人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ファビオ・ルイージ ✕ アリス・紗良・オット ✕ NHK交響楽団で リスト「ピアノ協奏曲第1番」、ハイドン「交響曲第100番」、レーガー「モーツアルトの主題による変奏曲とフーガ」を聴く

2023年12月08日 00時01分11秒 | 日記

8日(金)。わが家に来てから今日で3250日目を迎え、国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子裁判官が6日、ニューヨークの国連本部で記者団の取材に応じ、「ICCは相当な根拠がないと逮捕状を出さない」と語り、3月にロシアのプーチン大統領に出した逮捕状の正統性を強調した上で、「面識がない人と食事に行かないなど、安全面に配慮している」と語った  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     ナワリヌイ氏の暗殺未遂事件もあったからね プーチンは人殺しなど平然とやるから

 

         

 

昨日、夕食に「豚バラ大根」「生野菜とアボカドのサラダ」「舞茸の味噌汁」を作りました 豚バラ大根は軟らかくて美味しく出来ました

 

     

 

         

 

昨夜、サントリーホールでNHK交響楽団「12月度Bプロ定期演奏会(2日目)」を聴きました プログラムは①ハイドン「交響曲第100番 ト長調 ”軍隊”」、②リスト「ピアノ協奏曲第1番 変ホ長調」、③レーガー「モーツアルトの主題による変奏曲とフーガ 作品132」です 演奏は②のピアノ独奏=アリス・紗良・オット、指揮=ファビオ・ルイージです

 

     

 

オケは14型で 左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつものN響の並び コンマスは郷古廉、隣は篠崎史紀という いつもと逆の並びです   マロさんとしては若いコンマスを一流に育てたいのでしょうね  ホルンを見ると東響の上間喜之氏が客演しています

 

     

 

1曲目はハイドン「交響曲第100番 ト長調 ”軍隊”」です この曲はフランツ・ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809)が1793年から翌94年にかけて作曲、1794年3月31日にロンドンでハイドンの指揮により初演されました 第2楽章にトルコ行進曲が現れるので、初演の時から”軍隊”の愛称で呼ばれました 第1楽章「アダージョ ~ アレグロ」、第2楽章「アレグレット」、第3楽章「メヌエット・エ・トリオ:モデラート」、第4楽章「フィナーレ:プレスト」の4楽章から成ります  

ルイージの指揮で第1楽章が穏やかに開始され、次いで 甲斐雅之のフルートが軽やかな演奏を繰り広げます 松本健司のクラリネットが素晴らしい ヴァイオリンとヴィオラのアンサンブルが美しく響きます 第2楽章ではフルート、オーボエ、クラリネット、ファゴットといった木管楽器が大活躍します また、”軍隊”を象徴するトランペットの勇ましい演奏が印象的です 第3楽章は切れ味鋭い弦楽器の演奏が展開し、いかにもハイドンらしいメヌエットを繰り広げます 第4楽章は高速演奏で突っ走りますが、ルイージの指揮はどこまでも気品を保ちます この人の大きな特徴だと思います 全楽章を通じて、植松透のティンパニが心地よいリズムを刻んで演奏に推進力を与えていました

本公演を聴くにあたり、アンタル・ドラティ指揮フィルハーモニア・フンガリカのCDで予習しておきました

 

     

 

2曲目はリスト「ピアノ協奏曲第1番 変ホ長調」です この曲はフランツ・リスト(1811-1886)が1835年から56年にかけて作曲(1853年、1856年改訂)、1855年2月17日にワイマールでベルリオーズ指揮、リストのピアノ独奏により初演されました 第1楽章「アレグロ・マエストーソ」、第2楽章「クワジ・アダージョ」、第3楽章「アレグレット・ヴィヴァーチェ」、第4楽章「アレグロ・マルツィアーレ・アニマート」の4楽章から成りますが、切れ目なく演奏されるので単一楽章の協奏曲とも言えます

ピアノ独奏のアリス・紗良・オットは19歳でグラモフォンと専属契約を締結し、20歳でリスト「超絶技巧練習曲」アルバム(下の写真を参照)を発表し鮮烈なデビューを果たしました

朱色の衣装をまとったアリスが小走りで登場しピアノに対峙します 「なぜ彼女はゆっくりと歩いて登場しないのか?」と言えば、彼女は靴を履いていない、つまり素足で演奏するからです ゆっくり歩いていたら足が凍傷になってしまうからです 彼女は夏でも冬でも素足で演奏します。ペダルとの関係で素足の方が音楽表現上いい演奏が出来るからという理屈があるのだと思いますが、本当のところは分かりません

ルイージの指揮で第1楽章に入ります アリスのピアノが力強く入ってきますが、彼女の演奏はどこまでも透明感があります 第2楽章では、一音一音の粒立ちがクリアで、繊細で美しい弱音が会場に響きます 第3楽章では冒頭、トライアングルが聴こえるか聴こえないかというほどの微妙な弱音で鳴らされ、続いて軽快なスケルツォの音楽が演奏されます 第4楽章に入ると勇ましい音楽が繰り広げられ、独奏ピアノとオケとの丁々発止のやり取りが展開しますが、終盤でアリスは、何かに取りつかれたように超高速で超絶技巧演奏を繰り広げました ほとんど壮絶と言っても良いほどの凄い演奏でした

満場の拍手にアリスは、流暢な日本語で「皆さん、きょうはありがとうございました 音の多いリストを演奏したので、アンコールには音の少ない曲を演奏したいと思います 私は音と音との間も大切だと思っています その”間”を含めて皆さまと音楽を共有したいと思います」と語り、アルヴォ・ぺルトの静謐な音楽「アリーナのために」を静かに演奏、聴衆を黙らせました

この演奏を聴くにあたり、アリス・紗良・オットによるCDで予習しておきました 写真の上がリスト「ピアノ協奏曲第1番」他、下がデビューアルバム=リスト「超絶技巧練習曲集」です

 

     

 

プログラム後半はレーガー「モーツアルトの主題による変奏曲とフーガ 作品132」です この曲はマックス・レーガー(1873-1916)がモーツアルト「ピアノ・ソナタ第11番 K.331」の第1楽章の主題を基に1914年に作曲、1915年1月8日にベルリンでレーガーの指揮で初演されました この作品は「主題と8つの変奏とフーガ」から構成されています

ルイージの指揮で演奏に入りますが、クラリネットやオーボエなどにより”主題”が演奏され、楽器が増えていきます その後「変奏」に入っていきますが、ひと言でいえば、「モーツアルトの主題に基づくブラームス風の変奏曲とバッハ風のフーガ」といったところです 各変奏では木管や金管の妙技を楽しみ、弦楽器の美しい演奏を堪能しました とくに第1ヴァイオリン ⇒ 第2ヴァイオリン ⇒ ヴィオラ ⇒ チェロ+コントラバスへと主題が受け継がれていく「フーガ」は聴き甲斐があり、その後、管楽器が加わってのフーガも十分楽しめました

大きな拍手の中カーテンコールが繰り返されました N響は個々人の演奏が素晴らしいですね

 

     

     

コメント
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