旅の窓

平凡ながら列車の旅が好きで、その様子を紹介しています。
『閑雲野鶴日記』は日々の自由気ままな生活の記録。

サンライズ出雲・境線・三江線の旅 1 寝台特急「サンライズ出雲」

2016-12-16 12:30:38 | サンライズ出雲・境線...
 平成28年12月9日金曜日、念願の寝台特急「サンライズ出雲」出雲市行に乗りました。
寝台特急「サンライズ出雲」は、東京駅を22時丁度に発車し、東海道本線・山陽本線・伯備線・山陰本線を経由して、出雲市駅に翌朝9時58分に到着する電車です。


臨時寝台特急「カシオペア」と急行「はまなす」が廃止された今年3月23日以降、岡山駅まで併結運転している、同じ編成の寝台特急「サンライズ瀬戸」高松行と共に、定期運行する唯一の寝台列車です。
 定期運行する最後の寝台特急列車で、ノビノビ座席28席以外は全て個室。また内装は住宅会社のミサワホームとコラボして作られているため、今までのブルートレインと言われた寝台列車とは趣も違って興味を持つ人も多く、週末の寝台券はキャンセル待ちするほどの人気があります。




 特に、A寝台個室シングルデラックスは6室と少なく、なかなか入手できません。
 今回も、いつもお世話になっている十和田電鉄観光社が粘り強く挑戦して確保してくれました。


 21時35分頃、東京駅9番線に品川方面から入線してきました。






 下り列車は、「サンライズ瀬戸」先頭に、全部で14両になります。そのため、1号車から7号車までが「サンライズ瀬戸」。8号車から14号車までが「サンライズ出雲」になります。






 A寝台個室シングルデラックスは、「サンライズ出雲」が11号車、「サンライズ出雲」は4号車、それそれ階上21番から26番までの6室です。


 A寝台のベットは1960mm×850mmと広いベットです。


 サンライズ号のロゴマークが入ったアメニティキットにシャワールーム(シングルデラックス専用)が使えるシャワーカード、持ち帰りが出来るスリッパ、浴衣が付いています。
 そして、毛布ではなく羽毛の掛け布団です。


 洗面台にデスクもあります。床は絨毯になっています。


東京      22:00発


横浜      22:23着 22:24発
熱海      23:21着 23:23発
沼津      23:39着 23:40発
富士      23:53着 23:54発
静岡      00:19着 00:20発
浜松      01:11着 01:12発
 車内の様子。
 11号車と12号車は、片側に通路があります。




 他の車両は通路が中央に有り、上の階・下の階に行く階段があります。




 10号車の11号車側には、左右に4席、計8席のラウンジがあります。


 A寝台以外の人は、自動販売機でシャワーカードを買います。


 脱衣所にヘアードライヤー付いてあります。






 「サンライズ出雲」と「サンライズ瀬戸」の転結部分です。岡山駅到着の少し前まで通ることが出来ます。


豊橋       レ(運転停車)
岐阜       レ(運転停車)
米原       レ(運転停車)
大阪       レ(運転停車)
気がつけば、4時半を過ぎたところ。大阪駅に運転停車しました。


姫路      05:25着 05:26発
 数人が下車していきました。




 岡山駅到着10分ほど前頃、ようやく空が明るくなってきました。


岡山      06:27着 06:34発
 岡山駅に到着するとすぐに、「サンライズ出雲」と「サンライズ瀬戸」切り離し作業が始まり、4分間で作業を終えて「サンライズ瀬戸」が先に出発していきます。










 朝食は岡山駅の駅弁です。事前に注文しておいたので11号車の入口まで持ってきてくれました。
 岡山駅の駅弁と言ったら「桃太郎の祭ずし」
 岡山県の郷土料理で、酢飯にいろいろな具材を混ぜ込んでつくる「ばら寿司」を、具材を酢飯の上に並べるようにしてつくり「祭ずし」として販売し、その後、岡山にちなんだも桃太郎から容器も桃型にし名前も「桃太郎の祭ずし」に変え現在に至ってるロングセラーの駅弁です。




