人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

「トヨタ・マスター・プレイヤーズ、ウィーン」、「東京春祭ガラ・コンサート」のチケット入手

2013年12月11日 07時00分38秒 | 日記

11日(火)。一昨日の夕刻、初台の東京オペラシティコンサートホールでバッハ・コレギウム・ジャパンの定期演奏会を聴いた時のことです 演奏中、何気なく2階のバルコニー席を見上げると、右サイドの最前列席の男性客が身を乗り出して舞台を見下ろしているのが見えました 「あっ、これは隣の人が舞台が見えなくなって迷惑になるぞ」と思いました。バルコニー席では舞台に近い方の隣席の人が身を前に乗り出すと舞台がまったく見えなくなります それが客同士の言い争いの種になったりします そういう”事件”が頻発するのでしょうか。都内のコンサート会場では、演奏に先立って「演奏中は身の乗り出しにご注意ください」というアナウンスが入ります

身を乗り出す人には、高齢の男性客が多いように思いますが、彼らは自分が被害者になったことがないのでしょうね いつも自分が加害者になっているのに、たまたま隣の人が大人しく、泣き寝入りしていたので、加害者意識がないままこれまで通ってきたのだと思います 女性にはあまりこういう人は見かけません。たまたまかも知れませんが もし隣の人が身を乗り出すようなことがあったら、休憩時間に会場の係員に注意してもらうようにしましょう。自分で注意してお互い不愉快になることは避けた方が良いと思います

私はかつて、せっかくバルコニーの良い席を取ったのに、隣人がずーっと身を乗り出していたため、2時間不愉快な思いをした経験があるので、それ以来バルコニー席は取らないことにしています 万が一、バルコニーしか席が残っていない時は最後列を押さえて、いざとなったら立ち上がって舞台を見下ろせばいいのです

 

  閑話休題  

 

チケットを2枚買いました 1枚は来年4月13日(日)午後3時から東京文化会館で開かれる「東京春祭10回記念ガラ・コンサート」です プログラムは①ヘンデル「メサイア」より「ハレルヤ」、②バッハ「主よ、人の望みの喜びを」、③ハイドン「天地創造」より「大いなる偉業は成りたり」、④ベートーヴェン「第9交響曲」より第4楽章、⑤ワーグナー「タンホイザー」より「歌の殿堂をたたえよう」、⑥同「ニュルンベルクのマイスタージンガー」より「目覚めよ、朝は近づいた」、⑦マーラー「第2交響曲」より「第5楽章(抜粋)」で、指揮はウルフ・シルマー、オケは東京都交響楽団、合唱は東京オペラシンガーズです 合唱の醍醐味を味わうにはうってつけのコンサートです

 

          

 

2枚目は4月16日(水)にサントリーホールで開かれる「トヨタ・マスター・プレイヤーズ、ウィーン」のコンサートです プログラムは①ロッシーニ「セヴィリアの理髪師」序曲、②クロンマー「2つのクラリネットのための協奏曲」(クラリネット=ペーター・シュミ―ドル、吉田誠)、③リヒャルト・シュトラウス「ばらの騎士」よりワルツ、④ベートーヴェン「交響曲第3番変ホ長調”英雄”」です 

このオケは昨年4月にも聴きましたが、その時のベートーヴェン「交響曲第7番」の演奏が余りにも鮮やかで素晴らしかったので、次回も是非聴きたいと思っていたコンサートです

 

          

 

これで来年4月は10回コンサートを聴くことになります。今のところですが

 

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バッハ・コレギウム・ジャパンのモーツアルト「レクイエムK.626」「ヴェスペレK.339]を聴く

2013年12月10日 07時01分45秒 | 日記

10日(火)。昨夕、初台の東京オペラシティコンサートホールでバッハ・コレギウム・ジャパン(B.C.J)の第105回定期公演を聴きました プログラムはモーツアルト①証聖者のソウゲン荘厳な晩課”ヴェスペレ”K.339」、②レクイエムK.626です

独唱は、ソプラノ=キャロリン・サンプソン、アルト=マリアンネ・ベアーテ・キーラント、テノール=櫻田亮、バス=クリスティアン・イムラーです

 

          

 

開演10分前に自席に着くと、椅子の上の大きな紙袋が置かれていました。このブログの定期読者Nさんからのミステリー小説の数々です お父上がダブって買われたとのことで、興味があれば進呈するとのメールがあり、ありがたく頂戴することにしたものです 新保裕一著「奪取(上・下)」、大沢在昌著「北の狩人(上・下)」、浅田次郎著「一刀斎夢緑(上・下)」、ジェームズ・ロリンズ著「ナチの亡霊(上・下)」等です。ささやかなお礼を用意していたのですが、とうとう終演に至るまでお会いできませんでした Nさんにはまたの機会にお礼したいと思います

さて、会場はいつもの定期公演とは違い、後部席まで一杯で満員御礼といった状況です 拍手の中、BCJのメンバーが登場し配置に着きます。いつものバッハのカンタータ定期コンサートの時は第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンが左サイドに並ぶのですが、この日のモーツアルトの宗教曲では、第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンが左右に分かれて向かい合う「対向配置」を採ります これは「マタイ」や「ヨハネ」受難曲を演奏する時の編成です。左サイドにはティンパ二、トランペットが、中央にはバセット・ホルン、ファゴットが、右サイドにはオルガン、トロンボーン、ヴィオローネ(コントラバス?)がスタンバイします

