人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ブロムシュテット ✕ ムストネン ✕ NHK交響楽団でグリーグ「ピアノ協奏曲 イ短調」、ニルセン「交響曲第3番”広がり”」を聴く

2022年10月28日 07時01分28秒 | 日記

28日(金)。わが家に来てから今日で2847日目を迎え、ジャンピエール米大統領報道官は26日の記者会見で、イランの風紀警察に拘束された女性の死亡事件に抗議するデモを巡り「ロシア政府がデモ鎮圧の方法についてイラン政府に助言している可能性があると懸念している」と述べたというニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     現在ロシアが輸出できるのは プーチン政権お得意の 暴力によるデモ鎮圧技術だけ

     

         

 

昨日、夕食に「宮崎牛焼き肉と牛タン塩焼き」「生野菜サラダ」「舞茸の味噌汁」を作りました 牛肉は柔らかくて美味しかったです

 

     

 

         

 

昨夜、サントリーホールでNHK交響楽団10月Bプロ定期公演(2日目)を聴きました プログラムは①グリーグ「ピアノ協奏曲 イ短調」、②ニルセン「交響曲第3番」です 演奏は①のピアノ独奏=オリ・ムストネン、指揮=ヘルベルト・ブロムシュテットです

 

     

 

この日もサントリーホールは結構な客入りです 95歳のブロムシュテット、人気者ですね

オケは12型で左奥にコントラバス、前に左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという対抗配置、コンマスは白井圭です

ソリストのムストネンに腕を支えられてブロムシュテットが指揮台に向かいます

1曲目はグリーグ「ピアノ協奏曲 イ短調」です この曲はエドワルド・グリーグ(1843ー1907)が1868年に作曲、1869年にコペンハーゲンで初演されました 第1楽章「アレグロ・モルト・モデラート」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「アレグロ・モデラート・モルト・エ・マルカート」の3楽章から成ります

ピアノ独奏のオリ・ムストネンはフィンランド・ヘルシンキ生まれ。ピアニストとして、作曲家として、そして指揮者として活躍しています ステージ中央のピアノ椅子を見てちょっと驚きます 普通のピアノ椅子より座面がかなり高い位置にあります グレン・グールドとは真逆の高さです しかも、彼は譜面を見て演奏します。今ではかえって珍しい光景です

ブロムシュテットが指揮台上の椅子に座り、演奏に入ります 冒頭からピアノ独奏が入ってきますが、切れ味の鋭さを感じます ムストネンの演奏を聴いていると、まるでチェンバロを弾いているように感じます 跳ねるように弾く、と言えば良いでしょうか こういう弾き方を見たのは初めてですが、そのスタイルが切れ味の鋭さに繋がっているのかもしれないと思いました

満場の拍手にムストネンは、ヘンデル「調子の良い鍛冶屋」を高速テンポで鮮やかに演奏、再び大きな拍手を浴びました

 

     

 

プログラム後半はニルセン「交響曲第3番”広がり”」です この曲はカール・オーギュスト・ニルセン(1865ー1931)が1910年から翌11年にかけて作曲、1912年にコペンハーゲンで初演されました 第1楽章「アレグロ・エスパンシーヴォ」、第2楽章「アンダンテ・パストラーレ」、第3楽章「アレグレット・ウン・ポーコ」、第4楽章「終曲:アレグロ」の4楽章から成ります 「広がり」という副題は第1楽章の「アレグロ・エスパンシーヴォ」に由来します

オケは16型に拡大し、管楽器群の下手サイドにはソプラノ盛田麻央が、上手サイドにはバリトンの青山貴がスタンバイします

ブロムシュテットの指揮で演奏に入ります 作曲者は第1楽章について「広い世界に向けて放出されるエネルギーと人生肯定」という言葉で表現していますが、エネルギーに満ちた曲想で、とくに金管楽器群の輝かしい演奏が光りました また、フルートの甲斐雅之、オーボエの青山聖樹の演奏が冴えていました 第2楽章については「自然界の平和と静けさの描写で、入り込んでくるのは鳥などの声のみである」という言葉で表現していますが、特に弦楽合奏による渾身の演奏が北欧の冷たい空気感を醸し出していたのが印象的でした この楽章ではソプラノとバリトンが「あ~」という母音唱法でオケに加わりますが、アダムとイブを表しているのだろうか 第4楽章は「労働と健全な日常生活への賛歌」という言葉で表現していますが、再び金管楽器群の輝かしい演奏と弦楽合奏の渾身の演奏を中心に人生賛歌を歌い上げました

満場の拍手がブロムシュテットとN響のメンバーを包みます ブロムシュテットにとってこの日が今シーズン最後の公演ということで、終演後、楽団員を代表してコントラバスの矢内陽子さんから花束が贈られました 矍鑠たる姿勢に、来年も来日してN響を振ってくれることを確信しました

 

     

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