4月28日(月)柏市逆井にある観音寺は、牡丹の見ごろを迎えていました。
牡丹はキンポウゲ科の落葉潅木で、原産地の中国では百花の王とされてきた。わが国には平安時代に渡来。幹は直立して枝を分かち、葉はふつう二回羽状複葉で淡緑色。五月上旬、梢上に美麗な花を開く。花色は紅、紫、白、黄などがあり、四百種を超える。
白牡丹手より鉛筆滑り落つ 佐久間東城
鉛筆を持って何かを書こうとしているところであろう。そんなとき、ふと庭先を見る。庭先には純白の牡丹が今を盛りと咲き誇っているところなのだ。その白い牡丹の汚れない美しさに見とれていると書こうとしている手の方が留守になって、鉛筆はいつの間にか指の間から滑り落ちてしまったというのである。こんなことはよくあるもので、「白牡丹」がよく生きているので肯づけるのである。(加藤楸邨)
“牡丹”についての解説と俳句は、週刊朝日“季に寄せる”(20年以上前の連載記事)からの引用。