もう一ついつものカンタータの演奏と違うのは、コンマスを寺神戸亮が務め、若松夏美が第2ヴァイオリンのトップに回り、オーボエの三宮正満、チェロの鈴木秀美、フルートの前田りり子、菅きよみの姿がないことです それと、コーラスのメンバーがいつもより多く、ソリスト4人を除いて24人いることです。チェロの武澤秀平(新日本フィル)、ヴィオローネ(コントラバス)の西澤誠治(読売日響)は健在です

白髪の指揮者・鈴木雅明が登場し、1曲目の「ヴェスペレK.339」の演奏に移ります。最初に、テノールの音頭で神への祈りの言葉が男声コーラスで唱えられ1曲目のディクシト・ドミヌスに移ります これを聴いて、もう6年以上も前に聴いたアーノンクール指揮ウィーン・コンツェルト・ムジクスのコンサートでこの曲を同じように演奏したことを思い出しました。たしかNHK音楽祭の一環として演奏したのだと思います。あの時は初めての経験だったので新鮮でした

休憩後はいよいよレクイエムK.626です。この曲は映画「アマデウス」でセンセーショナルに使われたことが記憶に残っています また、奇才・園子音監督映画「ヒミズ」の冒頭、3.11大震災後の瓦礫の山を背景に流れた「ラクリモサ」が鮮やかに蘇ってきます この日は、モーツアルトの作曲したオリジナルに弟子のアイブラーが補足し、さらにもう一人の弟子ジュスマイヤーの手が入った楽譜に、鈴木雅人の息子・鈴木優人が補筆した校訂版によって演奏されました

この曲について鈴木雅人は、モーツアルト没後200年の1991年12月に聖マリア大聖堂でこの曲を指揮した時のことを、プログラムの「巻頭言」に次のように書いています

「私はレクイエムが、こんなにも単純で明るい作品だとは知らなかったのです・・・・なぜか、バッハよりもずっと単純に響きます。他のモーツアルトの作品、つまり慣れ親しんできたピアノソナタや華やかなミサ曲やオペラなど、どの作品とも異なった響き、とても単純で、静謐かつ透明な響き この作品は、死への恐怖や”灰色の人”の伝説などが先に立って、何か暗い神秘的な装いが施されてきましたが、どこにもそのような暗い影はありません。むしろ、バルトが意図した美しさというのは、ここに表れているような、最も単純で明快な、神の創造の業を写し取ったかのような、光が満ち溢れて明らかなもの、まさしく、あの宿題の答えは”永遠の光”だったのかもしれない、と膝を打ったのでした

演奏を振り返ってみると、彼の主張がそこかしこに表れていたことが分かります。全体的に明るく透明感のある演奏で、その軽快なテンポと相まって躍動感溢れる音楽が展開されました 古楽器による演奏は特にリズミカルなテンポが大切だと思いますが、鈴木雅明+BCJのテンポはバッハのみならずモーツアルトにおいても適切だと言えるでしょう

鈴木雅明の解釈による演奏では、いつも慣れ親しんでいる「ラクリモサ」の哀しみにいつまでも浸っている暇もなく、力強い「アーメン」の合唱が間断なく歌われます。モーツアルト研究の歴史から言えば、この形がよりオリジナルに近いのかも知れませんが、何となく「ラクリモサ」の世界にもっと浸っていたい、と思わなくもない複雑な心境です 一方、全体を通して、これほど激しい「レクイエム」を聴いた覚えはありません

4人のソリストはいずれも素晴らしく、特にソプラノのキャロリン・サンプソンとテノールの櫻田亮が絶好調に思えました コーラス陣はいつものように完璧でした。BCJは世界に通用する数少ない日本の音楽集団であることを、あらためて証明したコンサートでした

 

          

 

 

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東京音大の「ガイーヌ」、「ベト8」、国立音大の「オーケストラのための協奏曲」を聴く

2013年12月09日 07時02分21秒 | 日記

9日(月)。今日は新聞休刊日。活字中毒の私にとって、メールボックスに朝刊が入っていないのは、リンゴの入っていないアップルパイみたいなもので、気が抜けてしまいます ただ、新聞配達の皆さんにとっては1年に10回程度しか休みがない訳で、それを思えば、貴重な休日ですのでゆっくり休んでいただきたいと思います 皆さん、毎日、朝早くから新聞を届けて下さりありがとうございます

 

  閑話休題  

 

昨日、池袋の東京芸術劇場コンサートホールで音楽大学フェスティバル演奏会を聴きました 最初に東京音楽大学が川瀬賢太郎の指揮で①ベートーヴェン「交響曲第8番」、②ハチャトゥリアン「バレエ音楽”ガイーヌ”より4曲」を、次いで国立音楽大学が山下一史の指揮で①バルトーク「オーケストラのための協奏曲」を演奏しました

 

          

 

