人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

「クラシック音楽 回顧2021」朝日 対 日経 ~ 大きく異なる国際音楽コンクール入賞者の扱い / 「東京・春・音楽祭2022」のチケットを5枚取る ~ 「フランソワ・ルルーの世界1」他

2021年12月20日 07時08分32秒 | 日記

20日(月)。今年も1年間のクラシック音楽界を振り返る記事が出る季節になりました 日本経済新聞は12月16日付朝刊に、朝日新聞は同日付夕刊に、それぞれ「回顧2021  音楽」を掲載しています

日経は編集委員の吉田俊宏氏と西原幹喜氏がポピュラーとクラシックを分担執筆しています クラシックについては、①ショパン国際ピアノ・コンクールでの反田恭平の2位、小林愛実の4位入賞、②エリザベート王妃国際音楽コンクールでの務川慧悟の3位、阪田知樹の4位入賞、③リーズ国際ピアノ・コンクールでの小林海都の2位入賞、④ミュンヘン国際音楽コンクールでの岡本誠司(ヴァイオリン)の優勝、⑤ジュネーブ国際音楽コンクールでの上野通明(チェロ)の優勝など、成熟した若手演奏家の活躍を大きく取り上げています また、新型コロナ禍の影響により「セイジ・オザワ松本フェスティバル」が中止となり 配信に切り替えたこと、「パシフィック・ミュージック・フェスティバル札幌」は会期途中で中止となったと振り返っています  そして、今年亡くなった演奏家としてジェームズ・レヴァイン(元・MET音楽監督)、エディタ・グルベローヴァ(ソプラノ)、岡村喬生(バス)、辻久子(ヴァイオリン)を挙げています

一方、朝日は吉田純子編集委員が執筆しています 最初に「コロナ禍で緊張状態が続いている音楽界を、尾高忠明、広上淳一、沼尻竜典らベテランから、原田慶太楼、鈴木優人、角田鋼亮らの俊英まで、日本の指揮者たちの連係プレーが支えた」と書いています 次いで大野和士指揮による「ニュルンベルクのマイスタージンガー」、飯守泰次郎指揮東京シティ・フィルによる「ニーベルングの指環」ハイライト公演の素晴らしさを語り、バッハ・コレギウム・ジャパン、阪哲朗、鈴木秀美、佐藤俊介、ヘルベルト・ブロムシュテット(94歳)、セバスティアン・ヴァイグレ、宮本益光、ダニエル・バレンボイム、内田光子、郷古廉、周防亮介らの活躍を称賛しています その一方で、日経が演奏家の名前を挙げて紹介していた国際音楽コンクールについては次のように書いています

「コンクールの当たり年でもあった。もはや新人とは言えぬ成熟した個性の饗宴を誰もがネット上で『観戦』する光景に、育成という本来の目的を離れてエンタメ化してゆくコンクールの現在地を見せられた 若手たちにとって、自身のペースと歩幅を静かに見つめ直す機会となったであろうことを祈りたい

今年、国際コンクールで優・入賞した演奏家の名前はどこにも出てきません その理由は、上の文章に集約されています 吉田さんは、これまで朝日のコラム「音楽展望」などで、「今回のショパン・コンクールでクラシック音楽界は転機を迎えた」と書いています つまり、「コンクールの予選から決勝まで、誰もが YouTube を通してネット上で鑑賞できる時代になったが、それがエンターテインメントとして即ビジネスに繋がるようにシステム化されるようになった 果たしてクラシック音楽界はこれで良いのか」という問題提起です

さらに、吉田さんの心配は「若手演奏家が商業主義に陥る恐れはないか? また、コンクール入賞者はあちこちのコンサートに呼ばれ、コンクールで弾いた同じ曲の演奏を求められる 最初のうちは良いが、そのうち心身ともに消耗して演奏活動に支障が出るようになりはしないか 商業主義に流されることなく、あくまでも自分自身のペースを守りながら演奏活動を続けることが大切であることを自覚してほしい」ということではないかと推測します

文章の中で 吉田さんがなぜ 優・入賞者の名前を記述しなかったのかが分かるような気がします これまで世界各地で国際音楽コンクールが開催され、数多くの優勝者が輩出されてきましたが、そのうちの何人が残っているだろうか? ほんの一握りのアーティストだけが現役で活躍しているだけで、あとの演奏家は忘れ去られているのではないか 翻って、今年のコンクールで優・入賞した演奏家の何人が10年後のクラシック音楽界で「お客を呼べる」アーティストとして生き残っているだろうか インプットがなければアウトプットはない。普段の練習がなければ本番で聴衆を魅了することは出来ない 演奏家の皆さんには、心身ともに健康を維持しながら研鑽を積んで、余裕をもってコンサートに臨んでいただきたいと思います

ということで、わが家に来てから今日で2536日目を迎え、香港では19日、議会選挙の投票が開始されたが、選挙制度の変更により、中国政府に忠誠を誓う”愛国者”と認められる候補者だけが立候補できることになったことから、政府に批判的な「民主派政党」の候補者はゼロとなっており、親中派の圧勝が確実な情勢となっている  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     これで親中派が圧勝しなければおかしい  市民無視の選挙は投票率が最低になるぞ

 

         

 

昨日「東京・春・音楽祭2022」のチケットを5枚取りました

1⃣3月24日(木)19時開演 東京文化会館小ホール 「N響メンバーによる室内楽」~ モーツアルト「ピアノと管楽のための五重奏曲」他(吉村結実、萩原麻未他)

2⃣3月28日(月)19時開演 東京文化会館小ホール 「ショスタコーヴィチの室内楽」~ ピアノ三重奏曲、ピアノ五重奏曲他(周防亮介、上野通明他)

3⃣4月1日(金)18時半開演 旧・東京音楽学校奏楽堂「ブラームスのヴァイオリン・ソナタ全曲」~ 塩谷みつる ✕ 江尻南美

4⃣4月6日(水) 19時開演 東京文化会館小ホール 「フランソワ・ルルーの世界1」~ モーツアルト「オーボエ協奏曲」「交響曲第29番」他(トウキョウ・ミタカ・フィル他)

5⃣4月9日(土) 15時開演 旧・東京音楽学校奏楽堂「石神真由子と仲間たち」~ メシアン「世の終わりのための四重奏曲」他(上村文乃、アレッサンドロ・ベヴェラリ他)

上記5公演のほか、すでに3月30日(水)開催のワーグナー「ローエングリン」のチケットを購入済みなので、今回の東京春祭は6公演聴くことになります

 

     

 

本日、toraブログのトータル訪問者数が念願の200万 I P を超え、トータル閲覧数も667万 P V を超えました( 2,000,613 I P 、6,670,449 P V )。これもひとえに普段からご覧くださっている読者の皆さまのお陰と感謝申し上げます      これからも根性で毎日書き続けて参りますのでモコタロともどもよろしくお願いいたします

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする