7日(木)。読売日響の公式サイトによると、現在、芸大フィルハーモニア管弦楽団のコンマスを務めている戸原直(とはら なお)が24年1月1日から読売日響のコンサートマスターに就任します 戸原氏は東京都八王子市出身、東京藝大・大学院修了。2019年から21年までドイツのリューベック音楽大学で学び、ドイツ国家演奏家資格を取得しています
ということで、わが家に来てから今日で3249日目を迎え、ロシアのミシュスチン首相は、ロシアを代表する国立ボリショイ劇場の新しい総裁に ロシアの世界的指揮者ワレリー・ゲルギエフ氏を任命する文書に署名したが、同氏は現在マリインスキー劇場の芸術監督でもあり、ボリショイ劇場と兼任することとなる というニュースを見て感想を述べるモコタロです
ゲルギエフは プーチン政権下では ロシアから出られないと 覚悟を決めたんじゃね?
昨日、夕食に「タラとキノコのアクアパッツア」「生野菜とアボカドのサラダ」「エノキダケの味噌汁」を作りました アクアパッツァは先日、新聞の「料理メモ」を参考に作ったところ、とても美味しかったので早速 再挑戦しました
昨夜、新国立劇場「オペラパレス」でヨハン・シュトラウスⅡ世:喜歌劇「こうもり」初日公演を観ました 出演はアイゼンシュタイン=ジョナサン・マクガヴァン、ロザリンデ=エレオノーレ・マルグエッレ、フランク=畠山茂(ヘンリー・ワディントンの代役)、オルロフスキー公爵=タマラ・グーラ、アルフレード=伊藤達人、ファルケ博士=トーマス・タツル、アデーレ=シェシュティン・アヴェモ、フリント博士=青地英幸、フロッシュ=ホルスト・ラムネク、イーダ=伊藤晴。管弦楽=東京フィル、合唱=新国立歌劇場合唱団、バレエ=東京シティ・バレエ団、指揮=パトリック・ハーン、演出=ハインツ・ツェドニクです
「こうもり」はヨハン・シュトラウスⅡ世(1825-1899)が1873年に作曲、1874年にアン・デア・ウィーン劇場で初演された全3幕から成るオペレッタ(喜歌劇)です
物語の舞台はウイーン郊外。アイゼンシュタインは顧問弁護士の不手際で禁錮刑を受けて大憤慨する しかし、悪友ファルケに誘われ、妻ロザリンデには刑務所へ出頭すると偽り、変奏してオルロフスキー侯爵の夜会に行く そこで仮面の美女を妻と気づかず口説く 翌朝、刑務所に出頭したアイゼンシュタインは駆けつけた妻の浮気を疑うが、自分の浮気がバレて逆にやり込められる そこへ、この茶番の仕掛け人ファルケが登場し、「全てはシャンパンのいたずら」と大団円を迎える
人気オペレッタ「こうもり」の初日公演ということでか、かなりの客入りで、少なくとも1階席はほぼ満席です
私が新国立オペラの「こうもり」をハインツ・ツェドニクの演出で観るのは、2006年、2009年、2011年、2015年、2018年、2020年に続いて今回が7度目です それだけに、演出面で言えば、笑いを取るためにどこでどう仕掛けてくるかがあらかじめ予想がつきます それでも、その箇所がくるとやっぱり笑ってしまいます それはそもそもオペレッタ「こうもり」がそういう要素をふんだんに含んでいるからです 歌あり、芝居あり、バレエあり の本当に楽しいオペレッタです
アイゼンシュタイン役のジョナサン・マクガヴァンはイギリスのバリトンですが、歌唱、演技ともにこの役柄がピッタリです
ロザリンデ役のエレオノーレ・マルグエッレはドイツ・ハイデルベルク出身のソプラノですが、第2幕でハンガリーの舞曲チャルダーシュに乗って歌う「ふるさとの調べは」をはじめ美しくも強靭な歌唱で聴衆を魅了しました
刑務所署長のフランク役は当初ヘンリー・ワディントンが歌う予定でしたが、体調不良のため出演できなくなったため、東京藝大卒・二期会会員の畠山茂が急きょ代役を務めましたが、無難に切り抜けました
オルロフスキー公爵役のタマラ・グーラはアメリカ出身のメゾ・ソプラノですが、今回は声がよく通らず若干苦しかったと思います
アルフレード役の伊藤達人は東京藝大大学院修了のテノールですが、新国立劇場オペラ研修所の頃から聴いている私にとっては、「ここまで成長したか」と感慨深いものがありました 今後の活躍が楽しみです
ファルケ博士役のトーマス・タツルはオーストリア出身のバス・バリトンですが、今回のような喜劇的な役柄が合うように思いました
アデーレ役のシェシュティン・アヴェモはスウェーデン出身のソプラノですが、第1幕では声量が足りない嫌いがありましたが、第2幕のアリア「侯爵様、あなたのような方は」、第3幕のアリア「田舎娘になって」はよく声が通り、素晴らしい歌唱でした
フロッシュ役のホルスト・ラムネクはウィーン出身のバス・バリトンですが、酔っ払いの看守をシラフで演じ聴衆の笑いを誘っていました 得意の「焼酎」はじめ いくつもギャグが連発されましたが、一番面白いのは、「署長は貯金しろと言うけれど、利息は10%だ。でも焼酎は40%だ。だから焼酎を飲む方がいい」という台詞です
このオペレッタは第2幕を中心に合唱が大活躍しますが、新国立歌劇場合唱団は歌唱、演技ともに素晴らしかったです
また、第2幕で踊られる東京シティ・バレエ団の速いテンポによるパフォーマンスはとても美しく、観ていてワクワクドキドキしました 夜会で「兄弟姉妹になりましょう」と歌われるシーンからポルカ・シュネル「雷鳴と電光」に合わせて一同が輪になって踊るシーンはこのオペレッタのクライマックスで、観ているわれわれも興奮の坩堝に巻き込まれます この曲を聴くと、80年代に神奈川県民ホールで聴いたカルロス・クライバー指揮ミュンヘン国立歌劇場管弦楽団によるアンコール演奏を思い出します
そして最後に特筆すべきはパトリック・ハーン指揮東京フィルによるテンポ感のよい演奏です 冒頭の序曲は「こうもり」のストーリーを凝縮した演奏が展開し、楽しいオペレッタの世界へ誘いました アリアではしっかりと歌手に寄り添いました パトリック・ハーンはオーストリア・グラーツ出身で、2021/2022シーズンからヴッパーダール交響楽団及びヴッパーダール歌劇場音楽総監督に就任、ドイツ最年少の音楽総監督となりました 上岡敏之氏の後任でしょうかね。将来が楽しみです
満場の拍手とブラボー、ブラビーの飛び交う中、午後10時15分少し前に幕が降りました 初日公演としては大成功だったと思います
新国立劇場もクリスマスモードです