自席は1階0列11番、左ブロック右サイド席です。会場は8~9割方埋まっている感じです 2つのオケが競演するため、お互いの健闘を讃えて、演奏前にブラスによるファンファーレの交歓があります

最初に東京音大の健闘を讃えて、国立音大の竹蓋彩花さん作曲によるファンファーレが14人のブラス+ドラムにより華々しく演奏されます そして、オケのメンバーが登場しますが、予想通りとはいうものの圧倒的に女性が多いのに驚きます 男子学生は15人程度しか数えられません。弦も管も打もすべて女性上位です。コンマスも女子学生です

1984年生まれ、2007年に東京音大を卒業した川瀬賢太郎がタクトを持って登場します。川瀬は軽快なタクトさばきで明るい曲想の第8番を進めます。途中、管楽器が突拍子もない音を出すシーンがありましたが、ご愛嬌です

曲が終わると、第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンのメンバーが立ち上がって、場所を入れ替わりました。1年に何度もない晴れの舞台、ヴァイオリンセクションは、誰にも第1を弾くチャンスを与えようという配慮なのでしょう

態勢が整ったところで、2曲目はアルメニア生まれ、ソ連で活躍したハチャトゥリャンのバレエ音楽「ガイーヌ」から「剣の舞」「バラの娘たちの踊り」「子守唄」「レズギンカ」の4曲の演奏に入ります

最初の「剣の舞」はハチャトゥリャンの代名詞的な曲です。クラシック音楽を聴きはじめた頃、あの勇壮でスピード感溢れる曲想に魅せられて、LPレコードを繰り返し聴いたものです 4曲を通して、東京音大の管楽器セクションの素晴らしさが発揮され、弦も打楽器も迫力がありました

休憩後は国立音大です。最初に東京音大の小濱響子さん作曲によるファンファーレが10人のブラス+ドラムにより華やかに演奏されます そして、オケのメンバーが登場します。東京音大ほどではないものの、女性の比率が非常に高いことには違いありません。低弦楽器に、学生にしては少々老けたベテランが混じっています ヴィオラ、チェロ、コントラバスに数人、多分、教授陣なのでしょう。先日聴いた武蔵野音大の時にも同じような光景が見られました。このオケもコンマスは女子学生です。指揮者の山下一史は指揮棒を持たずに登場します

バルトークはナチに反対して1940年にハンガリーを出国しアメリカに亡命しましたが、1943年に指揮者セルゲイ・クーセヴィッツキーから新作の作曲を依頼されます。それが「オーケストラのための協奏曲」で、44年12月にクーセヴィツキ―指揮ボストン交響楽団により初演されました

バルトークと言えば、先日の特定秘密保護法案を採決する時の与野党間の舌戦を思い出します・・・・・・・いけね、あれはバトルトークだった これ秘密ね

この曲は第1楽章「序章」、第2楽章「対の遊び」、第3楽章「悲歌」、第4楽章「中断された間奏曲」、第5楽章「終曲」から成りますが、聴いていて面白いのは後半の第4~第5楽章です。第4楽章では馬のいななきが聴こえます 最後の第5楽章は息もつかせぬプレストでフィナーレを迎えます

国立音大の面々は管も、弦も、打楽器も技巧的なこの曲に真正面から対峙し指揮者の指示に応えていました

会場を後にして歩きながら思ったのは、今は親がかりで音楽大学に通っているほとんどの彼ら・彼女らが何年後かに卒業する時、果たして何人がまともに就職できるだろうか、ということです これは学生オケを聴くたびに思うことですが、他人事ながら心配で夜も眠れません。うそですけど 舞台上の何人がプロの演奏家として活躍できるのだろうか いずれにしても、彼らには、とりあえず今現在を精いっぱい頑張って欲しいと思います

 

          

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ジェフリー・アーチャー著「死もまた我等なり(上)」を読む

2013年12月08日 08時09分08秒 | 日記

8日(日)。昨日、巣鴨駅ビル・アトレヴィ5階の「Oキッチン」で長男の誕生祝パーティーを開きました この店は昨年、長女の誕生パーティーをやった時に、料理をはじめお店のサービスにすごく満足したので、また利用することにしたのです 実は長男の誕生日は11月26日なのですが、家族間の日程調整が難航し11日遅れになってしまいました。午前11時半からの予約でコース料理をいただきました

 

          

 

最初に白ワインで乾杯し、生ハムとサラミの盛り合わせ、カプレーゼ、季節野菜のカポナータをいただきました。トマトに挟まれたチーズが絶妙の美味しさです

 

          

 

次は、オッティモシーザーサラダです。これも上に乗っている細かくスライスしたチーズが全体の味を引き立てています

 

          

 

そしてメーンディッシュのピッツァマルゲリータ、クワットロフォルマッジの登場です。好みでオリーブオイル、トウガラシ、塩などを振って食べるこの店のピッツァはどれも非常に美味しいです

 

          

          

 

次は、これもお店ご自慢のズワイガニのトマトクリーム・スパゲッティです。このスパテッティを食べたら他の店のは食べる気がしないくらい美味しいです

 

          

 

そして、〆は長男のためにお店が用意してくれた特性デザートです。超小型花火がはじけ、ガラス皿の上に書かれた「誕生日おめでとう」の文字を照らします 

 

