9日(木)。わが家に来てから今日で2525日目を迎え、ドイツの連邦議会は8日、中道左派の社会民主党のショルツ氏が首相に選出され、これに伴い16年にわたりドイツを率いたメルケル首相は退任することになった というニュースを見て感想を述べるモコタロです
緑を入れたショッツル鍋を食べて頑張ってください 首相5期目はあきらメルケル
昨日、夕食に「メカジキのソテー」「生野菜サラダ」「白菜の味噌汁」を作り、「マグロの切り落とし」といっしょに食べました また、美味しい生ハムをいただいたので、ワインのつまみにカマンベールチーズと一緒にいただきました
昨日、晴海の第一生命ホールで「雄大と行く昼の音楽散歩 ~ クァルテット・エクセルシオ」公演を聴きました プログラムは①モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」序曲、②同「セレナード第13番 ト長調 ”アイネ・クライネ・ナハトムジーク” K.525」~第1楽章、③ヨハン・シュトラウス2世/ヨーゼフ・シュトラウス「ピッツィカート・ポルカ」、④グレインジャー「岸辺のメモリー」、⑤チャイコフスキー「弦楽四重奏曲第1番 ニ長調 作品11」~第2楽章「アンダンテ・カンタービレ」、⑥ヴォルフ「イタリア風セレナード」、⑦幸松肇「弦楽四重奏のための日本民謡」~「茶っ切節」「五木の子守歌」「八木節」、⑧ベートーヴェン「弦楽四重奏曲第9番 ハ長調 作品59-3 ”ラズモフスキー第3番 」~第4楽章です
午前11時15分からの本番に先立って11時から本公演のナビゲーター、音楽ライターの山野雄大氏によるプレトークがありました 山野氏によると「雄大と行く 昼の音楽散歩」は2015年4月に始まり、これまで7年間にわたり全28回開催してきたとのことです それが何と今回が最終回だそうです 私は何度か聴きましたが、山野氏の解説は非常に分かりやすく親近感をもてるものだっただけに非常に残念です また、いつかどこかでお顔を拝見するのを楽しみにしたいと思います
自席は1階7列24番、センターブロック右通路側です
演奏するクァルテット・エクセルシオは4人のメンバーが桐朋学園大学の2年生のときに結成した弦楽四重奏団で、今年創立28年目を迎える日本では数少ない常設の弦楽四重奏団です 途中、第2ヴァイオリンが遠藤香奈子(現・都響第2ヴァイオリン首席)⇒ 山田百子 ⇒ 北見春菜と交代してきましたが、現在は第1ヴァイオリン=西野ゆか、第2ヴァイオリン=北見春菜、ヴィオラ=吉田由紀子、大友肇というメンバーで活躍しています
ステージに登場したメンバーのうち女性陣はオレンジ系の明るい衣装で揃えています 最終回の寂しさと雨天の鬱陶しさを吹き飛ばそうという意欲が感じられます この日の演奏は、2019年からメンバーに加わった北見春菜さんが進行役となってプログラムが進められました
1曲目はモーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」序曲です このオペラはウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)が1785年から86年にかけて作曲、1786年にウィーンのブルク劇場で初演されました
プレトークで山野氏が、「自分はアマチュアのオケで演奏しているが、これほど難しい曲はないです」と語っていましたが、演奏を聴く限り、いとも簡単に楽々と弾いているように見えます そこがプロなのでしょう。愉悦間に満ちた演奏でした
2曲目はモーツアルト「セレナード第13番 ト長調 ”アイネ・クライネ・ナハトムジーク” K.525」 ~ 第1楽章です この曲は1787年に作曲されました