 酢飯に錦糸玉子、真ん中に海老煮。それを囲むように筍煮、小鯛の酢漬け、穴子煮、蓮根の酢漬け、鰆の酢漬け、たこの酢漬け、も貝煮、ままかり酢漬け、紅生姜、菜の花の醤油漬け、椎茸煮がのっています。


 「愛媛みかんブリの西京焼き弁当」


 御飯の上に刻み海苔をかけ、みかんブリの西京焼きが2切れ。脇に、も貝のしぐれ煮と紅生姜。付け合わせは、厚焼き玉子とにんじん・椎茸煮。


 「下津井旅情」


 祭ずし(酢飯、錦糸玉子、海老の酢漬けを真ん中に、たこの酢漬け、も貝煮、穴子煮、紅生姜、ママカリ酢漬け)、 鰆の白醤油焼き、ごぼうのうま煮、ひじき煮、厚焼き玉子、はじかみ生姜、がんもどき煮、こんにゃく煮、竹の子煮、にんじん煮、イイダコ煮、海老の天ぷら椎茸の天ぷら、肉団子、大根の桜漬け、抹茶わらび餅。


倉敷      06:46着 06:47発
 倉敷駅から伯備線に入り、北上します。


 高梁川に架かる山陽新幹線の下を通り、高梁川に沿うように進みます。







備中高梁    07:14着 07:14発


 方谷駅と井倉駅の間には、岡山三大河川のひとつ高梁川にそびえ立つ石灰岩の絶壁は井倉峡があり、紅葉シーズンは絶景のようです。


 また、井倉洞と呼ばれる鍾乳洞もあります。


新見      07:43着 07:44発


 布原駅と備中神代駅間は、高梁川支流の西川が穿入蛇行した峡谷で阿哲峡と呼ばれています。


 備中神代駅を過ぎると、左手に芸備線が別れていきます。


 分水嶺でもある谷田峠トンネルを抜けると鳥取県に入ります。ここからは下っていきます。


上石見      レ(運転停車)
鳥取県最初の駅で運転停車し、上り特急「やくも6号」岡山行の通過を待ちます。


分水嶺を過ぎると、日野川に沿って進みます。雨も強く降っているようです。


江尾       レ(運転停車)
 ここでは、上り特急「やくも6号」岡山行とのすれ違いです。


 あと15分ほどで、米子に到着します。


 米子自動車道の赤い橋が見えてきました。


 山陰本線と合流します。


 日野川を渡ると、間もなく米子駅に到着します。


米子      09:03着
 終着、出雲市駅まで行って戻ってくる時間ロスを避けるため、米子駅で下車して境線に乗ります。


 つづく

晴耕雨読日記 平成28年12月15日 木曜日

2016-12-15 18:09:16 | 晴耕雨読日記
 昨夜はうっすらと雪が降る程度で、今朝は曇りです。


 今日は一日、「小湊鐵道&いすみ鉄道の旅」の原稿を仕上げ投稿しました。
 その後は、「サンライズ出雲・境線・三江線の旅」の資料の整理をしました。
 気がつけば、雪が舞い始めています。

旅の小窓~小湊鐵道&いすみ鉄道の旅(5)完 帰路

2016-12-15 14:32:21 | 旅の小窓
 帰る前にもう一度いすみ鉄道に乗り、国吉駅に向かいます。
いすみ鉄道 急行3号 上総中野行
 乗ってきた車両の折り返し列車です。


 レストラン列車の車両は「スイーツ・ワイン列車」となるようです。


大原      13:52発
西大原      レ
上総東     14:02着 14:03発
新田野      レ
国吉      14:09着


 「風そよぐ谷 国吉駅」には、直営売店「VALLEY WINDS」があり、いすみ鉄道オリジナル商品やムーミングッズなどが販売されていました。
 ホームを挟んだところに、いすみ鉄道応援団が管理整備している「風そよぐひろば」がありました。