          

 

チーズケーキ、ガトーショコラ、ティラミスの盛り合わせですが、一人では食べきれず、皆でお手伝いしました

 

          

 

そのほかに各人にコースのデザートが付きました。アイスクリームが、良いアクセントになりました

 

          

 

そして最後はコーヒーと、忘れてはならない会計用の旗です。ガラスのポールに巻きつけられた旗は粋ですね

 

          

 

1時間半ほどお腹いっぱいになるまで飲み且つ食べたので、夕飯はいらないね、などと言い合いながら家路につきました

 

  閑話休題  

 

ジェフリー・アーチャー著「死もまた我等なり(上)」(新潮文庫)を読み終わりました 著者のジェフリー・アーチャーは1940年英国生まれで、1969年には最年少国会議員として下院入りを果たしています。「百万ドルを取り返せ!」「ケインとアベル」、「ゴッホは嘆く」など数多くの話題作を発表し、いずれも大ベストセラーを記録しています。このブログでも何冊かご紹介しました

この作品は「時のみぞ知る(上・下)」の続きもので、「クリフトン年代記第2部」に当たる作品です

 

          

 

アメリカに上陸したハリー・クリフトンは突然逮捕されてしまいます それは訳があって彼自身が他の人物トム・ブラッドショーという名前を名乗ったからです。ブラッドショーは弟殺しの罪を負う人物だったのです ハリーは裁判にかけられ、その結果有罪判決を受けて刑務所に収監されます

一方、だれもがハリーは死んだと思い込んでいる中、ハリーの子供を産んだエマ・バリントンだけは彼の生存を信じ、単身アメリカに乗り込みます そこで、「ある囚人の日記」と題する本に出合います。ハリーと刑務所でいっしょに収監されていたマックス・ロイドが出版したものですが、エマはその内容からそれを書いたのはハリーであることを見破り、ロイドを問い詰めます その本にはハリーのこれまでの人生が書かれていたのです さてエマは、これを手がかりにハリーに会えるのか・・・・

ジェフリー・アーチャーの作品はどれもが面白く、最高のエンターテインメント小説です。お薦めします

 

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辻村深月選「スペシャル・ブレンド・ミステリー謎008」を読む

2013年12月07日 08時24分23秒 | 日記

7日(土)。昨夕、当ビル10階ホールで、3階に入居のK新聞・K放送共催による「よさこいパーティー」が開かれたので出席しました 5時半頃会場に行くとすでに満員御礼の盛況で、新聞関係、放送関係、広告関係ほか多くの関係者が入れ替わり立ち代わり出没し、高知県の地酒、ビール、ウィスキー、焼酎などを飲みながら「皿鉢(さわち)料理」に舌づつみを打っていました   主催者側の発表による約700人の参加ということですが、昨年実績からすれば実数に限りなく近い数値だと思われます 同社が当ビルに入居する前は、社の事務所の机・椅子を片付けて、その場でパーティーをやっていたといいます K新聞のIさんによると「パーティーの準備に3日間かかってました。もう仕事どころではありませんよ こっちへ引っ越してきて、大ホールで出来るようになって天国ですよ」とおっしゃっていました。実感でしょうね。ビル管理側の立場から言えば、翌日、ビン、缶などの分別ごみが大量に出るのが大変だ、ということです そこは主催者側に頑張ってもらい、最終的には清掃のプロに締めてもらうことにしましょう

 

  閑話休題  

 

METライブビューイング2013-14の3枚綴り券を購入しました この映画は米メトロポリタン歌劇場で上演されたオペラのライブ録画で、すでに①チャイコフスキー「エフゲニー・オネーギン」とショスタコーヴィチ「鼻」の上映が終わり、3作目は12月7日からのプッチーニ「トスカ」です それ以降は来年1月11日からヴェルディ「ファルスタッフ」、3月1日からドヴォルザーク「ルサルカ」、4月5日からボロディン「イーゴリ公」・・・・と続きます

チケット代は1枚3,500円ですが、3枚綴り券は9,000円で、1,500円割安になっています 今期のライブビューイングは普段上演される機会の少ない演目が目白押しです オペラ通の方はもちろんのこと、オペラ・デビューの方にも本物のオペラの予習としてお薦めします。いずれの作品もキャストは超一流です

 

          

 

  も一度、閑話休題  

 

「スペシャル・ブレンド・ミステリー謎008」(講談社文庫)を読み終わりました これは1977年、1987年、1987年に発表されたミステリー短編の中から、作家・辻村深月さんが独断と偏見で選んだ7編が収録されています 彼女独自の視点で「どこに感銘を受けたか」に焦点を絞り、それぞれの作品を紹介しています。つまり、ミステリーの要素5W1H~いつ(When)、どこで(Where)、だれが(Who)、なにを(What)、なぜ(Why)、どのように(How)に区分して、このうちどの要素に魅かれたかに焦点を当てて紹介しています

 

          

 