本演奏に先立って、第1楽章の冒頭近くのフレーズを、最初はチェロが自身のパートを弾き、次にヴィオラが加わり、次に第2ヴァイオリンが加わり、最後にメロディー・パートの第1ヴァイオリンが加わって、見事なアンサンブルを奏でました プレトークで山野氏が「メロディー・パート以外の楽器に耳を傾けるとその音楽が聴こえてきます」と語っていましたが、目で見て聴くとその楽器の音が浮き上がって聴こえてくるものです その点を意識して本番を聴いたら、それぞれの楽器の音が聴き分けられるように感じました
3曲目はヨハン・シュトラウス2世&ヨーゼフ・シュトラウス「ピッツィカート・ポルカ」です この曲はヨハン・シュトラウス2世(1825-1899)と弟ヨーゼフ・シュトラウス(1827-1870)の合作で、1869年にペテルブルクで初演されました
言うまでもなく「ピッツィカート」とは、指で弦をはじいて演奏する奏法です 楽しい演奏でした ピッツィカート奏法はチャイコフスキーの「交響曲第4番」の第3楽章「スケルツォ」でも効果的に使われています
4曲目はグレインジャー「岸辺のメモリー」です この曲はオーストラリア生まれのパーシー・グレインジャー(1882-1961)が1907年に作曲した弦楽四重奏のための作品です
この曲は初めて聴きましたが、序盤の音楽を聴いていたら、バグパイプのような音が聴こえてきました
5曲目はチャイコフスキー「弦楽四重奏曲第1番 ニ長調 作品11」~第2楽章「アンダンテ・カンタービレ」です この曲はピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893)が1871年に作曲、同年モスクワで初演されました
演奏前に北見さんから「この曲は弦にミュート(弱音器)を付けて演奏しますが、音を柔らかくする役割があります」という解説がありました。4人の演奏で聴くアンダンテ・カンタービレは甘く切なく響きました つくづくチャイコフスキーはメロディーメーカーだと思います
6曲目はヴォルフ「イタリア風セレナード」です この曲はフーゴー・ヴォルフ(1860-1903)が1887年に作曲した弦楽四重奏曲「セレナード」を1892年に編曲した作品です
ヴォルフというと歌曲を思い浮かべますが、初めて聴く「セレナード」は変化に富んだ楽しい曲でした
7曲目は幸松肇「弦楽四重奏のための日本民謡」から「茶っ切節」「五木の子守歌」「八木節」の3曲です
弦楽四重奏曲に関しては第一人者とでも言うべき幸松肇氏ですが、エクセルシオのために全国各地の民謡を弦楽四重奏用に16曲編曲しています どうやら、エクセルシオが地方でコンサートを開くときにその地方の民謡を演奏すれば弦楽四重奏が身近に感じるのではないかという発想から作曲に至ったようです まあ、見事な編曲と言うべきです とくに「五木の子守唄」の冒頭のヴィオラ独奏が沁みました
最後の曲はベートーヴェン「弦楽四重奏曲第9番 ハ長調 作品59-3 ”ラズモフスキー第3番 」~第4楽章です この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)が1806年にロシアの大使としてウィーンに駐在していたラズモフスキー伯爵に献呈した作品59の弦楽四重奏曲の1つです
北見さんによれば「弦楽四重奏曲を演奏する者にとって、ベートーヴェンはどうしても対峙しなければならない存在」ということになるようです
ヴィオラ ⇒ 第2ヴァイオリン ⇒ チェロ ⇒ 第1ヴァイオリンへと受け継がれていく疾走感溢れるフーガが素晴らしい なんと言ってもこの曲のフィナーレは力強い疾走感が魅力です 雨天の空を吹き飛ばすような爽快な演奏でした
4人はアンコールにアメリカの作曲家ルロイ・アンダーソンの「そりすべり」(1948年作曲)を軽快に演奏してクリスマス気分を盛り上げ、大きな拍手の中コンサートを締めくくりました カーテンコールの最後に、北見さんから山野氏に花束が贈呈され、山野氏から会場の聴衆に向けて「ありがとうございました」とあいさつがありました
今のコロナが収まったら、「雄大と行く 昼の音楽散歩」また復活してほしいと思います