 30分ほど滞在し、大原駅に向かいます。


国吉      14:44着 14:48発


新田野     14:50着 14:51発
上総東     14:54着 14:55発
 ムーミン池が見えます。ここは立ち入り出来ない場所だそうです。


西大原     15:01着 15:01発
大原      15:04着


 大原駅からは、15時41分発 外房線 普通 千葉行に乗ります。




上総一ノ宮   15:59着
上総一ノ宮駅で、16時21分発 外房線・総武本線 快速 久里浜行に乗り換え、東京駅に向かいます。


東京      17:52着
東京駅で、19時20分発 東北新幹線・北海道新幹線 はやぶさ33号 新函館北斗行に乗り換えました。
 車両はH5系。外見はE5系と同じですが、シンボルマークと帯の色が違います。


 デッキには、コーポレーションカラーが使われています。
 その他、通路・ブラインド・天井と、若干の違いがありますが、興味や関心のない方は気がつかないでしょう。






 普通車にも、全席にコンセントがあります。


 八戸駅到着が22時5分。青い森鉄道の最終青森行に乗り継いで、野辺地駅到着22時58分。
 今日の夕食は、神田志乃多寿司の四色詰め合わせで済ませました。




 おしまい

旅の小窓~小湊鐵道&いすみ鉄道の旅(4) いすみ鉄道・レストラン列車(伊勢海老特急・Xmasイタリアンコース)

2016-12-15 11:13:52 | 旅の小窓
 ここからは、「いすみ鉄道・レストラン列車(伊勢海老特急・Xmasイタリアンコース)」に乗ります。






 使用する「キハ26 2346」は主に北陸地方で運用されていましたが、2ヶ月ほど房総地区で運用されたことのある車両です。




 乗車すると、いすみ鉄道の室井さんが色々説明して下しました。


 説明が終わり、スパークリングワインが行き渡った頃、丁度発車の時刻となりました。
 通常の列車に併結して運転されます。
いすみ鉄道 普通 上総中野行
大多喜     11:38発




 本日のメニューです。








 前菜9種盛り合わせ
 たこのマリネ・アワビのマリネ・車エビの白ワイン蒸し
 千葉県産地鶏小悪魔グリル・サザエのマリネ・イタリア産サラミ
 自家製カラスミ・イタリア産プロシュート・合鴨ロースト


小谷松     11:42着 11:42発
東総元     11:44着 11:45発


久我原     11:47着 11:48発
総元      11:50着 11:51発


 この日は、フジテレビの取材が入っていました。


西畑      11:57着 11:57発
 スープ (食べる前に写真を撮るのを忘れました)
 地魚と魚介のサフランスープ(クロムツ・あさり・ムール貝)


上総中野    12:01着
上総中野駅では約10分停車します。
 ここ大多喜町には300ヘクタールの孟宗竹林が広がり、タケノコの生産高が年間1億円を超えるそうです。
 そのためか駅前にある公衆トイレは、竹の形をしたものになっていました。


 大多喜駅から急行扱いになるためヘッドマークが付いています。基本は土曜が「夷隅」で、日曜は「そと房」にしているようです。でも時刻表上の列車名は「急行2号」です。






いすみ鉄道 急行2号 大原行(大多喜駅までは普通)
上総中野    12:12発
 第一の皿
大原産アワビとウニのクリームスパゲッティ


 周りの皆さんは食べるのが早く、何となくせかされているようにも感じました。


西畑      12:16着 12:16発
総元      12:21着 12:22発
久我原     12:24着 12:25発
東総元     12:27着 12:27発
小谷松     12:30着 12:30発
大多喜     12:34着 12:44発
 大多喜駅にはいすみ鉄道の車両基地があります。
 いすみ鉄道色に塗装された車両には、ムーミン達が描かれていて「ムーミン列車」と呼ばれています。