この本には次の7つの作品がミステリの要素に分類されて収められています

①音の密室(今邑彩) When

②神風の殉愛(森村誠一) Where

③猟奇小説家(我孫子武丸) Who

④裁かれる女(連城三紀彦) Who

⑤仰角の写真(日下圭介) What

⑥みぞれ河岸(都筑道夫) Why

⑦背信の交点(法月綸太郎) How

どれもが、「なるほど、辻村さんはそこに目を付けて選んだのか」と納得できる作品なのですが、すべてを紹介する訳にもいかないので、特に印象に残った⑦法月綸太郎著「配信の交点」について書きます

推理小説家・法月綸太郎(作者の名前そのまんま)は、中央本線「あずさ68号」に乗っている時、前席に座っていた夫婦連れの夫の方が死んでいるところに遭遇します 妻が「やっぱり、そうだったのね。あの女のしわざなのね」と言ったことから、法月は「あの女」とは誰なのか、妻に尋ねます。妻の答えから、読者は夫と「あの女」が同時に服毒自殺を図ったのではないか、と思わされます しかし、頼りなさそうな顔をしながらシッカリ者の綸太郎は別の根拠を提示します そこで、ストーリーは一転します。いったい誰が彼を殺したのか・・・・・・

この作家のキャラクターなのか、時々ユーモアを交えた会話のやり取りがあり、飽きることがありません 何度か読み返さないと理解できない作品もありますので、時間のある人は2回でも3回でも読み返すと良いと思います

 

 

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「東京・春・音楽祭2014」チケット発売開始される~7公演のチケットを入手!

2013年12月06日 07時00分26秒 | 日記

6日(金)。一昨日のパーティーの際、出席していた当ビル地下W調剤薬局のHさんから、岡山県・犬島の「製錬所ミュージアム」に行った時のお土産として”栞”をいただきました。「本を良く読んでいらっしゃるから」と ということは、私の拙いブログを読んでくれているということで、嬉しいですね さっそく、いま読んでいる文庫本に挟んで有効に活用しています。Hさん、あらためて素敵な栞をありがとう 

 

          

 

彼女はアイススケート・ファンなので昨夕のフィギュアスケート・グランプリ・ファイナルはきっとテレビで見たことでしょう(遅番でなければ)。私はたまたま浅田真央の演技のシーンだけ観ましたが、彼女は完全に復活しましたね。完ぺきでした ショパンの「ノクターン作品9-2」に乗せてショートプログラムを見事に演じ切りました

 

  閑話休題  

 

毎年恒例の「東京・春・音楽祭」が来年3月14日(金)から4月13日(日)まで上野で開催されます 毎年楽しみにしている音楽祭の一つです。チケットの一部が発売開始になったので7枚購入しました

 

          

 

購入したのは公演順(⑦を除く)に次の通り。会場は①~⑥は東京文化会館小ホール、⑦は上野学園石橋メモリアルホールです

①3月21日(3時)東京春祭チェンバー・オーケストラ公演。オール・モーツアルト・プログラム

 

          

 

②3月25日(11時)ピアノの歴史探訪~小倉喜久子。モーツアルト、ベートーヴェンほか

③3月25日(7時)シューベルトの夕べ。オピッツ(ピアノ)、N響メンバーほか

 

          

          

④4月3日(7時)フィレンツの思い出。若手演奏家によるブラームス、チャイコフスキー等の室内楽

 

          

 

⑤4月9日(7時)ブラームスの室内楽。渡辺玲子、川本嘉子、向山佳絵子ほか

⑥4月10日(7時)ウィーン室内合奏団。オール・ベートーヴェン・プログラム

 

          

          

⑦3月31日(7時)コルンゴルト~二つの世界の狭間で

 

          

 

12日には国立科学博物館「日本館講堂」で3月16日に開かれる会田莉凡ヴァイオリン・リサイタルのチケットが発売されるので、購入する予定です。彼女は若手の注目株です

 

          

          

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「よみチケ」で新装よみうり大手町ホールのコンサート・チケットを手配する

2013年12月05日 07時06分58秒 | 日記

5日(木)。昨夕、当ビル10階の「レストラン・アラスカ」で、当ビル8階に入居しているGさんの「事務所開設10周年記念&卒寿記念パーティー」が開かれ、BGM担当として出席しました Gさんは大手総合商社N社の副社長を務めた経歴の持ち主なので、商社関係、大学同窓会関係、テナント関係等、幅広い交友関係者が約130人集まりました

このところ公私ともに多忙のため  BGM選曲のための時間が取れず、朝まで迷った結果、「アダージョ・カラヤン」と「ワルツ・カラヤン」の2枚のCDを選びました 「アダージョ~」の方は、マーラーの第5交響曲から第4楽章「アダ―ジェット」、パッヘルベルの「カノン」、マスネの「タイスの瞑想曲」、アルビノ―二の「アダージョ」などが、「ワルツ~」の方は、ウェーバーの「舞踏への勧誘」、ベルリオーズの「幻想交響曲」から「舞踏会」、チャイコフスキーの「弦楽セレナーデ」から「ワルツ」などが収録されています

 

          

 

会はパーティー独特のなが~い挨拶が続き、開演後40分近くなってやっと乾杯になりました 商社マンというのは辛抱強い人たちなのだな、とあらためて感心した次第です ジャズボーカルあり、飛び入りの歌あり、黒田節の熱唱あり、救急車の要請ありの賑やかな会でした 司会を務めた当社OBのSさん、準備の要となったE部長、受付を担当した若手のT君とK君、そして、何故かS建設の巨艦Fさんと、隣のIビル地下のベトナム料理YBで軽く打ち上げをやりました

