![]() | 江戸の鈍感力―時代小説傑作選 (集英社文庫 ほ 16-7) (集英社文庫 ほ 16-7)山本周五郎,古川薫,池波正太郎,伊藤桂一,富田常雄,村上元三,杉本苑子,中山義秀,細谷 正充集英社詳細アマゾンへ |
今回の旅行、出発のとき成田空港で本を4冊買いました。
そのうちの1冊がこの「江戸の鈍感力」です。
いろいろな作家の、江戸時代を舞台にした短編小説集ですが、これが面白いです!
一気に読んでしまうのがもったいないような気がして、毎日少しずつ(時には繰り返し同じのを読んだりして)ちびちびと読んでいましたが、昨夜ついに最後の1篇を読み終わってしまいました。
残念。
生き馬の目を抜くような・・・・
世知辛い・・・・
競争の激しい・・・・
ハイテクについていけないほどの・・・・
このような形容がぴったりな現代日本で生活している私たちに、とても必要なものなのではないかと思いました。
「鈍感力」
鈍感なのが「力」かどうかは分かりませんが・・・・。
小さなことにきぃきぃ言ったり。
勝ち組だ負け組みだと常に競争してみたり。
そんなことで、自分たちの暮らしをよくしているつもりが、かえって不自由に、つらくしていることも多いのでは?
反省。
小説は、どれも面白く、読んでいてほんわかと心が温かくなりました。
「婿入りの夜」
「上総風土記」
などが特に気に入りです。
「上総風土記」は実話に基づいた話であるらしいのですが、
こんな生き方は絶対に無理!
というような壮絶なものです。
途中で少しつらくなりましたが、最後は報われて良かった。
おすすめいたします。