人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

藝大オペラ定期公演「コシ・ファン・トゥッテ」を観る ~ アンサンブル・オペラの最高峰を楽しむ:東京藝大学生 ✕ 高関健指揮藝大フィルハーモニア管弦楽団

2022年10月10日 07時11分27秒 | 日記

10日(月・休)。わが家に来てから今日で2829日目を迎え、ウクライナ軍は9月初旬、北東部のハルキウ州で、ロシアが占領する地域の奪還作戦を電撃的に始め、州の大半を奪還したが、現地を訪れると、住民は一目散に逃げ出すロシア兵を目撃したと証言したというニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     ロシアは戦う意志も大義名分もない兵士たちが戦っているから すぐに逃げ出すんだ

 

         

 

昨日、東京藝大奏楽堂で「第68回藝大オペラ公演 コシ・ファン・トゥッテ」を観ました 10月8日と9日のダブルキャストですが、9日のキャストは次の通りです

フィオルディリージ=松原奈美、ドラベッラ=依光ひなの、フェッランド=坪井一真(1幕)、有ケ谷友輝(2幕)、グリエルモ=大野光星、デスピーナ=大塩麻乃、ドン・アルフォンゾ=中尾奎五。管弦楽=藝大フィルハーモニア管弦楽団、合唱=東京藝大音楽学部声楽科3年生、指揮=高関健、演出=久垣秀典です

 

     

 

指定席は1階27列25番と26番。会場は満席です おそらく前日も満席だったのではないかと推測します

「コシ・ファン・トゥッテ」は二重唱、三重唱、四重唱といったアンサンブルの魅力に溢れたオペラです 次から次へと二重唱、三重唱がノンストップで歌われます したがって、このオペラでは、個々人の歌唱力が優れているだけではだめで、アンサンブル能力が試されます その意味では、この日の主役級の歌手たちは素晴らしいパフォーマンスを発揮していました フィオルディリージを歌った松原奈美は美しいソプラノで、演技力も十分でした ドラベッラ=依光ひなのは声量があり、説得力の点では一番でした フェッランドは第1幕が坪井一真で第2幕が有ケ谷友輝でしたが、ともに声が良く通り、演技力もありました グリエルモを歌った大野光星は終始安定感がありました デスピーナを歌った大塩麻乃は優れた歌唱力に加え、コケティッシュな役柄がピッタリで、チャーミングでした ドン・アルフォンゾを歌った中尾奎五は声が良く通るバスで老獪な哲学者を見事に歌い演じました

演出では、第1幕は中央にビリヤードの台が置かれているだけで、シーンに応じてステージ左右に「ドラえもんの”どこでもドア”」が現れる、といった極めてシンプルな舞台で、反って好感が持てました 全体を振り返ってみると、「コシ・ファン・トゥッテ」には余計な演出も舞台装置もいらない、まさにアンサンブルがしっかりしていればオペラが成り立つということを証明してくれたような公演でした 高関健 ✕ 藝大フィルハーモニア管弦楽団の小気味の良いメリハリの効いた演奏が、歌手陣のアンサンブルをしっかり支えていたことは言うまでありません

これはキャストが違う前日の公演も聴いてみたかったな、と思わせる素晴らしい公演でした カーテンコールでは出演者が満場の拍手を浴びましたが、この公演の良いところは舞台装置・照明といった”裏方さん”も紹介されることです。オペラは総合芸術。素晴らしいと思います 藝大オペラは毎年のように聴いていますが、相当レヴェルが高いです

 

     

 

休憩を含めて3時間半の公演を聴き終わって、外に出ると雨が降っていました ご一緒したKiriokaさんと公園近くのレストランOで、生ビールやワインを飲みながら音楽談義をして過ごしましたが、あっという間に3時間が過ぎてしまいました 結論は「オペラは楽しい」です

 

     

     

コメント
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