 

          

 

  閑話休題  

 

昨日の日経朝刊「文化欄」に、3日のブログで紹介した映画「少女は自転車にのって」を監督したサウジアラビア初の女性監督ハイファ・アル=マンスールさんがエッセイを寄せています。超訳すると

「2005年に米国人と結婚、オーストラリアに移ってシドニーで映画を学んだ。『少女は~』の映画には自分自身の体験が反映されている。実人生で会った人が登場人物のモデルになっている 資金集めに難航したが、ドイツの製作会社とサウジのアルワリード王子が率いる娯楽大手ロタ―ナが出資してくれた ドキュメンタリータッチにするため、すべてロケ撮影とした リヤドでは、保守的な地域の住民はカメラを回すことさえ許さない。男女が一緒にいられない場所では、バンの中から無線で演出した その一方で撮影を歓迎し、大皿にのった羊一匹を差し入れてくれた地域もあった。サウジの社会も変わってきた。女性の活躍の場は着実に広がっている。芸術家として妥協せず、でも出自を忘れずに、少しずつ進んでいけるような作品を作っていきたい

マンスールさんには、これからもサウジにおける女性の地位向上を後押しするような映画を是非作って欲しいと思います

 

          

 

  も一度、閑話休題   

 

読売新聞東京本社の新社屋が完成し、来年1月6日から開業しますが、建物の4~5階に「よみうり大手町ホール」が出来ました 客席数501は内幸町のイイノホールとほとんど同じです

 

          

 

現在「よみチケ」(よみうりチケット)を通じて来年6月以降の主催公演のチケットが発売されています 一度、どんな音響効果を持った会場かを確認したいと思い、さっそく6月24日(火)午後7時からの「ストラディバリウスの響き」コンサート(@6,000円)を予約しました

 

          

 

最初に「よみチケ」のホームページに会員登録(無料)して、目的のコンサートを選び、画面上で座席指定をして、支払方法の「セブンーイレブンで支払」を選び、払込票番号の書かれたページをプリントアウトしました。そこに書かれた料金明細(下)を確認してみてびっくりしました

 〔料金明細〕

〇チケット料金:全席指定 1枚 計6,000円

〇システム利用料:210円×1枚 計210円

〇発券手数料:   105円×1枚 計105円

〇特別販売利用料:500円×1枚 計500円

〇決済手数料:210円

〇合計金額:7,025円

つまり、6,000円のチケット1枚を買うのに手数料が1,025円もかかるということです これがクレジット・カード決済ならばもっと割安になるのでしょうが、私はクレジットカードは使用しない主義なので、セブン―イレブンを通じてチケットを受け取る方法を選んだのです その結果がこれです。「チケットぴあ」の店頭で同じコンサートのチケットを買う場合は6,000円+105円で計6,105円で済むはずです

クレジット・カードを使わない限り、この料金システムでは、もう利用する気持ちにはなれません よほど何が何でも手に入れたいチケット以外は店頭販売で買うしか考えられません

 

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「エルミタージュ美術館オーケストラ」コンサートを聴く~映像を観ながら聴くロシアの音楽

2013年12月04日 07時00分35秒 | 日記

4日(水)。昨夕、五反田の「ゆうぽうとホール」でエルミタージュ美術館オーケストラのコンサートを聴きました このコンサートは、法人会がん保険制度30周年を記念して、引き受け保険会社アフラックとの共催で開いたものです。事前に申し込んで招待券をいただきました

「エルミタージュ美術館オーケストラ」とは聞きなれない名前ですが、プログラムによると、ロシア最古の音楽院・サンクトペテルブルク音楽院に設立され、実力が認められエルミタージュ美術館へ本拠地を移した美術館公式の特別なオーケストラで、主に外国のVIPをロシアに招待する際に、最高の美術と音楽でもてなすためのオーケストラとのことです

6時半開演ということで、5分前に会場に滑り込んだので、座席は1階最後列右サイドの24列52番です。舞台を眺めていて、その昔クラシックバレエをやっていた小学生の娘と、この会場で「白鳥の湖」を観たことを思い出しました

 

          

 

プログラム表に載っている演奏曲目は①グリンカ「幻想的なワルツ」、②チャイコフスキー「雪娘」、③ボロディン「ノクターン」、④チャイコフスキー「バレエ音楽”白鳥の湖”より”ロシアンダンス”」、⑤シベリウス「悲しきワルツ」、⑥ラヴェル「ピアノ協奏曲ト長調」です

指揮はグルジア出身、あの鬼才ヴァレリー・ゲルギエフのもとで研鑽を積んだというゲオルグ・チチナゼ、⑥のピアノ独奏はこのオケと共演した経験のある実宝理佳です    

最初に主催者側の挨拶があり、次いで舞台中央後方と左右に設置された大型スクリーンに、エルミタージュ美術館のあるサンクトペテルブルクの街並みが映し出され、ナレーションでオーケストラが紹介されます そして、この日のナビゲーターが登場し、最初のグリンカの「幻想的なワルツ」を解説します。そして、舞台が暗い中、オケの面々が登場します。メンバーの顔が良く見えません。最初くらい暗い照明を明るくしてメンバーの顔が見えるようにすればいいのに、と思いました それとも、エルミタージュ美術館でのコンサートは、絵画を守るためにいつも薄暗いところで演奏しているのでしょうか