 なぜ「ムーミン列車なのか」については、「いすみ鉄道 社長ブログ -なぜムーミン列車なのか? 2015.04.07 Tuesday-」に次のように書かれています。 
 社長が鉄道が好きだからキハを走らせるというというのは、自動車ディーラーや保険代理店に就職して、真っ先に家族や兄弟、友達に商品を販売するのと同じことですから、そ
ういうやり方では先が見えているし、安易すぎると私は考えて、最も苦手とする子供や女性向けのアニメの世界から始めたのですが、どうしてムーミンだったのかという理由は、
 1:ムーミンたちは、自然を愛し、家族みんなで仲良くお花畑の中で暮らしている。
 2:ムーミンのお話の世界には相手をやっつけるとか、勝った負けたということがなく、相手を尊重し、優しく接している。
 これが大きな理由です。
 お花畑の中で暮らしているのがムーミン谷であり、いすみ鉄道もお花畑の谷を抜けて走ります。
 ローカル線に乗りにいらしていただくということは、観光客の皆様方にとっては「非日常」「脱日常」の体験ですから、のんびりとした雰囲気を楽しんでもらおうということです。
 でも、それだけではありません。
 3:ムーミンは女性ファンが多い昭和のアニメです。ムーミンを見て育った方々は皆さん30代、40代になられています。
 その年代の方々というのは、実は今、日本の観光や消費を支えている方々ですから、そういう女性を取り込むことで、観光鉄道としてやって行かれると考えたからなんです。
 だから、いすみ鉄道はムーミン列車を走らせているんですね。

 第二の皿
 大原産伊勢エビの香草パン粉焼き ピッツェリアソース


 スタッフ4人が揺れる車内で、火を使わないで料理を準備しています。
 温かいものは温かく、冷たいものは冷たく提供するには秘密があるようです。


城見ケ丘    12:47着 12:47発
上総中川     レ


国吉      12:56着 13:08発
 いすみ鉄道が自然と共生する環境にやさしい鉄道をキャッチフレーズとしていることから、ムーミンのキャラクターをデザインした「ムーミン列車」などを走らせていることにちなんで、「風そよぐ谷 国吉駅」とも言われています。ここで12分停車します。




 デザート
 クリスマススペシャル ドルチェ
 コーヒー
イタリアン深煎りコーヒー


 最後に、今回のお料理を担当した「イタリア料理 Pesce azzurro ~青い魚~」のオーナーシェフの奥様の挨拶があり、ささやかなクリスマスプレゼントとして「お玉すくい」をしました。






新田野      レ
上総東     13:14着 13:15発
西大原      レ
大原      13:24着




 つづく

旅の小窓~小湊鐵道&いすみ鉄道の旅(3) いすみ鉄道

2016-12-15 09:49:35 | 旅の小窓
 上総中野駅は、小湊鉄道とこれから乗るいすみ鉄道が乗り入れ、接続駅となっています。


 西村京太郎サスペンス「鉄道捜査官 銚子~九十九里~鴨川~房総横断8路線ダイヤトリック」にも登場します。
 ドラマでは、同時に発車していくシーンが見られましたが、今は小湊鐵道が先に発車していくパターンは多いようです。




 ここ千葉県夷隅郡大多喜町の上総中野駅といすみ市の大原駅までを結ぶいすみ鉄道は、旧国鉄の木原線を引き継いだ26.8kmの路線です。


 小湊鐵道が遅れたため、5分あるかなしかの待ち合わせで、上総中野駅10時54分発大多喜行に乗りました。
 1両目のキハ28は、つぎの「レストラン列車」に使用するため乗車することは出来なく、2両目のキハ52に乗ります。






 このキハ52 125は、長い間大糸線で使われていた物を、廃車後に観光用目的でJR西日本から譲渡されたものです。
 車内には当時のものが数多く残っていました。




西畑      10:57着 10:58発
 上総中野駅を境に景色も変わってきました。


総元      11:03着 11:03発
久我原     11:06着 11:06発
東総元     11:09着 11:09発
小谷松     11:12着 11:12発
夷隅川を渡ると、大多喜駅に到着です。


大多喜     11:16着


 大多喜駅は、千葉県内の訪問歯科「デンタルサポート」が命名権を取得したことにより、デンタルサポート大多喜駅という愛称が付いています。


 ここには、本多忠勝が築城したといわれる大多喜城があったことからか、駅のデザインのほか、1番線ホームには発泡スチロール製の本多忠勝像がありました。


 つづく