峠おやじの「たわごと」

峠、自転車、キャンピングカー、野菜、園芸、時事ネタなどをぼやいてます。

何十年に一度

2020年07月09日 | 自然
九州の災害支援について書いていたら、昨日は岐阜・長野にも大雨の特別警報が出て、夜中から午前中にかけ県内各所で河川の氾濫・浸水が起きてしまいました。

わが岐阜市のお膝元・長良川でもホテル街にあるプロムナード道路が冠水し、ホテル石金やホテルすぎ山の玄関前が濁流に洗われることになりました。上2枚の写真はお昼のニュースで流れた午前10時の様子。「石金」前の階段に濁流がひたひたと押し寄せています。



下段の写真は午後2時半ころ川を見に行ったときに写したものです。雨も上がり、冠水していた道路も見えています。一番低いところで水面まで50cmくらいでしょうか?私は対岸を見に行ったので確認してませんが・・・

また、同じニュースで長良川鵜飼の警備船が2隻川に流された。と報道されていました。左右の写真を見較べると水位の差がわかると思います。



下段左の写真にある舟が警備船にあたるもののようです。下りスロープに残る水の着いた跡が最高水位を表しています。観覧船が係留してあるのは右岸側ですが、右の写真が反対側の左岸の写真です。長良橋手前にある水位を計る柱のうち水中のものが午前10時頃は水没していたと思われます。水位にして2m弱でしょうか?

それにしても昨年の台風でも観覧船(屋形船)が4隻流され損壊したため、そうならないよう堤防強化など図ると言ってたのに既にこの体たらくです。やはり昔やっていたように用水路に避難させた方が良いのではないかと思います。

また岐阜県内で最初に氾濫騒ぎが起きたのは飛騨川沿いです。下呂市中呂(ちゅうろ)付近で氾濫したとのネットニュースで知りました。下の写真は飛騨川沿いの白川町地内の浸水地点です。



やはり午前10時半頃で、下段左の写真は町役場の駐車場らしいですから完全に町の中心部ですね。

ニュースでは河川工学の専門家が河川で起きたこと注意すべき点を解説していました。地形的に合流点における逆流現象(バックウォーター)ですね。本流の水量・水勢が強いため支流の水がはけず、滞留・水位の上昇が発生するものです。熊本県球磨村で14名が亡くなった老人施設と同じ理由です。こういう場所は本支流の水位差をならしていくため導流堤(天神川)背割り堤(長良・木曽川)を川中に設けると改善できるのですが、川が大きくなるほど大規模にしなくてはならないので山間部では難しいです。

またニュースや気象情報なとで最近「何十年に一度の豪雨」と選挙公約みたいに連呼されます。何十年に一度が毎年あってたまるものですか!そんなもん800hPaの台風とかマグニチュード7クラスの大地震ならいざしらず、毎年起こることに使ってほしくないです。早く避難させたいためなのはわかるけれど、建設行政の怠慢を誤魔化すためとしか思えません。

そして災害復興を飯の種にする建設業界も困ったもの。そこで発想の転換です。保水をダムや森林など山間部に頼るだけでは追いつきません。人の生活空間でも受け持つべきです。すなわち谷底や平野部のコンクリート化を少なくし、透水性舗装にする。道路下、運動場、大規模建築物の地下は貯留槽にして雨水の湧水池にするなど、平野部の保水力を高める施策を実施すべきです。そうすれば内需喚起になり、経済効果も上がるのではないでしょうか。

PS.
今朝新聞を見て驚きました。梶川町の市道地下の雨水貯留槽を覆う床版が破損して吹き上がり、走行中の乗用車が乗り上げる事故があったそうです。
鉄筋コンクリート製で約2トンの床版が舗装を突き破り上昇。乗用車に乗っていた3人のうち、女性1人が顔を打ち負傷した。急激な雨で貯留槽内の圧力が高まったためとみられ、市は詳しい原因を調査している。

とのことで雨水貯留槽も万能ではなかったです。自然を甘く見てると酷い目に合います。


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コメント (2)
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