指揮者のチチナゼが舞台右サイドから小走りに現われます。通常は左サイドから登場しますが、これがロシアン・スタイルでしょうか それにしても忙しい指揮者です。オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスという、ピアノの鍵盤を逆にした音の配置で、コンマスは女性です

グリンカに続いてチャイコフスキーの「雪娘」が演奏されます。次のボロディン「ノクターン」を聴くためにあらためてプログラムの解説を読んで頭をかしげました??? 解説には次のように書かれていました(文章そのまま)。

ボロディン:夜想曲(ノクターン) 

「化学の研究者でもあったボロディン(1833-1887)は『ロシア五人組』の一人。ドイツのハイデルベルクで出会った妻との幸福な時代を思い出して書かれたと言われる。第3楽章「夜想曲」(ノクターン)はこれまで多く編曲されているが、ボロディンの編曲はその中でも秀逸。冒頭のチェロで歌われる叙情的な旋律は、繰り返される度に楽器と伴奏型を変えて現れる」

この解説には大きな欠落があります。それは「第3楽章『夜想曲』(ノクターン)はこれまで多く編曲されているが、ボロディンの編曲はその中でも秀逸」という部分です このままでは、いったい何の曲の第3楽章なのか分かりません。正しくは「ボロディンの弦楽四重奏曲第2番の第3楽章『夜想曲』(ノクターン)は・・・」です。また、「ボロディンの編曲はその中でも秀逸」というのは、自分で書いた曲を自分でオーケストラ版に編曲したのですから、秀逸なのは当たりまえです。・・・・とケチをつけましたが、演奏は美しく、楽しめました

 

          

 

次にチャイコフスキーの「くるみ割り人形」から「序曲」が演奏されましたが、この曲だけ、低音部のチェロとコントラバスが外されました。楽譜どおりなのかもしれませんが、聴いていて、それまでの安定感が失われ、不安定な印象の演奏になりました

次に「白鳥の湖」から「ロシアンダンス」がコンマスのサンドラさんの独奏で始まりましたが、この人のヴァイオリンは美しく素晴らしいものがありました なお、前半の曲の演奏中は、3つのスクリーンに美術館内部やサンクトぺテルブルクの街並みなどが映し出されていて、目で観ながら演奏を聴くという、このオケ本来の目的に適った演出が取られていました

15分の休憩後、ナビゲーターから「後半の第1曲目はシベリウスの『悲しきワルツ』に代えてマスカー二の『カヴァレリア・ルスティカーナ』間奏曲を演奏する」旨のアナウンスがありました これは大方の聴衆にとっては歓迎すべき変更でしょう。短いながらも哀しく美しい曲で、演奏はロマンティックの極みでした

次はこの日のメイン・ディッシュ、ラヴェル「ピアノ協奏曲ト長調」です。前半の薄暗い舞台から、一転して明るい舞台になっています。ソリストの実宝理佳(じっぽう・りか)がグリーンのドレスで登場します 実宝のピアノは1階最後部席まで十分届きます。残念なのは管楽器、とくに木管があまり調子が良くないようです それでも最後はチチナゼのタクトでクライマックスを築きあげました

気分を良くしたチチナゼはアンコールに、シュトラウスのポルカを演奏し、拍手喝さいを浴びました

 

          

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サウジアラビア映画「少女は自転車にのって」を観る~女性監督は自転車に希望を託す

2013年12月03日 07時00分26秒 | 日記

3日(火)。12月、クリスマスの月です 当ビル1階玄関ホールにクリスマス・リースを飾りました 

 

          

 

  閑話休題   

 

昨日、新聞やテレビで「道路交通法が変わり、自転車は左側通行となった」と報道されていました。「えっ、今までそうじゃなかったの?」と思いましたが、どうもそうではなかったみたいです

というわけで、自転車の話です。昨夕、当ビル10階ホールで日本記者クラブ主催のサウジアラビア映画「少女は自転車にのって」の試写会がありました 同クラブの試写会を観るのは5月24日の「インポッシブル」以来です。それ以降、何度か試写会があったのですが、いつもコンサートとダブっていて観ることが出来ませんでした

 

          

 

サウジアラビアの首都リヤドに住む10歳の少女ワジダは、男の子と競争するための自転車が欲しくてたまりません しかし、サウジは女性が一人で外出することや車に乗ることが禁じれているほどイスラムの戒律が厳しい国です 母親は女の子が自転車に乗ることには反対です。ワジダは学校のコーラン暗唱コンテストの賞金で、800リヤルもする自転車を買おうと、必死に暗唱に励みます その結果、見事に優勝し、賞金1,000リヤルを獲得します しかし、女校長からその使い道を尋ねられたとき「自転車を買う」と宣言したため、校長の反感を買い、結局、賞金は他国への寄付に化けてしまいます しかし、思いがけない身近なところから自転車をプレゼントされます。ワジダが生き生きと自転車をこぐシーンで映画の幕が閉じます

