人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

大野和士 ✕ 阪田知樹 ✕ 東京都交響楽団で ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第3番」、ショスタコーヴィチ「交響曲第5番」を聴く ~ 第939回定期演奏会Bシリーズ

2021年12月21日 06時55分53秒 | 日記

21日(火)。わが家に来てから今日で2537日目を迎え、ゼンショーホールディングス傘下の牛丼チェーンすき屋は20日、主力商品の「牛丼」を値上げすると発表した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     給料が上がらないサラリーマンにとっては痛い値上げだ  牛がダメなら豚があるさ

 

         

 

昨日、夕食に「もやし巻き豚肉生姜焼き」「生野菜サラダ」「エノキダケの味噌汁」を作りました 「もやし巻き~」は安価で栄養満点で美味しいです 下に敷いてあるのはカイワレです

 

     

 

         

 

昨夕、サントリーホールで東京都交響楽団「第939回定期演奏会Bシリーズ」を聴きました プログラムは①ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 作品30」、ショスタコーヴィチ「交響曲第5番 ニ短調 作品47」です 演奏は①のピアノ独奏=阪田知樹、指揮=大野和士(サッシャ・ゲッツェルの代演)です

 

     

 

自席は1階17列16番、センターブロック左通路側です。会場はほぼ満席と言っても良いでしょう 「第九」でなくてこれだけの集客力は阪田知樹人気でしょうか

オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつもの都響の並び。コンマスは四方恭子です ヴィオラのトップには新日本フィルから移籍した篠崎友美が控えています

1曲目はラフマニノフ「ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 作品30」です この曲はセルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943)がドレスデン時代に構想し、アメリカ・カナダ演奏旅行中の1909年に作曲、同年11月28日にニューヨークでラフマニノフのピアノ独奏、ダムロッシュの指揮で初演されました 翌年1月16日にはグスタフ・マーラーの指揮で再演されたといいますから、何とも豪勢な組み合わせです 第1楽章「アレグロ・マ・ノン・タント」、第2楽章「インテルメッツォ:アダージョ」、第3楽章「フィナーレ:アラ・ブレーヴ」の3楽章から成ります

大きな拍手の中、長身の阪田が大野とともに登場、ピアノに向かいます 阪田知樹は2016年フランツ・リスト国際ピアノコンクール第1位をはじめ、数々のコンクールに入賞を果たし、新しいところでは今年のエリザベート王妃国際音楽コンクール・ピアノ部門で第4位に入賞し話題をさらいました

大野の指揮で第1楽章が開始されます 阪田の演奏を聴いていていつも思うのは、確かなテクニックに裏付けられた冷静沈着な演奏です どんなに速いパッセージでもシャカリキになることなく落ち着いた姿勢が見えます この曲はピアノの巨匠でもあるラフマニノフが作曲しただけあって相当の技巧を要する難曲ですが、阪田は繊細かつダイナミックに演奏を展開します 第2楽章ではオーボエの抒情的な演奏が華を添えました 第3楽章の終盤における阪田のピアノとオーケストラとの丁々発止のやり取りはスリリングでさえありました 「ロマンティシズムの極致をいく演奏」というのはこういう演奏を言うのだろうと思いました このブログでも阪田知樹の演奏について何度か書いてきましたが、若手の中では一押しのピアニストです

阪田はアンコールに「清しこの夜」のメロディーで始まるニールセン「『楽しいクリスマス』の夢」を静かに演奏、聴衆をプチ・クリスマスの世界に誘いました 心憎いまでの選曲ですが、こういうところにも阪田の音楽センスの良さを感じます

 

     

 

プログラム後半はショスタコーヴィチ「交響曲第5番 ニ短調 作品47」です この曲はドミトリー・ショスタコーヴィチ(1906-1975)が1937年に作曲、同年11月21日にレニングラードでムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィルによって初演されました 第1楽章「モデラート」、第2楽章「アレグレット」、第3楽章「ラールゴ」、第4楽章「アレグロ・ノン・トロッポ」の4楽章から成ります

1936年1月にソ連共産党機関紙「プラウダ」からショスタコーヴィチの歌劇「ムツェンスク郡のマクベス夫人」が批判されたことから、作曲家生命の危機に陥り、すでに完成していた難解な「交響曲第4番」の初演を諦め、「苦悩から歓喜へ」というベートーヴェン風の内容を持った「交響曲第5番」を作曲し、初演を成功させて名誉回復を図ったのでした

大野の指揮で演奏に入りますが、弦楽器群の緻密なサンサンブルが際立っています またフルート、オーボエが素晴らしい 第2楽章のスケルツォを聴くと、まるでマーラーを聴いているようでほくそ笑んでしまいます 切れ味鋭い演奏でした 第3楽章では弦楽器群の繊細で緻密な演奏が展開したかと思っていると、中盤以降では力強い渾身の演奏が展開し都響の底力を感じました 第4楽章はオーケストラ総力を挙げてのスケールの大きな演奏で、勝利を謳い上げました

この日のプログラムはラフマニノフとショスタコーヴィチというロシア出身の作曲家の作品でしたが、両曲ともロシアの広大な大地に根差したスケールの大きな曲だと改めて感じました

 

     

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