが良く、素直に音楽が耳に入ってきます
5人の演奏家を見ていて、つい目が行ったのはヴィオラの佐々木亮氏です
時に右側の北田の方に身体を向け、時に左側の佐藤の方に身体を向け、そして時にコンマスに目を向けてヴィオラを弾いています
主にメロディーを担当する第1ヴァイオリン、低音部を担当するチェロとは違い、中声部を担当するヴィオラは高音にも低音にも気を使い終始全体のバランスを取りながら演奏しているんだな、と感心しました
シューマンがクララと結婚した2年後の作品だけに、明るく喜びに満ちた音楽ですが、5人の演奏はそうしたシューマンの「幸福の絶頂感」が良く表れた素晴らしい演奏でした
帰りがけに臨時チケット売り場で来年4月(モーツアルト)、6月(ショパン)、8月(シューベルト)のチケットを購入しました いずれも充実したプログラムです