 

          

 

この映画は、サウジアラビア初の女性監督ハイファ・アル=マンス―ル(1974年生まれ)の作品ですイスラムの戒律が厳しいサウジ国内では映画館の設置が禁止されているといいます そうした中、監督は撮影中、バンの中に隠れ、無線で指示を出したといいます。信念と気概に支えられたこの作品は2014年アカデミー賞外国語映画賞サウジアラビア代表に選ばれています

ワジダを演じた女の子は、普通の少女の中から選ばれたそうですが、女性が抑圧された国情のもとで希望を持って生きようとする10歳の少女を生き生きと演じています。監督は自分自身の生き様や希望をこの少女に託して演じさせたのだと思います 少女にとっての「自転車」はサウジの女性にとっての「希望」の象徴ではないか、と思いました。久々に爽やかで素晴らしい映画を観ました

この映画は12月14日(土)から2月7日(金)まで神保町の岩波ホールで上映されます

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東響オペラシティシリーズ第77回定期公演を聴く~ウルバンスキのブラームス「交響曲第2番ニ長調」

2013年12月02日 07時01分17秒 | 日記

2日(月)。昨日、サントリーホールで東京交響楽団の東京オペラシティシリーズ第77回定期演奏会を聴きました 実は、土曜の夕方、ミューザ川崎で「名曲シリーズ演奏会」があり、同じ演奏家・プログラムで演奏されたのですが、私は文京シビックホールで東京フィルの第9を聴いていて、それが終わってから川崎に駈け付けても間に合わないと思い、事前に会社の同僚Aさんにチケットを譲っておいたのです

プログラムは①ペンデレツキ「広島の犠牲者に捧げる哀歌」、②モーツアルト「ピアノ協奏曲第18番変ロ長調K.456」、③ブラームス「交響曲第2番ニ長調」です。指揮はポーランド出身、東響の首席客員指揮者クシシュトフ・ウルバンスキ、②のピアノ独奏はトルコ生まれのフセイン・セルメットです

 

          

 

1曲目のペンデレツキ「広島の犠牲者に捧げる哀歌」は、多分、ポーランド出身のウルバンスキが、自国の作曲家による「広島」のタイトルの付いた曲をわざわざ選んだのだと思います ヴァイオリン24、ヴィオラ10、チェロ10、コントラバス8の全52弦楽器で演奏される10分もかからない曲です。ペンデレツキが27歳の時、1960年に作曲されました

背丈のあるウルバンスキが颯爽と登場、コンマスの大谷康子と握手しますが、まるで大人と子供の違いです ウルバンスキは不協和音に満ちた曲を微妙にコントロールします。原爆投下後の広島市内の瓦礫の山が目に浮かぶような息苦しい音楽を表出します

2曲目はフセイン・セルメットをソリストに迎え、モーツアルト「ピアノ協奏曲第18番K.456」です この曲は、当時のピアノの名手、ウィーン生まれのマリーア・テレージア・フォン・パラディースがパリで開く演奏会のためにモーツアルトに作曲を委嘱したものと推定されています 当時のピアノ協奏曲がそうであるように、第1楽章は序奏が延々と続き、ピアノはなかなか登場しません そして満を持してピアノがおもむろに登場、まるで、人民を待たせる女王のようです

セルメットのピアノは特に印象に残るところがない、つまり彼ならではの特徴が見当たらないのですが、ウルバンスキがよく伴奏を付けています。第2楽章から第3楽章にかけては、続けて演奏しました

休憩後のブラームス「交響曲第2番ニ長調」は、1877年6月から9月にかけての僅か4か月間で書き上げました 着想から完成まで21年もかかった第1交響曲の呪縛から逃れ、開放感があったのかも知れません。終始明るく喜びに満ちた曲です

ウルバンスキの指揮は華麗です 同じ華麗な指揮でもカルロス・クライバーとは一味違った華麗さです。クライバーはまるで踊るようなタクトさばきですが、ウルバンスキはあくまでも冷静で、とくに左手の使い方が美しく流れるような指揮をします しかし、その音作りは決して派手ではなく、むしろ控えめと言っても良いほどです それでも締めるところは締め、最大の効果を発揮してブラームスの音楽を構築していきます

終演後、オケを何度も立たせ、セクションごとに立たせ、最後は半沢直樹ばりにニコッと笑顔を見せて舞台袖に引き上げていきました。聴衆の熱狂的な拍手に対するお礼の倍返しでしょうか。新しい首席客員指揮者はなかなかのやり手です

 

          

 

昨夜、たまたまEテレを点けたら「クラシック音楽館」という番組をやっており、ちょうどブロムシュテットがN響を指揮してブラームスの「交響曲第2番」を演奏するシーンが映し出されていました 9月のN響定期公演の録画放送です。オケは左サイド奥にコントラバスを配し、左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという対向配置をとっており、ちょうど真ん中の位置で向山佳絵子がチェロを弾いているのが確認できました 彼女は今年春からN響の首席チェリストになったのです。他のメンバーを見てもかなり若返っているのが分かります。N響も進化の途中なのでしょうか

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